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アヤコを知っている人は、彼女をクリスマスパーティーには決して誘わない。
メリークリスマスとメールを送らない。それがアヤコと付き合うルール。
アヤコを初めて会ったのは、12年前っす。アヤコはまだ18才で少女の面影を残していたっす。
「ブンさ~~ん。カラオケつれてって~」
「ブンさ~ん 焼肉~」
仕事一色だった俺の生活に、やたら猫のようにじゃれて来るアヤコに俺は困った事は一度もない。自分勝手にどんどん進めてしまうアヤコが好きだった。
俺でも知っているような高名な音楽家の祖父を持つアヤコ。おそらく恐ろしく過酷な教育家庭だったとは思う。アヤコはそんな大人たちを手玉にとる仕事を選んだ。まるで自分を支配しようとした体制に復讐するように。
アヤコが忽然と姿を消した時があった。俺は心配して、ずいぶん探したが行方はわからなかった。電話もつながらなくなった。
何年かたって、僕の代官山の事務所にアヤコが朝方、突然あらわれた。
俺「今までどうしてたの?俺すごい心配して、たくさん探したんだよ。」
俺がそういうと「ごめんなさいごめんなさい」とアヤコは泣きじゃくり、俺にしがみついてきた。
俺「無事でよかったよ。大丈夫なの?」
コクンとうなずくアヤコはまるで、子供のようだった。そんなアヤコが俺は愛しかった。
毎日毎日お酒を飲んで大騒ぎのアヤコ。
だけど、クリスマスになるとアヤコは一人で静かに過ごす。アヤコは若い時にお父さんを亡くしている。その命日がクリスマスなのだ。超ファザコンのアヤコにとって父の死は耐え難いものだっただろう。
だから、アヤコの事を知っている友人は、アヤコには決してメリークリスマスを言わない。
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クリスマス。有名なジーザスの誕生日。
自分が楽しい人はそれでいいっす。楽しんでくださいw
だけどきっと不幸なクリスマスを送っている人だって大勢いる。
孤独に過ごす人
渋谷のチカチカがうざい人
バイトのローテーションを半ば強引に入れられた人
毎年クリスマステロを計画するヤンマガのキャラ
遠いどこかの国で その日のパンを得るために必死にゴミ拾いをする子
そしてクリスマスに大事な人をなくしたあなた
そんな全ての人に愛をこめて
くたばれくたばれクリスマス