「挙式」・・・エピソード1



「挙式」・・・エピソード1

結婚式当日。

挙式は17:00、教会入りは17:00。

朝、ホテルの朝食はパス。
せっかくの札幌だから、お義母さん&義弟と4人で中央卸売市場場外で海鮮を食べた。

私は一足先にホテルにもどり、シャワーを浴びてネイルチップをつける。
14:30になり、父と母そして妹が車で迎えにきた。

『とうとうあらたまって挨拶できなかったな』って思いながら、それでもまだリラックスして教会に向かった。


教会に入ると、「本日はおめでとうございます!」と声をかけられ届いていた電報を渡された。

「ああ、ほんとうに自分の結婚式がもうすぐはじまるんだ」ってちょっとだけ実感がわいた。
カレとは別々の控え室に入り準備が始まる。
私の控え室には、母と妹も。
前日の前撮りの時と違い、メイクしてもらううちにどんどん神妙な気持ちになってきた。
「緊張してきたかも・・・」

と、そこへ「ブーケお届けにまいりました」とお花屋さんがやってきた。
できあがったブーケと、式の最後に両親へ渡す花束を確認してもらうためにここに持ってくるという。

あっ!まずい!

両親への花束贈呈は「母には内緒」なのだ。
すぐに妹に耳打ち。理由を話して母を控え室から連れ出してもらった。突然だったのうまいこと連れ出してくれたなぁ~とカンシン。

ブーケ&花束も確認し、準備がととのったところへ従姉妹たちがやってきた。


「キレイ~♪」
うれしいなぁ、こんなこと言われるのって今日が特別な日だからだよね。

「じゃあ、あとでね~」と言って控え室を後にしていった。
そして入れかわり準備がととのったカレが入ってきた。

「緊張してる?」と私が聞くと「いいや」とクールな一言。
やっぱりね、結婚式なんて私のおつきあいだもんね。「キレイだね」なーんていう一言を期待した私がアホだった。。

そして時間になり、挙式前のカウンセリング。牧師様がやってきた。

牧師様の話をききながら、やっとやっと本当に実感してきた。

一緒に暮らし始めたときも、入籍したときも感じることができなかった、 「私、この人と結婚するんだ」っていう気持ち。
これから人生を一緒に歩んでいく私たちへの牧師様のお話、感動でとちょっとウルウル。


そしてふと顔を上げると、



な、なんと!


ぼ、ぼくし様!!






チャックが! あいてますーーーー!!!!!!  (;´Д`)






あんまりです、一生に一度の挙式なのに。

神妙なセレモニーだったはずなのに。


ギャグにしちゃうなんてーーーーーー!!!!!



こうなったら神妙もなにもありません。なんとか笑いをかみ殺すのが精一杯。
牧師様が出て行くなりカレと顔を見合わせて爆笑。


「いい話も、あれじゃあ台無しだな、ぷっ!」とカレが一言。

もう、私が神妙な気持ちになれるのは、「誓いの言葉」の瞬間しか残されてない!と気持ちをあらたに控え室をあとにしました。

しかし、このあとさらなる喜劇が私を待ち受けていようとは、予想だにしない私だっだのであーる。



(つづく)




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