つれづれなるままに

つれづれなるままに

人はどうして悪になれるのか


有名な実験があります。

 「人はどこまで残酷になれるのか?」

 の実験です。

 先生と生徒。先生が問題を出します。生徒は正しい答えがわからなければ、先生から電圧攻撃を食らって痛い目に会うんです。もちろん先生の手によって、この電気は流されます。そして生徒が間違えば間違うほど、電圧は上がって行くのです。先生と生徒は知り合いではなく、お互いに違う部屋で実験を行う事になります。

 心理学者はほとんどの先生達はとっても危険と書かれた電圧まで来る前に、先生達は実験を止めたがるのではないか。と思っていました。しかし結果は、ほとんどの先生が最後まで(とっても危険)まで電気ショックを生徒に与えたのです。(生徒はいわゆるやらせの人なので本当は大丈夫です。)

 「えー、せんせいひどーい!?先生達皆冷たい人なの?」

 いいえ。そんな事はないんです。実は先生

          「責任転化」
 してるだけなんです。

 つまり先生は、
 「この実験で生徒がどうなろうと、私の責任ではない。私は言われてやってるだけ。何かあったらリサーチしてる側の責任。」
 と、思うわけです。

 また、先生と生徒が知り合いだったら?違う結果になっていたに違いありません。

 この実験には続きがあって、先生と生徒同じ部屋に・・次ぎは電圧を加える時は、先生が生徒の手を引っ張って・・・などちょっと状況を変えると、最後まで電圧を加えた人の数は減ったそう。状況ってすごいですね。

 この「責任転化」、第2次世界大戦の中でも見られます。どうして核爆弾を広島と長崎に落とせたのでしょう?そうです、「私は言われてやってるだけ。」こうした心理が働き核爆弾を落とせたと言うわけです。

 どうやら「責任」は人の行動を変えるようです。



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