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烏猫の自由奔放記~It's a Wonderful Life~
Legend of Twilight
天界と魔界
二つの世界は
共存の道をたどる。
天は生を、魔は死を。
二つの力を互いに与えあった
二つの力は、一つの剣として形をとる
大きすぎる力を使いこなしたものは、ただ一人の魔王。
魔王は剣を二つにわけ
それぞれの力に魂を与え
名をやった。
生の神剣『アライバー』
死の魔剣『デス・マネージャー』
魔王の意思により、力を解放し
他のものが使おうとすれば
そのものは剣に食われる。
魔法書:黄昏の巻 より
出発は・・・延期。 投稿者:ラグナレク 投稿日:2004年11月26日 15:53:26
「なあ、そういえば剣はどうしたのだ?」
わけのわからんことを・・・。
「・・・今買ったし、これから作りに行くんじゃないのか?」
「違う、ラグナレク様の剣だ。」
俺の剣・・・?
「何の話だ?」
「・・・いや、一つは腰についてるものだな。もう一つの方は?」
人の話聞けよ・・・。
「・・・最初からこの一つを持ってるつもりだが・・・。それより何の・・・」
「どこにいったんだ?・・・まあコイツと違って気性は荒くはない、無闇に誰かを襲うまねはしないか。」
「お~い・・・。」
「たが本当にどこへ・・・ん?なんかいったか?」
「だから・・・何の話をしているんだ。」
シェスカは一瞬怪訝そうな顔をしたが、
「ああ、記憶をなくしたんだった。」
そう言って説明を始めた。
「天界と魔界で共同制作された一つの剣があったんだ。その剣は簡単に命を作れもしたし奪えもした、一つの魔剣だな・・・。その剣が使えたのは作り出した者達にはいなく、使いこなせたのはラグナレク様、貴方ただ一人。」
「・・・そんな代物を俺が?」
「ああ。で、貴方はその剣を二つにわけてそれぞれに魂を入れたんだ。一つは行方知れずの『アライバー』と、もう一つは腰にあるそれ、『デス・マネージャー』。」
これかよ・・・。
「詳しいことは貴方は教えてくれてなかったから私が知ってることは少ない。あとは記憶が戻るまでその封印が解けないんじゃないか、ということだ。」
「封印・・・されてるのか?これ」
「ああ、だってデス・マネージャーは刃渡り二メートルを超す大剣だぞ?封印してあるから、力を抑えられてるからその姿なんだ。」
二・・・メートル!?そんなもの振り回せるのか・・・?
少なくともそんな自信ないぞ・・・。
「まあ、もう一方のことについてもあまり心配はいらない。」
「なぜだ?そんな力を持ってて危なくないのか?」
「だって、人間なんかにそんなものは使えない。その剣にありったけの力を吸われて後は死ぬだけだ。もし生きていたとしてもこき使われているのが関の山だ。・・・まあそれもその人間の魔力の種類によるが。」
「なんだったら大丈夫なんだ?」
「天界側の魔力、上から聖・火・風・電気だな。自分の持つ魔力に近いものを選んで生かす。最後の電気だけは魔界にも存在するものだからどうしても他の種よりも生きてる確立は少ない。」
「それらの魔力をもつ人間とは・・・」
「ラグナレク様を見つけるまでは共存・・・するだろう。」
見つけたときのその相手への対処は、俺しだいってことか・・・。
「無くなったのがアライバーでよかった。・・・よくないがとりあえず。」
「・・・え?」
「もしデス・マネージャーの方だったら今頃この世界は・・・。」
こ、この世界は・・・?
「闘争と殺戮の絶えない世界に・・・、ならないか。」
・・・。
「・・・おい。」
「なんだ?」
「本当にならないんだな?」
「わからん、そいつは気まぐれだ。」
「・・・。」
そんなものを使ってたのか・・・。
まてよ・・・
「たしか他の奴が使ったらそいつは食われるんだよな?」
「そうだ。」
「おかしい、こいつは俺の親父が使っていた。」
「・・・その形でか?」
「ああ。」
シェスカはフウ、と息を吐いた。
「じゃあ大丈夫だ、誰か知らないけどそれを封印してくれたおかげでお父様は死なずにすんだみたいだな。」
「そうか・・・。」
とりあえず封印状態にあるうちは問題ないか・・・。
「それにしても誰だ・・・、デス・マネージャーの力を封印できるほどの力を持つもの・・・。賢者クラスか、最高位の修道女だぞ?
