CJKが飛ぶ

Kal in Japan

Kal in Japan

日本の文芸・漫画世界においてもSupieは度々登場しています。
この登場にもSupieそのものをキャラクタとして使う場合と、
キャラクタをマイナチェンジしている場合とがあります。
例えば近年ではロドリゲス井之介「ス☆パパン」(2001年、小学館)というコミックスがあります。
普段は冴えない中年オヤジで、服を脱ぐと……というパターンのギャグマンガです。
これはSupieで作られた人物造形を使いながら、外見に変形を加えているものです。
梅干し食べてス★パマン(Dr.スランプ)も同じような部類です。
こういったタイプはどこまでを入れるかという線引きが難しいのです。
特撮「ス☆パ☆ジャイ■ンツ」は入るのかとか「鉄腕■トム」は?とか。
というわけで、とりあえずSupieに限りなく近い設定で描かれたものを硬軟取り混ぜて並べてみます。
順不同で、暫時増加させていきます。誤謬など、ご指摘いただけるとありがたいことです。
例によって検索に引っかかりにくいように、書名などで「ー」部分を☆にしてあります。

国内作品
参考資料
雑誌『ス☆パ☆マン』第1号~(1949年5月、コミックス社)

本邦初の月刊雑誌。
小野耕世氏の名著『ス☆パ☆マンが飛ぶ』(1979年、晶文社)の
口絵でも紹介されています。
Supieを中心に、当時出ていたNationalComics社の漫画を、
時に対訳付で掲載しています。
CJK67が刊行を確認できているのは9号までです。
昭和24年という時代だからか、米国文化を多分に賛美した色合いで、
コミックスの良い点を教育的に説明する文章が時折見られます。
第1号の定価は50円、当時としては高価でしょう。
第1号は「ス☆パ☆マンの生い立ち」「Bat Boy」
「ス☆パ☆マン・テレヴィジョンの巻」「少年新聞」「リトルピート」の5編。

今となってはとても貴重で、かなり入手困難です。
この雑誌の9号附録は「戯る」に収めています。


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「ス☆パ☆マンになる近道」
(1958年3月、『三年の学習』8月号附録、学習研究社)


身体・知恵・技術・心の4章構成で
立派な行いをしている人々の14話。道徳的な読み物です。

表紙中央にSupieがいますが、中には登場せず。
騙された感があります【笑】
版権はありません、いいのでしょうか。









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「誌上劇場ス☆パ☆マン」
(1958年4月~、『小学四年生』、小学館)


Max & Daveのアニメ版を誌上劇場として毎月紹介。
短編アニメとして作られた作品を、ストーリに仕立て、
挿絵を高荷義之という人が担当。
絵柄はアニメ版を忠実になぞったもので、オリジナルの印象は薄い。
→34年正月号は総天然色表紙!

何話まで続いたのかは不明。情報をお願いします。
それにしても、この頃の小学生雑誌は偉人伝などもあり教育的です。







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『ス☆パ☆マン』第1部~ 織田のりよし(1959年、中村書店)

奥付・背表紙は“ス☆パ☆マン”、表紙は“少年ス☆パ☆マン”です。
表紙その他、Supieのコスチュームが所々変わったりします。
定価130円。

東洋新聞社の団記者の正体はSupie。
白を基調としたコスチュームで、胸の紋章は何故か【笑】M。
本文中で何度もス☆パ☆マンと名告っているのに。
記者として知った様々な事件を解決していきます。
眼鏡をかけていないので、人相はまったく同じです。

第6冊までは出ているようですが、最終的に何冊出たかは不明。
情報をお寄せください。




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『ス☆パ☆マン』第1号~(1959年、少年画報社)

月1冊以上のペースで刊行されたシリーズ。
本家のもの(当時はDCではなくNational Comics)をふまえて、
日本人の手によって漫画化されたものらしいが、
出典・画家・作者などの基本データがほとんど記されていません。
第1号は「ス☆パ☆マン出現!」「前世紀の怪獣」「宇宙オリンピック」
「ス☆パ☆マン島の秘密」「力を失ったス☆パ☆マン」の5編。
この号はSupie一色ですが、後にはSuperboyや他のヒーローも
少し登場しています。
→は1号と9号。

御覧の通り、顔が濃いぃです。ラテン系でしょうか【爆】。
状態が良いと1万円以上ですが、WEB上で安く出ることもあります。
14号まで刊行されたようです。情報をお寄せください。



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『原子人Atom Man』畑夢路(刊年不明、ハイカー紙業)

