「茶話」

「茶話」

2013.01.20
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先週の雪は物凄かった。


あの日は朝早く、雨のうちに車で出かけた。
野暮用を一通りを済ませてから、ホームセンターに木を切りに行ったんだけどね。
ホームセンターにつくころには雪がちらほら降っていたが、
「どうせそんなにすぐ積もらないでしょ」と、タカをくくっていた。

大間違いでした。

木は細かいカットを沢山するので、行くと2時間はかかる。
やっと終わって、12時ごろレジに並んでいたら、
なんと人々が入口近くの雪かきシャベルに群がっているじゃないか。

「むむむっ!」


ここは東北なのかっ!?びっくり
幹線道路でさえまともに車が走れていないような物凄さ。
慌てて自分も雪かきシャベルを購入。

私は以前何度か雪道で痛い目にあっている。
「こりゃ帰れんわ~。」しょんぼり

そうはいってもホームセンターに車を置きっぱなしってわけにもいかない。
ともかく幹線道路に出よう・・。

駐車場はビルの2階。
係り員が懸命に雪かきをしているが全然間に合っていない。
のっけからスロープでずるっと滑る。
過去の経験値を総動員してなんとか降りきり、出てすぐの幹線道路に。




スリップしたまま斜めになって止まっちゃってる車。
脇道に入ったはいいけどそのまま動かず、近所の人たちが総出でエイエイ押している車。
やはり脇道で上り坂になっている道に入ったはいいけど、お尻からずるずる滑り落ちてきて後続にぶつかっちゃってる車・・・。

「まっすぐ行くしかあるまい。」
しかし、真直ぐ行くのだって容易じゃない。


そんな車が続出で、そのたびに後続の車から人がワラワラ降りてきて押したりする。
困った人同士声かけあって心温まる風景なのだが、そんな事言ってる場合じゃない。
道はどんどん混んでくるばかりで悪循環だ。

更に、このような場合に必ず短気を起こす奴がいる。
無理にUターンしようとしたり、追い越しかけようとしたり。
そういうのに限って滑って埋まって道を塞いじゃうんだ、まったく。怒ってる
よく映画とかでこういうキャラが出てくるけれども、本気で頭悪いんじゃないかと思う。

snow


ともかく、直進でさえこんな有様。
「道を曲がる」というオプションは無いわけ。

時はもう3時。
3時間近くかかって、10キロも進んでいない。
これから気温がどんどん下がって暗くなっていく。

その辺にあるコインパーキングに車おいて自分は地下鉄で帰ろうかとも思ったけれど、
入口に雪が積もっていてどこも入れない。

こんな時にはとにかく方針を決めることだ。
それさえ決まれば心構えができるというもの。

「この道真直ぐいけば地下駐車場のあるホテルがあるじゃん。」

何時間かかろうとも、そこへ行く。
ホテルなら入口くらいは雪かきがしてあるだろう。

「♪行っくぞ~、世界の果ってまっでも~♪・・・」
ウルトラセブンの歌で自らを鼓舞しつつヨロヨロ走行。

途中信号で発進不能になったり、
ちょっとした坂で横滑りして反対車線に入っちゃいそうになったりしながら、
夕方5時、息も絶え絶え、やっとホテルの駐車場にたどり着いた。
タイヤが地面にしっかり噛んでいる手ごたえがこんなに嬉しいとはね。

ホテルの車入口でホテルマンが「いらっしゃいませ~」と旗を振っていた。
思わず恋に落ちそうになった。

さて次はどうしましょ。

ともかく、このまま車は置いて帰るしかない。
ホテルに聞いたらなんとっ!!
駐車料金は一日で2万円にもなるという。びっくり
本当にこの日は驚愕する事ばかりだ。

そんなら宿泊したらどうなのよ。
「はい、一番お手頃なお部屋が6千円でございます。空きはじゅうぶんございます。その場合は駐車料金一泊1,500円になります。」

なら、宿泊だ。
(しかし、宿泊客にも駐車料金がかかるとはみみっちい。でも言わない。命の恩人だからね。)

が、ふと気が付けば自分には子供がいたのだった。
「ちっ、しまった」
帰らないってわけにもいかないなあ。
仕方ない。
部屋とって車を宿泊させて自分は電車で一旦帰るか。

滅多に乗らない電車に乗って、不安顔の乗客たちと一緒に帰路につく・・・・・。

と、そこで終わりじゃないんだな。

家で子供とご飯食べたら、またホテルに戻って宿泊しないと。
だってどうせ翌朝車持って帰ってこなきゃならないわけだから。
あ~面倒だ。なんでこんな日に車で出かけちゃったのか・・・。

そんな事をつくづく思いながら家の近くの駅を出た。
当たり前だが、雪だらけ。
小さい道なので、まんま積もっている。
道を渡ろうと反対側を見たら、あらっ?

おばあさんが雪の中に座りこんで左脚をさすっている。
近くを人が何人か歩いているのに、それぞれ自分の足元を気にしてそのまま通り過ぎてしまう。
ひどいじゃないか。

信号は赤だったが、車もいない。
転ばないように急いでわたって手を貸した。
小さな軽いおばあちゃまだ。

道を渡るというので、父の介護の時に習った方法で腕を抱き込んで脇で支えて歩こうとした。
しかし、必死の形相で私の手をがっちりつかんで放してくれない。
安定が悪くて手を放すのが怖いのだ。
同じような年代の母の姿がちらついて、心が痛む。

「脇で抱えさせていただいた方がしっかり支えられますから」
声をかけながら無理やり手を引きはがして腕を抱え込む。
「溺れそうな人が助けようとする人にしがみついて一緒に溺れちゃうってこういうことか」

道を渡りながらおばあちゃま、
「どうしても用事があって出てきてしまったんだけどね。」
「すみませんね」
と、ずっと謝っている。

私も同じですって。
ってゆうか、もっと悪い。
お蔭で車の宿泊に7,500円も支払うことになっちゃってますし。

雪に弱い東京の一日。
こんな日はちっちゃなドラマの宝庫だね。


写真は、宿泊翌日の朝、窓からのスカイライン
morningafter











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最終更新日  2013.01.20 16:40:56
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