できる可能性を持つものは。」
「俺のお袋は親父と一緒になる前は修道院にいたといっていたが・・・。」
「可能性あるが、とても低い。お母様が最高位のクラスだったというなら話は別だが・・・。」
まあ封印したのがお袋であるにしろ、そうでないにしろ。こいつが危ない状態にないのはよかった。
しばらく歩くと・・・
見慣れないものが道で寝ている。
白い髪・・・、老人でもないのに珍しい。
「おい、お前・・・。」
「待て!」
シェスカに止められる。
「そいつは・・・。呪いか、種類が・・・エリスのものか。・・・あの性悪が。」
「大丈夫なのか・・・?」
「いや、危険な状態にある。しかし・・・この者の状態はつい最近で受けたものではない。にもかかわらず生きてこれたからには何かが呪いをを緩和していたのか・・・。」
「どうする・・・。」
「ちっ、この場にアライバーがあれば・・・。この者の体に満ちた聖の魔力を吸わせるのに・・・。」
「同じ属性を吸わせるのか?」
「奴は・・・、アライバーは天界の魔力だが、その命は魔界で貴方様が与えた命だ。故に力はもう一対に劣るが魔の力も持っている。」
「ないからしょうがない、ならどうする・・・。」
「この者を助けるなら、力を使ってください。」
「え・・・?」
「貴方様の漆黒なら・・・聖を中和できます。」
「・・・どうすればいい。」
「手をこの者に・・・。」
手をかざす。
「魔力を・・・、イメージは放出する感じに。」
「・・・。」
眼を閉じる。自分中の魔力が動く。
「なっ、お前は・・・!!」
シェスカが何かを言っている、・・・集中しろ・・・。
・・・なんだ?
横から何かが入った・・・。
眼を開ける
シェスカはコイツの体を睨み付けている。
コイツは・・・。
見覚えがある、たしか・・・丘で銃を使ってた奴か。
先程の髪色とは違い、もとの色に戻っている。
「取り合えず、大丈夫か・・・?」
「・・・ああ。とりあえずはな・・・。」
「・・・なにかあったのか?すっとコイツを睨み付けて・・・。」
シェスカは首を横に振った。
「いや・・・、なんでもない。今は話すべき時じゃない・・・。」
「?まあいいが・・・。」
とりあえず、おっさんのとこに連れてくか・・・。
背中に背負い、おっさんの家に向かった。
集合 投稿者:ラグナレク 投稿日:2004年11月26日 19:25:22
「「あ」」
角を曲がった所で聖騎士の女がいた。
「いつからそこに?見たのか?」
シェスカが聞いた。
「え、ええ・・・。二人が・・・、レニーに近づいた時にです。それとあれはいったい・・・。」
こいつら二人・・・、何の話をしてるんだ?『見た』って・・・。
「さあな・・・。」
「そうですか・・・って貴方は誰ですか?」
「初対面だな、私はシェスカだ。」
「私はラザナーシュ・クルトンといいます。ラザナーシュと呼んでくださいね。」
「ああ。」
二人自己紹介を始める。
「ラグナレクさん・・・、レニーはどうしたんでしょうね。」
「知らん、俺に聞かんでくれ・・・。」
「そ、そうですよね。失礼しました。」
・・・騎士階級は礼儀正しいが、俺は一般人だぞ・・・。そこまでかしこまらなくても。
俺は名前も知らんというのに・・・。
「や、やあ!」
今度は後ろから・・・。
少女と大剣の男が来た。
「あれ?ミル。いつからそこに?」
「え、え~と・・・。」
「ラグナレクがレニーに手をかざしたあたりからだ。」
「ちょっと!」
少女が男に言うなと言わんばかりに向く。
「はあ・・・、どうやら見てたらしいな・・・。」
シェスカが諦め半分にため息をつく。
「あれは?」
「さあな。」
また・・・何を見たんだ?コイツらは・・・。
シェスカは知るときではないと言ったが・・・。
「さて、ここいらで立ち話もどうかと思うぞ?」
「・・・今からおっさんの家に向かうところだったんだよ。」
「そうか、じゃあミル。先に話をつけてきてくれ。」
「なんであたしが!?」
「・・・さて、今日の晩飯はそこら辺の草かな・・・。」
「任務了解!」
少女は目に止まらぬ速さで走っていった。
「やれやれ・・・。」
「ミル・・・」
「ん?アイツがどうかしたか?ラグナレク。」
「いや、そういう名前なのか、って。」
「「あっ」」
「で、私はラザナーシュです。」
すっかり忘れられてた自己紹介とここにいる面子の名前をラザナーシュが紹介し、やっとのところでコイツとかアンタとか呼ばなくてすむのか。・・・いや呼ぶか・・・・普通に。
「すみません、レニーが貴方のことを知っていたので・・・。」
「親父と関係があったらしいからな・・・。」
「そうなんですか?」
「ああ、親父の名前はグレイブっていうんだが・・・。」
ラザナーシュが驚いてる。
「グレイブ!?ってグレイブ東方司令部総督!?」
「・・・そんな名が出てくるとは。」
シェルナークも驚いてる・・・。親父って凄かったのか・・・?
