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2010.03.12
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カテゴリ: アートと自然
十一面千手千眼観音菩薩立像

気になってしかたがなかった展覧会に行ってきました。会期は今月末までなので、子供たちの春休みに突入するまでに行きたかったんです。

世界遺産でもあるチベットのポタラ宮や博物館などに収蔵されているすごい仏像が来ています。私が今後の人生の中でラサを訪れる確率はかなり低いので(笑)、チベット密教美術に触れられるのは最初で最後だと思って見てきました。

とにかく圧巻のひとこと。素晴らしい!日本の仏像と違って、あちらでは性別がはっきりしているのです。仏像にも男と女があるんですよ。だからフォルムがなんとも言えず官能的。ヒンズー教の寺院にもそんな彫刻がありますが、性に関して寛容なのは気候風土のせいなのでしょうか。それに加えての美しい金鍍金、トルコ石をはじめとする豪華な装飾、細かな細工。

衝撃的な像は 「カーラチャクラ父母仏立像」14世紀前半、シャル寺
男女の像が合体しております。父は「慈悲」、母は「智慧」を表し、この二つが揃うと悟りを得られると考えられているのだそうです。音声ガイドによれば、庶民がお参りするときは下半身は布で隠されて全体が見えないようにされいるらしい。修行僧だけが全身を拝めるのだそうです。(ということはラサでは見れない!?)頭はそれぞれに4つあり、全部表情が違います。父は母の腰をしっかり抱きながらも、様々な道具をもった手は千手観音のよう。

これまでに見たもっとも美しい千手観音 「十一面千手千眼観音菩薩立像」17-18世紀、ノルブリンカ蔵
展覧会のPRにも使われている千手観音です。父母仏立像とともにそれほど大きな仏像ではないのですが、その精緻な造りに驚きます。千手観音には決まったバランスのデザイン設計図のようなものがあってそれも展示されていました。美しさを極めた形ということでしょうか。

「緑ターラー立像 」

そらまめさんのブログで見れます

「ダーキニー立像」17-18世紀、ノルブリンカ蔵
性欲を司るために、修行僧は瞑想でダーキニーと性交するのだとか。ヒンズーでは人肉を食べる夜叉。
ダーキニー展覧会チラシより

「蓮マンダラ」15世紀・ポタラ宮
全体が鍍金をほどこされた蓮の花。花弁は開閉し、蕾が開くと中心に父母仏がある。中も金色。全ての花弁の裏側にも仏像が配されており豪華なつくり。この花の形どこかで見たことがあると思ったら、USJのショーの仕掛けでこんなのがあったっけ。
ケティさんのブログで見れます

ほかにもすばらしい国宝級の仏像がいっぱい。SMAPの香取慎吾くんとそっくりの仏像もありました。(笑)官能的な父母仏の像やタンカ(壁掛け)がいっぱいあるのに、なぜか小学生高学年の団体が筆記用具引っさげてやってきました。この時期に遠足?社会見学?

いいんですか?こんな刺激のあるもの、子供に見せて…ま、一所懸命に見てる子はほとんどいなかったけど、一部の男子が気付いておりましたよ。目線ひくくして下から見上げてましたから。大人はできません。

図録買わなかったのでちょっと後悔。息子を歴史博物館に無理矢理連れていって買おうかな。





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Last updated  2010.03.12 15:44:13


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