B6サイズの小さな漫画。定価60円。

ニューヨークの世界新聞社に勤める青年は実は“原子人”。
青地に赤いショーツのコスチュームで活躍しますが、
胸のインシグニアは、何故か【笑】Mです。
正義の味方なのに、「モンスター(怪人)」などと紹介されています。
多分、ここからMが取られたのではないかと……

かつて日記で紹介したこともありますが、不思議な漫画です。
仮名遣い・言葉遣いも奇妙で、結構笑えます。
文中では「少年」とも書かれているのに、表紙は老け顔です。




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雑誌『ス☆パ☆マン日本版』1号~
(1978年1月、マーベリック出版)


1月の創刊の後、2-3月に2号が刊行されます。
3号からは月刊として「月刊ス☆パ☆コミック・マガジン」、
7号からは「月刊ス☆パ☆マン」、以後24号まで刊行されました。
当時本国で刊行されていたものに日本語訳を付して掲載する他、
何人かの執筆陣がコラムや特集を担当しています。
著名な日本の漫画家が月替わりで絵1ページとコラムを寄せるなど
目玉記事も豊富でした。定価290円。
シリーズ以外で、連載ものを1冊にまとめた「名作選」3冊、
「ス☆パ☆マン対モハメド・アリ」という増刊号が1冊刊行されています。
→は創刊号と増刊号。増刊号のみ一回り大きいサイズ。

24号の奥付には25号の目次が出ていますが、
私は見たことがありません。ご存知の方がいらしたら、ご教示ください。

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「ス☆パ☆マンの息子」村野守美
初出:アクションデラックス 1979年7月2号
単行本:ス☆パ☆マンの息子(1980年、日本文芸社)


回春の秘薬を求める大富豪は助言に従い、
Supieのエキス(!)を探させる。
多羅子番外はなんとかSupieを探し出すが、年老いて引退した彼は
役に立てず、代わりに服役中の息子を紹介する。
息子のエキスを手に入れた番外は大富豪にそれを届けるが……

多羅子番外事件簿シリーズの1本。
エキスって言ったらあれですよ、あれ。お下劣パロディです。
Supieの息子というのが男色家で、脱力します。
前半はしんみりした話ですが、そこにはSupieが登場しません【笑】




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「ス☆パ☆マン」1~3 田村良介
(『月刊少年マガジン』1979年9月号)


設定は原作のまま、ストーリーは完全オリジナル。
第1回は悪LLが絶対零度の世界を作り出し、LLがそれに巻き込まれ、
Supieが救うという話。10月号が第2話(未確認)。
11月号が最終話で、惑星Kryptonから来た女性アスタータとの対決。
各回読み切りで、残念ながら3回で終了。

御覧の通り、これまた絵が濃いぃです。
3回で終了というのが惜しまれます。







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「ス☆パ☆マン哀愁の日々」竜巻竜次
初出:少年マガジンスペシャル 1979年9月5日号
単行本:ザ・タックスマン(1984年、東京三世社)


デイリープラネットで働くハイライト・ケント。
彼は新聞記者とスーパーヒーローの両立で解雇の危機に陥ります。
解雇の危機を脱するため悪戦苦闘するSupieですが、
果ては妻子持ちであったことまでLLにばれてしまう。
→シリアスな絵の部分だけ少しクリスに似ています。

タイトル「哀愁の日々」に<あいしゅう・デイト>の振仮名があって、
時代を感じさせます。
ダブルアイデンティティも辛いよ、という悲哀話です(笑っちゃうけど)。




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『ス☆パ☆マン』1~2 いたばししゅうほう
(1979年、ひかりのくに)


正確な刊行時期は不明(記述なし)。
ただしDCのCマークが1979なのでこの年の刊行と思われます。
自分が購入したのは1981年、S2の公開前後。
第2冊まで刊行(昔、出版元に問い合わせて確認済)。
第1冊は悪LLとソロモングランディ(懐かしー!)が登場。
Red Sunに苦しめられるSupieがいかにも70年代風。
第2冊は別の惑星での活躍でSupergirlやKryptoとの共演。
当時刊行されていた本国コミックスを下地としてアレンジしています。
→2の表紙と裏表紙

後のいたばししゅうほうらしい感じがよく出ています。



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『Superman/Batman』1~3(1996年、小学館プロダクション)

Super Comics Seriesと銘打たれ、Supieの86年の6連作と
BatsyのYearOneシリーズを取り上げました。
1冊に原作の2話ずつを載せ、3号まで刊行されました。
その他、キャラクタ紹介などのコラムがあります。
→1号表紙と2号裏表紙

3号で終わったカストリ雑誌のような企画です。
過去の名作などを取り上げてくれるものと期待していたのですが。








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