話によるとあのアルベルトの旧友らしい。
「でも・・・そうなるとグレイブさんは凄い年齢で貴方を息子にしたんですね。」
俺が17で・・・35から引くと・・・。
「俺と変わらない・・・。」
騎士長と5歳も離れた友達だったのか・・・。
いや、それじゃない。18で俺を・・・見つけて。
育ててくれたのか・・・、感謝しきれんな。
とりあえず着いたのでベットに降ろす。
「ふう・・・。」
そのまま俺は窓際のイスに座る。
反対側にシェスカも座った。
皆思い思いに過ごしながら目覚めるのを待っているようだ。
シェスカは何か知っているようだが・・・、喋りたくないならそれでもいい。俺に害があるようなことではないのだから・・・多分。
「そういえば、ノアは?」
「え~と・・・、アルベルトさんの所です。」
「そう・・・、なんでかな~?町を守ったのに・・・。」
「軍とはそういうものだぞ?まあ例の死んだと思っていた五人は生きてたから少しはましだろうがな。」
「ええ、でもいくらアルベルトさんでも不問には出来ないでしょう・・・。監察もいましたし・・・、言い逃れと明らかな庇いはアルベルトさん自体も罪に問われます。」
「とりあえず、レニーが起きたらそのアルベルトって人に会いに行こうよ。今後の予定もわからないし。」
俺達は・・・アイゼンに行こうと思ってんだがな。
『・・・まあ着いていけばいいんじゃないか?』
・・・シェスカ、驚かすなよ・・・。
『自然を装ってくれ、他の人たちには聞こえてない。』
・・・で、なんでだ?
『武器作るのにお金、かかるだろ?』
まあな・・・。
『足りるか?』
・・・そうか、そこまで考えてなかったな。
『だからそこでお金が入る話しだったら乗ればいい。違ったらそこで別れるだけだ。』
・・・お前、意外とこの世界のことわかってたんだな。
『当たり前だ、13年もいるんだぞ?』
そうだったな・・・。
『じゃあ我々のこれからはそういうことだな』
そうだな。・・・って待て。
『なんだ?』
お前・・・俺の考えてることわかるか?
『・・・』
「・・・」
『腹減った・・・。』
そうだ、ってことは俺のプライバシーはないに等しいってことか・・・。
『・・・いや、そんなことはない。』
・・・ほんとうか?
『意識を・・・そうだな、あの雲に向けてから何か考えてくれ。』
雲・・・?
でかいな・・・。
・・・何を考えるか・・・。
「・・・もういいぞ。」
「えっ・・・?」
『ずっと私はもういいと言っていた。』
どういうことだ?
『つまりだ、お互いに意識が相手に向いていなければわかることはできない。』
そういうことか・・・。
『・・・』
おい、どうした?
