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2015.07.06
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日本では、「厄介者」のイメージが強くなってしまった小型無人飛行機(ドローン)ですが、活用方法を探る動きは活発化しています。

東大チームが参加したコンテスト「Fly Your Ideas」は、欧州の航空機メーカー大手「エアバス」が2009年から2年おきに開催しています。約100カ国の大学から518チーム(学生約3700人)が応募。日本からも東京大学チームをはじめ12チームが参加しました。

これまで日本から幾多の大学が応募し、いずれも2次選考止まりでしたが、今回初めて東大チームがその壁を乗り越え、最終選考に進みました。

バードストライクの多くは、空港周辺に生息する野鳥の群れと離着陸する航空機との遭遇で起きます。東大チームのアイデアは、ドローンを何十機も飛ばして野鳥の群れを「誘導」し、生息しやすい営巣地まで案内するというもの。リーダーの大学院工学系研究科(修士2年)の宮谷聡さんは「ドローンを使うアイデアは、牧羊犬が羊の群れをグルグル回って誘導するのがヒントになった」と話します。

学生たちは、実際に野鳥の群れにドローンを飛ばしてみて、鳥が逃げるタイミングや距離などを測定。詳細なデータをコンピューターに入力し、何度もシミュレーションを重ねました。

ドローンの専門家として参加した大学院新領域創成科学研究科(修士2年)の木村元紀さんは、「最近は私物のドローンを持っているだけで人目が厳しい。屋外で自由に飛ばすこともできなくなり、体育館を使うなどしてデータを集めた」と振り返ります。

審査でドローンの危険性や規制の必要性についての質問は出ませんでした。工学部システム創成学科4年の中村友哉さんは「回答を準備していたけど、肩すかしをくった感じ。ドローンの規制で海外と日本では温度差があると分かり、勉強になった」と話しています。

コンテストで優勝したのは、航空機が飛行する際に羽などに生じる「振動」を電気エネルギーに変え、機内の電源に利用するシステムを発表した、オランダのチームでした。東大チームは惜しくも入賞を逃しましたが、リーダーの宮谷さんは「来年、ぜひリベンジしたいです」と、手応えを感じていました。

山梨県富士山科学研究所などは、富士山で起きる雪崩のメカニズムや予兆現象を探って防災に役立てる研究を始めています。雪崩の危険が高い場所を予測し、ドローンで観測装置を設置。いち早く警報を出せるようにするのが目標です。

雪崩が起きそうな場所に機器を置き、予兆や発生直後の振動を検知したら即座に警報を出す仕組みを開発します。設置の際に人が雪崩に巻き込まれないよう、ドローンで装置を運んで雪上に投下する方法を考えています。

奈良県吉野町は、ドローンで吉野山の桜などの観光情報を発信するため、ドローンの活用に詳しいNPO法人・SEC(麻畠浩子理事長、橿原市)と包括協定を結びました。

吉野山の桜の開花情報や周辺道路の渋滞状況、花火大会など、町のPRにドローンを活用していきます。遺跡や寺社などの文化財調査▽地域の運動会や祭りの撮影▽山火事などの災害や山岳遭難者の捜索など幅広く使っていく予定です。
 日本では屋外で飛ばしにくくなっているドローンですが、様々な場面での活用が期待されているのも事実。防災や観光など、ドローンが活躍する場は今後も広がりそうです。






何かとドローンへの風当たりが強くなっている昨今。
とはいってもこちらの測量業界にいると、ドローン(というよりUAVと言った方がしっくりくるが)の利用は普通のことなので、あまりそんな感覚もない。

コンテストの優勝こそならなかったものの、東京大学チームのアイディアは非常に実践的なものだ。
ドローンの強みは低空ならではの高解像度と航空機を使った場合に比べて費用が抑えられる点だろう。

広範囲のセンシングには向かないものの、逆に線状のデータ取得にはめっぽう強い。
また、人や航空機が近づけない斜面や橋梁の下、鉄塔の近くなどでもデータがとれるので災害時の調査やインフラのメンテナンスといったシチュエーションではこれまで取れなかったようなデータが得られる。

そうした条件を諸々考えると、実はドローン(UAV)は日本向けのセンシングプラットフォームなのでは?などと思わなくもない。


「私たちはプロなので任せてください」くらいのことを言っていくべきなのではないか。





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Last updated  2015.07.06 01:57:39
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