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赤坂真理のエッセイ

斜体 で書くと読みにくいので、全て普通通りの書体にしますが、全て引用です。)

○和服は、(略)念が入っているようで帯を解けばあとは蜜柑のように一むきにできる。また、一部を乱すと全体が乱れる。

○(映画『カサブランカ』の解釈から、沢田研二の『カサブランカ・ダンディ』の男の行動はおかしいということ。)
歌の中の男は、恋人を殴る。身近な人にふるう暴力は。その人の前での退行、つまり子供がえると言われる。だとしたら、その男が懐かしんでいた世界とは何なのか?
(略)
『カサブランカ』における彼をキザに見せたかもしれない 無口、無表情は秘密を漏らさないためのものであり、情にもろい内面を隠すためのものであり、語るそのユーモアは、一触即発の戦時下そして植民地において、握りしめたこぶしを他人に振り上げないため、暴力をぎりぎりに回避するための、言葉であった。
(チェリB:惚れ惚れ。)

○( 蜷川幸雄演出、ギリシャ悲劇「グリークス」(9時間に及ぶ大作の舞台) について。)

英雄たちは袴風のパンツにキルトに似た鎧(よろい)、ネイティヴ・アメリカンを思わせる装身具、兵士は和装風の羽織ものに迷彩パンツそして編み上げブーツ。私は、 歴史上こうあったかもしれない日本人を夢想する。
(チェリB:私は蜷川の「グリークス」の写真をここに書く時に初めて見たけど、見る前、この文章だけ読んで、 NHK人形劇『三国志』 の曲を思い出した。
細野さん(「三国志ラヴ・テーマ」作曲:細野晴臣・歌:小池玉緒)の曲を。当時、私はこの曲を聞いて、もう、恍惚としていました。)
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○(長野冬季オリンプックの開会式(1998.2)聖火点灯で流れた曲がプッチーニの蝶々夫人ということについて。)
それって、日本に来た 妻帯者 の米国海軍将校の 現地妻 となった日本人女性が、棄てられ待ちわびた末に自害する話では!?
(*チェリB:そうよ。なのに、長崎の人(というか日本人)はこれをものすごく美化しているのが子供心に不思議だった。)
オリンピックは、オペラ上演とは違う。そこは高度に政治的な場である。あれを見て世界の方々が日本人をどう思うか、考えるものは 浅利慶太 (プロデューサー)のまわりにはひとりもいなかったのか!

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(まだまだ続く。私はこのエッセイ集が好きなのは、ことごとく、私が思っていて言葉にしてなかったことを言葉にしてくれるから。しかも関心事項が
とても私が好きなことばかりだから。キーワードというか。何度も言うけど、装幀( fiction inc. いろいろかっこいい本を作っているんだけど、この赤坂さんの本とそれを手にする人を想定すると、、、ということです。コアな、赤坂さんのマニア--ボンテージ系肉体派の人だけなら、この装幀はOKでしょうけど、作者はその人だけに読んで欲しいのかな、、そしたら、なぜ朝日新聞の夕刊に連載していたのかとか、、、思うんだけど。)が難だけれども。講談社の本です。このエッセイのほとんどは今は削除されているけど、asahi.comに載っていたのではなかったかな。)
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