転職希望の社会人へのコーチング中継
コーチングプラン【キャリアコーチング】
家電量販店での販売員として働き始めて既に4年目のシズオ。
これまでのセールス業務はなかなか優秀であったが、いよいよ販売業務へのやりがいや目的意識が薄れており、今後のキャリアをどうして行くかを、真剣に悩んでいた。
しかし、販売一本でやってきたシズオにとって、どんな仕事があるのか？どういう仕事が自分に向いているのか？皆目見当がつかない。
シズオは、以前コーチングでお世話になったカワムラコーチと連絡を取り、数日後、いつもの喫茶店で再会を果たした。
「カワムラさん、こんにちは」
「シズオ君、元気だったか？ここ最近は、調子はどうだい？」
「販売自体は、お蔭様でまずまずで、数字自体に悩みはないのですが・・・・・・そろそろ、この仕事もやりつくした感があって、よく世間で言っている、キャリアアップをしたいな、と思っているんです」
「そうか、キャリアアップか。もっと成長して、上に行きたい、という気持ちがあるのだね。今の販売の仕事、頑張ってきたし、結果も残しているからね。素晴らしい考えだね」
「ありがとうございます。でも、いざキャリアアップといっても、実際には、今後どんな仕事をしていけばいいのか、さっぱり検討もつかないんです。販売しかやった事ないから、他の事なんてできないんじゃないか、て不安もあるし・・・」
「そりゃ、もっともだね。今まで販売を一生懸命やってきて、さあ、次の新しい仕事！なんて考えても、いきなり思いつかないものだよね」
「カワムラさん、僕には、どんな仕事がいいんですかね？」
「いろいろ仕事はあるけどね。シズオ君にとって、今までやってきた販売の仕事というのは、どんな所に魅力を感じるのかな？」
「やはりお客様と楽しく話ができる事ですね。それでその中で、お客様がどんなものを欲しがっていて、どんな事に使いたいのかをうまく引き出して接客する事です。」
「なるほどね。
シズオ君にとって、楽しく話をしてニーズをうまく引き出す事というのは、どういう意味がある事なのかな？」
「どういう意味が？ん～～～～・・・・・・
・・・・・やはりそれは、お客様の事を分かってあげて、理解する事だし、それによって、お客様と信頼関係を作れる事だと思います。」
「そうか、信頼関係を作る事になるんだね」
「うん、そうです」
「シズオ君にとって、販売の魅力というのは、接客を通じて人と信頼関係を作っていける事にあるのかな？」
「あ～そうですね！信頼関係ですね！」
「そうか！信頼関係なんだね。
ちなみに、今の販売以外の仕事で、なんとなく信頼関係を作る事が出来そうな仕事は、どんなものが思い浮かぶ？」
「そうですね～・・・まあ今の仕事と少し似た所だと、営業の仕事になるんですかね？」
「営業か？そうだね。
営業にも、いわゆる新規営業と、ルートセールスとかあるけど、これはどちらなのなか？」
「あ~そこまではちょっと・・・何か違いがあるんですかね？」
「同じ営業でも、やり方や求められるものが、全然違ってくるね
もし関心があるんだったら、とりあえず”この業種にする！”という結論はもう少し考えるとして、まずはこの営業の事を調べてみる、というのはどうかな？」
「あ~そうですね、ちょっと自分で調べてみたいと思います！」
こうして、シズオはこれからのキャリアを考える第一歩として、営業職のことについて調べてみる事から始めることにしました。
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その日の夜。
カワムラは自分の日記で、このように振り返りました。
久し振りに、シズオ君のコーチングをした。
以前と比べて、とても成長しているのが感じられて、会えるだけで嬉しかったな。
シズオ君は、販売の仕事で確かな実績を上げていたけど、そんな自分が、いったい今後、何が出来るのかが見えていなかった。
シズオ君が出来る事は、今までで実績を上げていて、本人も楽しんでやってきた販売の仕事の中にヒントがある事は間違いない。シズオ君は、 今までの販売の仕事を通じて、信頼関係を築く事が仕事へのやりがいになっている事がハッキリした。
今後の仕事を選ぶ時にも、信頼関係を築く事が出来る仕事というのが、鍵になると考える。
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【今回のコーチングのポイント】
クライアントがやりたい事は、クライアント自身が知っている。それを引き出す事が、コーチングでできる事である。
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