音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年10月05日
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テーマ: Jazz(1978)
カテゴリ: ジャズ
脇役としてもリーダーとしても実力を発揮したベース奏者によるリーダー作


 オスカー・ペティフォード(Oscar Pettiford)は、1922年オクラホマ生まれのベース奏者(1960年没)。1940年代に本格的に活動を始め、1950年代を通じて様々な吹き込みを残したジャズ・ベーシストの父とも言えるようなミュージシャンである。バップ時代のサイドマンとして、数々の録音を残したほか、ベース奏者としては、さらに、若くして亡くなったことも勘案すると、それなりの数のリーダー作を残している。

 本盤『オスカー・ペティフォードの真髄(Oscar Pettiford Vol. 2)』は、『アナザー・ワン(Another One)』というタイトルでもリリースされた盤で、1955年に吹き込まれた。日本盤の『…真髄』という表題のつけ方、こればかりは、個人的にはどうも好みではない(かつてジャズの世界ではこういう仰々しい言い方がもてはやされたのも確かだった)けれど、確かに彼の本質が表現されていて、絶頂期を示す盤という点については、確かにその通りだと思う。

 本盤の収録曲は粒ぞろい。ひとことで言えば、外れのない安定した演奏内容だと言えるだろう。1.「アナザー・ワン」や5.「オスカリプソ」、あるいは9.「カマンズ・アカミン」といった演奏のテンポのよさは印象的で、しかもいつ聴いても心地よい。けれども、本盤の最大の聴きどころはというと、3.「スターダスト」と4.「ボヘミア・アフター・ダーク」ということになるだろうか。後者は、ペティフォードの有名なオリジナル曲で、様々な奏者によって演奏されている(例えば こちら は筆者の大のお気に入りだったりする)が、ペティフォードがニューヨークの“クラブ・ボヘミア”を拠点にしていたことによる。前者の3.「スターダスト」は、有名なスタンダード曲だが、ピアノも入っているとはいえ、ほぼベース・ソロに近い演奏内容。ベース奏者の面目躍如の力のこもった名演と言えるように思う。


[収録曲]

1. Another One
2. Minor Seventh Heaven
3. Stardust

5. Oscalypso
6. Scorpio
7. Titoro
8. Don't Squawk
9. Kamman's a-Comin'


[パーソネル、録音]
Oscar Pettiford (b, cello)
Donald Byrd, Ernie Royal (tp: 3.を除く)
Bob Brookmeyer (v-tb: 3.を除く)
Gigi Gryce (as, cl: 3.を除く)
Jerome Richardson (ts, cl, fl: 3.を除く)

Osie Johnson (ds: 3.を除く)

1955年8月12日録音。




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Last updated  2020年10月05日 05時55分05秒
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