その昔、ヨーロッパ中にジンジャーブレッドが大流行しました。ある国の王様がこれをいたく気に入って、いつも読書にふけりながらラム酒と共にこれを楽しんでいたとか。ある日の事、本が面白い所にさしかかり、片手に持ったジンジャーブレッドがラム酒のグラスに入ってしまっているのにも気付かずにしばらく読みふけっていました。一段落してジンジャーブレッドを口にした王様、ラム酒に浸っていた事にはじめて気がついたのですが、それがあまりにもおいしかったのでそれからはわざわざラム酒に浸してから食べるようになったそうな。
これがこのお菓子の由来だそうですが、なぜババなのでしょう?この美味なるお菓子を考案したその王様何かいい名前は付けられないものかと考えました。そして、その時読んでいた面白い本にちなんでババと命名。その本とは「アリババと40人の盗賊」だったのです。
①レーズン以外の材料を全てパンケースに入れ、ピザ生地コースでこねます。途中、生地がまとまってなめらかになってきたらレーズンを加えます。この時生地が硬いようだったら、ぬるま湯少々も振り込みます。
②レーズンを入れてからはあまりこねすぎないように注意し、種起こしコースに切り替えて40分~1時間1時発酵させます。『クグロフ』参照。
③パンマットに取り出して16分割して丸め、ベンチタイムを3分ほどとります。『基本の卵生地』参照。
④軽くガス抜きして丸め直し、薄くバターを塗ったプリンカップに入れて倍になるまで2次発酵させます。
⑤ほぐした卵液を表面に塗り、180度に予熱したオーブンで15分焼きます。型ごとクーラーに乗せ、あら熱が取れてから型からはずします。
⑥小鍋に水とグラニュー糖をいれて煮溶かし、少し煮立ててシロップを作ります。
⑦バットなどにブリオッシュを並べ、熱いシロップを上から回しかけます。
⑧だいたいしみ込んだところでブリオッシュを逆さまにし、全体がしっとりしてきたら底に残ったシロップにラム酒を加えます。
⑨何度かババを返しながらシロップを充分に含ませます。たっぷりシロップを吸い込んだババは2倍近く膨張し、ずっしりと重くなります。
これを母の還暦祝いに持って行きましたが、名前はともかくとても好評でした。シロップがたっぷりなので、ひとつずつアルミケースに乗せてプレートに並べました。サバランやババはブリオッシュもシロップも砂糖の量がとても多いので、思い切って減らしたのがよかったようです。ラム酒風味のシロップを使うので、ババ・オ・ラムと呼ばれる事もあります。。
ブリオッシュは、シロップなしでもサクサクしておいしかったです。なお、これにはカメリアのドライイーストを使用しました。


