オフィスびわこのテープ起こし・文字起こし生活

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NPO奮闘記・出会い



しかし、このNPO法人集合住宅改善センターの代表者田村哲夫さんは、私のクライアントさんでした。もちろん、今も私の大切なクライアントさんの一人です。「NPOを立ち上げるから、テープライターが必要になります。一緒にやりましょう」と声をかけられました。

単純にうれしかった。と、同時にせっかく縁のあったクライアントさんの申し出を断る勇気はなかった。

「NPO法人集合住宅集改センター」は、集合住宅、つまりマンションにかかわるすべての問題を、住む人の立場からサポートする活動を目指すと説明されました。実は、私は今までマンションに住んだことがない。そんな人間が……と思いつつも面白そうだ、仕事になりそうだ、とこの直感だけでOKしました。 

正会員になり、広報・情報処理グループに所属した。そこで、テープライターという枠を越えて、集改センターの広報を担当することになった。そこで、異業種の人とチームを組んでの仕事が始まった。グループワークをやっているとはいえ、基本的には一人仕事のテープライターが、組織の一員としてさまざまなプロの中で動く楽しさ、難しさを感じながら活動が始まった。                                   
これは、NPO法人集合住宅改善センターの代表である田村哲夫さんが、NPO法人認証式典のあいさつのときに言われた言葉です。

「私たちの集まりは、ダイナミックなネットワークであるべきだと考えています。『ネットワーク』というと丸印とそれを結んだ線というイメージがありますが、私はネットワークという言葉は名詞ではなく、動詞であるべきだと考えます。ここにお集まりの皆さん、これを機会にお互いが活発に切磋琢磨しあい『ネットワークする』という動詞にして、一人ではできないことでも、相乗効果を期待しながら大きな力をつくっていきたいと考えております」

このようにあいさつをされました。何だか面白いことが始まりそうという予感は確信に変わっていきました。

田村さんの経歴や仕事ぶりを見れば、誰だって「マルチな人」と思うに違いない。一級建築士、マンション管理士、京都建築専門学校の講師、物書き(建築関係誌に連載)、はたまた講演会では全国を飛び回っている。でも、本質は新しいことに挑戦する「パイオニア」だとご本人は言っている。

そして、最近の新たな挑戦は、このNPO法人集合住宅改善センター設立。田村さんのパイオニア精神はとどまるところを知らない。そして、それは集改センター内に徐々に広がり、大きなうねりとなり、「ネットワークする」という動きに変わり始めている。

「紀美が理事?」集改センターで作ってもらった名刺を見せたとき、夫が口にした第一声だ。「この集改センターって、何人会員がいるんだ?」「個人の正会員は88名かな?」「じゃ、理事は?」「13名」「すごいなー」「うん、でも本当にすごいのは私ではなくて、私を理事にした田村さんだと思うけど」「確かに…大物というか、怖いモノ知らずというか…」「……」


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