音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2018年12月26日
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テーマ: ラテン音楽(411)
父娘のデュオ盤


 アイデー・ミラネス(Haydée Milanés)は1980年生まれのキューバ人シンガー。本ブログでは何度も取り上げているパブロ・ミラネス(Pablo Milanés)の娘である。キューバの新たな音楽を牽引し、スペイン語圏各地でも人気を得た父のもとで育ち、早くも10歳で録音(父パブロの作品のレコーディング)に参加した経験を持つという。

 2000年代に入り、彼女は本格的にミュージシャンとして活動するようになり、2004年以降、何枚ものアルバムをリリースしている。そんなアイデーが2017年に入ってリリースしたのが、『アモール(Amor)』という盤である。“愛”という、何ともシンプルなスペイン語の表題のアルバムだが、父であるパブロとのデュオ作品となっている。

 収録曲はパブロの手になるナンバーや彼の演奏で知られる楽曲がずらりと並んでいて、いずれも父娘の2人がともにヴォーカルをとっている。まずはじめに気がつくのは、超大物である父のナンバーをカバーしながらも、娘アイデーがなかなかに堂々としていることである。全体的に言うと、各曲のアレンジは元のパブロのバージョンにあまりとらわれない、いわば“今風”な感じになっている。そして、概ねどの曲でも聴きどころになっているのは、父娘のデュエット場面である。アイデーは案外淡々と歌っているところも多いように見受けられるが、パブロとのデュエット(とくにハモリになっている部分)では、感情を込めて盛り上がった歌唱の場面が結構見られる。

 筆者がアイデーのアルバムを聴いたのは、実は本盤が最初だったのだけれど、初めてアイデーの作品を聴く人には、独自のソロ作品がいいかもしれないというように思う。ましてや、パブロ・ミラネスを初めて聴くには彼の代表作の方がいいに違いない。けれども、そのことは重々承知の上で、聴き逃がすのはもったいない父娘の共演の暖かさが感じられる。なかなか日本では入手しづらいかもしれないけれど、機会があればぜひ試してみてほしい盤でもある。


[収録曲]

1. Para vivir
2. Hoy no estás quizás más lejos
3. Ya ves

5. Ya se va aquella edad
6. Amor
7. Hoy la vi
8. El breve espacio en que no está
9. A veces cuando el sol
10. El 405 de nunca
11. Canción

2017年リリース。





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Last updated  2018年12月28日 09時11分48秒
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