つれづれなるままに

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色と効果



人が何かを見たときに最も印象に残っているのは色だといいます。実際にスペインの警察で事件の目撃証言を取るときの項目を見ても肌の色、目の色、紙の色など色に関する質問が最初に来ます。その結果検挙率が2倍に跳ね上がったそうです。つまり色は一瞬しか見ていないものでも強く印象に残るのです。他にも飲食店の看板に使われている色や洋服の色によって人のイメージが変わります。好きな色より、似合う色TPOにあった色がいいかもしれませんね。

静岡文化芸術大学教授 宮内博実先生

レーガン大統領・クリントン大統領・ジョージ W ブッシュ大統領・アルバート A ゴア元副大統領など演説をするときには紺のスーツに白のワイシャツ、赤のネクタイで登場することが多かったそうです。それは紺は緊張感と誠実さを現していて赤は口元に注目させるため、大事なとこを喋っていますよということを知らせています。大事なプレゼンのときにいかがでしょう?

距離をコントロールする色
黄色と緑並べてみてどちらが前に(大きく)あるように見えますか?
黄色のほうが暖色で膨張して見え大きく前にあるように見えるのですが、緑は寒色なので少しへこんで見えます。この効果を使ってドンキホーテの看板は黄色を使っているのです。飛び出して見えたほうがより効果的で安売りの文字が見難くなってしまうからです。緑色は道路の看板の色は黄色を使うと迫りくるようになりみにくくなってしまうのです。

味覚をコントロールする色
オレンジを後に置いたバナナと水色を背景にしたバナナ。どちらがおいしそう?実はオレンジのほうがおいしそうに見えるのです。味覚訴求力と言っておいしそうに感じるのはオレンジ、黄色、赤。自然に見える色だということです。木の色、パンの色、土の色がみんなオレンジの系統なので食べ物らしいというのはオレンジ色。配色としてはバナナの黄色と青色はとっても綺麗なのですが、作り物のような感じがします。自然の中に青い色というのがないのでなかなか食べにくい。食べ物の陳列や配色には赤やオレンジを使ってみてはどうでしょうか?
実際にコーラの赤は食欲をそそるように使われているそうです。

重さをコントロールする色
白い箱と黒い箱どちらが重そうでしょうか?
黒のほうが重く感じます。運送屋さんは白い色の箱を使うことで気分的には軽いものを運んでいる感じになります。何かをプレゼントするときには重厚間のある黒。高価なものが入っている感じがあります。高価なものの包みには黒を用いるといいでしょう。

日常に潜む色の効果
結婚式の赤いじゅうたん。赤は時間がゆっくりと感じる効果があります。短い時間の式でも充実した式に感じさせることができます。逆に青は時間を短く感じさせる効果があり、じっくり話し合いたいときに会議室の色などに用いると良いでしょう。スポーツでも青いトラックフィールドを用意することで奥行きが広がり記録が伸びるのではないかと実験中です。

似合う色似合わない色
人はたいてい手の甲を握ってみて黄色系かピンク系かに別れます。黄色系の人は日焼けをしたときに黒くなるのですが、ピンク系の人は赤くなります。そのピンク系か黄色系かによって似合う色が違ってくるのです。肌の色と同じ色を着ていると自然にマッチングします。ずれた色を着ると顔との一体感がなくなり印象が悪くなります。黄色肌が似合う色はベージュ、モスグリーン、茶色などが似合います。ピンク肌の人は紺、えんじ、桜色がいいでしょう。好かれたいとき、第一印象をあげたいときは色を選びましょう。

赤と黒
慎重を高く、大きく見せたいときは赤と黒。膨張色の赤を沈んだ黒が最大限に引き立たせる効果があり、存在感を出したいとき、指示をする立場のときにいいでしょう。人は自分より目線の高いところから指示されると言うことを聞きやすいのだそうです。

白と黒
スーパーなどの陳列ケースの奥は白色。黒にすると空間が仕切られ奥行きがなくなり商品が少なく見えるのに対し白だと奥行きが感じられ商品が多く見えたほうがお客さんに好印象だからです。

2006.7.8 世界一受けたい授業参照


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