オフィスびわこのテープ起こし・文字起こし生活

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連続ミニ講座の講師



おまけに、この講座は録音され、私がテープ起こしをして広報部で後にブックレットにして宣伝にも使う。前回は司会役をやったが、今度は講師役を依頼された。お題は『男女共同参画社会の難しさ』もちろん、マンションの管理組合における男女共同参画のお話。しかし、ここだけの話、私はマンションに住んだことがない。そんな私はマンションの管理組合についての様子は知るよしもない。でも、仕事は検索が命のテープ起こし。調べて何とかやってみよう、という気にすぐなるところが、私の恐ろしさである。

まず、1)「男女共同参画社会」について一言で説明して、2)なぜ、男女共同参画社会が必要なのかを説明して、次に理事会の男女の役員比を調べて……ん? こんなデータは、検索して見つかるんだろうか。マンションに関する標準管理規約の改正やコメントなど国土交通省のホームページで調べることができる。また、マンションの購買層などのデータも年に1回公表される。

しかし、個々の管理組合の理事会役員の男女比なんて……。案の定、そんなのはどこを捜してもなかった。ないものは仕方ない。指で集めようか。ということで、マンションに住んでいる知人、友人、そして管理組合のコンサルをやっている方などにメールで質問をした。そして、意外な事実が判明した。

やはり、役員名簿に載っているのは、区分所有者の名前だから男性が圧倒的に多い。でも、実際に出席している人は、意外に女性が半分を占める理事会やすごいところは全員女性というところもあるようだ。

マンションでは、本来は区分所有者が総会、理事会に出席する権利がある。区分所有者の配偶者にはこの権利はない。もちろん、共同名義なら夫にも妻にも出席して意見を言う権利はある。ただ、これはあくまで法にのっとって厳密にいえばの話であって、運営上、皆さんが同意していれば何もそれにこだわらなくていいのでは、というのが専門家の一般的な考え方である。しかし、役員名簿にも女性ばかりの理事会もあるとか。えっ、なんで?

少しは景気も回復してきたといわれるけれど、世の中高度経済成長は過去の遺産となり、リストラ、年功序列の廃止に能力主義と先行き厳しい時代に突入した。男性は相変わらず忙しい。そこで、総会、理事会は妻が代理でというところが増えている。

また、最近では「高齢になるとマンション」という人も増えている。年をとったらのんびりと「土いじり」という人より、駅前で交通の便のいい、お医者さんにも通うにも安心。また、時代を反映してかバリアフリーのマンションもどんどん建っている。そういうところには、高齢の夫婦で入居する人が多い。そういうマンションの理事会は、夫にはもう役員をする元気もないということと、老い先短い??というので、最初から妻を区分所有者にする人も結構いる。

で、女性の理事会役員が多いのであるそして、見逃してほしくないのが女性の社会進出。経済力を持って独身でマンションを購入する女性が増えている。離婚してという女性もいる。また配偶者に先立たれた女性もいる。いずれにしても女性世帯も増えている。そして、この傾向はますます強くなる。

数は増えてきているけど……という厳しい意見があった。仕事をしている女性は、理事長になっても、「しゃーないか、私がやるか」という感じでテキパキと理事長の仕事をこなす。ただ、仕事をしていない人は「皆さんがお手伝いしてくださるなら」というせりふが必ず出るそうである。それは、謙遜ではなくて、実際にそういう人が理事長をしていると、周りから見ていてしんどそうだということです。

で、そういうときに助けてあげるのは女性で、「だから、オンナは」と文句を言うだけで助けもしないう守旧派のオジサマたちが多いそうです。また、総会などで、活発に意見を言う女性も増えてきていますが、それは、「私はどうせ理事にはならないから」と自分の要求のみを言う無責任な発言も目につくという指摘もありました。


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