ひとりぼっちいつも
頬杖をついていた14才の私。

友だちが欲しかった。
だけど、まるで誰かに、
意地悪な魔法をかけられたみたいに
強張った口元をほどくことが
どうしてもできなかった。

あなたは教室で、
騒がしくって自己主張に夢中な人たちの間で
穏やかに、だけど、
どことなく寂しそうに笑ってた。

あなたとなら、
友だちになれそうな予感がしてた。
あなたなら、
こんな自分のことを
好きになってくれるような予感がしてた。

放課後の水飲み場で
あなたに声をかけられたあの瞬間、
強張っていた私の口元が、自然にほどけたの。

きっと、
私の名前を呼ぶあなたの声が、
意地悪な魔法が解ける鍵だったんだ。


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