social age



今年33になった私は 年齢数だけは年々大きくなっていくが
帰省すると、社会的年齢が渡米した高校生の頃と殆ど変わっていない自分に気づく


まず日本では今だに車の運転ができない 

何処へ行くにも 徒歩かチャリンコ
滞在中 いつでも子連れでとことこ歩いている私は

”あら 偉いわねー
今どき 子供といっしょに歩いてお出かけなんて…”

と親の知り合いに 評判が良い


遠出をする時には 車の後ろ席へガキどもと一緒におとなしく座る
当然 前席で花が咲いてる 「大人の会話」 には入れてもらえない



忘れてはいけないのが 正しい礼儀と言葉遣い
これは帰省する度に両親から注意される

中でもぼろが出る電話での会話は苦手中の苦手

どんなに懐かしい友達の声が聞きたくても 
両親そろってお茶をすすってる居間のど真ん中にある電話は 
間違っても使いたくない

まだ帰国回数も初めの頃 
こともあろうがうっかりと友人に電話をしてしまった

”あ、みちこー? 元気? わたし、わたし。。。”

などといつもの癖(高校の頃の…汗)で話始め エライ目にあった
友人にはいたずら電話だと間違えられるは、 親には大目玉をくらうは、、、、
もう二度と電話は使うまい と心に決めた



それでもやはり3-4年ぶりの帰国ときたら懐かしい顔のひとつもみておきたい
人の気も知らずにゆっくり寛いでいる両親が居間から出て行くのを今か今かと待ち望む
やっと一人は台所へ 一人は便所へ立ち去った隙に
ささーっと電話に近づいて 心臓をどきどきさせながらダイヤルを回す
今だ手紙をやりとりする小学校6年生の担任だった先生へ会いに行くことにした

”今週の日曜日なんですけど、いいですか?”

と自分なりに目いっぱい丁寧な言葉使いを心がけた…つもりだったのだが、、、

会話を終えイソイソと自分の部屋へ退散しようとしていた私は、
やはり台所で聞き耳をたてていた母に ぴしゃりっ と言われた

”「行っていいですか?」 じゃなくて 「伺ってよろしいでしょうか?」 でしょ やだねー この子は全く。。。”

”手ぶらで行かないでよ、 挨拶もしっかりね、 穴の開いた靴下なんではいてかないでよ、on and on and on...”

楽しいはずの再会もぜんぜん楽しくなくなってしまうよ(涙)




両親からみると 何時までたっても礼儀を知らない気も利かない高校生の様な存在だが
ここでは一応パートナーの両親に好かれているし、仕事の依頼人には好評の私
それ程 無礼な存在ではないのだろう
と反省度まったく無し





こんな私だから 幼馴染のお子ちゃま達に 「おばさん」 呼ばわりされることにとても抵抗を感じる

まあ 彼らから見ればおばさんなんだけどさ、お母さんのお友達なんだから…

でもさすがに耐え切れず 
”名前の呼び捨てでもいいから おばさんだけはやめてくれ”
と頼んでしまった


ちなみに子供達の日本語はもっとひどい
小学3年生にもなる(見た目スケボー少年の)長男は 八百屋さんでの買い物中

”あっ だいこんさんだ! 穴の開いたれんこんさんも!”

などと興奮げに叫び 周りの子供達から白い目で見られていた


普段は "Rock, Paper, Scissors!"(石、紙、はさみ)と男の子らしくじゃんけんをする兄弟だが
日本へ行ったらなぜか律儀に げんこつ山のたぬきさん をふり付きでやっていた
おっぱい飲んで ねんねして とか嬉しそうに歌いながら…



郷に入れば郷に従え とかいうやつだろうか
母に似ずなかなか礼儀正しい若者に育ってきているようだ






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