シェスカは空を見上げている。
「おい・・・。」
「ん?」
・・・なるほど、こういうことか。
『わかったか、そういうことだ。』
・・・まあ安心したな・・・。
『フフフ、我らに隠し事は不要だぞ?』
最低限のものは要求したいがな・・・。
「う・・・」
うめき声が聞こえた。
そして、目覚めの時 投稿者:ラザナーシュ 投稿日:2004年11月27日 01:09:17
彼の目がうっすら開き、辺りを見回す。
体をゆっくりと起こし、一度目をつぶって、下を向き…
やがて、ゆっくりと口を開いた。
「…………腹減った…………」
「人をさんっざん心配させて最初に言う言葉がそれかぁっ!!」
……私が投げた戦斧は、レニーを掠めはしたものの、そのまま壁に大きな音を立てて突き刺さる。
「………病み上がりにする事じゃない……」
「……そう言う問題ですか?え?」
………本っ気でその脳天勝ち割ってやろうかと思ったが、それをミルちゃんやシェルさんが何とか押し止めていた。
こっちは結構心配したって言うのに・…
…………取り合えず、あの後・…
レニーの「腹減った」があんまり煩かったので、私は1階に降りると(勿論降りる前にもう一撃食らわせようとしたのは言うまでも無い)
レイナールさんが炊いてくれていた粥を受け取った。
「…………本当にすいません…………2階の客室を使わせていただいた挙句、食事まで作って頂いて……………」
「いいえ。気にすること無いですよ」
にこやかに返してくれたレイナールさんに、本当に恐縮してしまう。
「今日はレニーさんに宿の事色々やってもらいましたし…騎士団の方から聞きましたけど、街を救ってくださった方々の一人でしょう?
こんな時でもない限り、恩返しなんか出来そうに無いですもの。」
………そういえばあの男、そうだったんだと、その時になって私は初めて奴の事を思い出した。
この町に彼が来て、すぐの事だったんだな…と。
「それに…」
そこでレイナールさんは、なぜか頬を赤く染める。
「…戻ってきてくれたし…」
……………………………………
……だ、誰が戻った事に対する反応なんだろう。これは………
とと取り合えずレニーだったら、本気でこのお嬢さん止めてあげないと…っ!!
2階に上がると、何故か皆さんは、ドアの外にいた。
「?どうしたんです?」
「ああ、ラザナーシュさん。貴女が粥を取りに行ってる間に、
『取り合えずメシ喰って落ち着きたいし、皆腹減ってるだろうから、双方とも先に食事を済ませよう』
って話になってな。」
そう答えたシェルさんの隣で、ミルちゃんは「ごはんだー!」と嬉しそうな顔をしている。
「そうなんですか?じゃあ、私は…」
「…その事なんだが、話があるそうだぞ、あいつ。」
え?と聞き返すと、シェルさんはドアを指差す。
レニーのいる部屋のドアだ。
「長くなりそうかもしれないから、一応下に、貴女の分の夕食もお願いできないか頼んでみるよ。」
まぁ、多分断らないだろうが。そうシェルさんは仰ってくれた。
「…有難うございます」
「まぁ…出来る事なら早めに来た方がいいぞ。」
そう言ってシェルさんはミルちゃんの方を見て、ふぅと溜め息をついた。
「……あいつに全部食われるかもしれないから。」
バタン、と割と勢いの良い音を立てて、ドアは閉まった。
音はレニーにしっかりと届いていたはずだが、彼はこちらの方に目もくれない。
少々ムッと来たが、何も言わずつかつかとベッドへ歩み寄り、寝台の方に引き寄せた丸テーブルの上に粥の載ったお盆を置く。
白い湯気の立ち込めるそれに、しかしレニーは手をつけようとしなかった。
喋るタイミングを掴もうとしているように。
そのまましばらく沈黙は続いた。が、結局、火蓋を切ったのは私の方だった。
「…で?何だったんですか?」
「…?」
怪訝そうな顔をするレニーに、私は溜め息をつき、近くにあった椅子にどかっと腰をおろして、言う。
「貴方がああなった理由ですよ。まさか本当に、たかだが歌2つ位で、体にがたが来たって訳じゃあない…」
「…………会ったんだ」
「え?」
遮るようにレニーが言った言葉に、私は不意に悪寒を感じた。
聞きたくない名前が、彼の口から出てきそうな、気がしたのだ。
「エリスに」
「…!!」
予測は当たった。
まさか、本当にこの町に現れてたなんて…!!
………場の歪みが生じていたこの町で、彼が倒れた原因は、何となく分かっていたとは言え、本当に…
「……………あっという間に時間を止められ、新に『聖』属の力を俺に取り込ませた
相変わらず、狙いは分からん。」
「…で、でも、それならどうして、暴走が…」
「…ラグナレグがオレをここに運んだのなら…奴の『漆黒』が俺の暴走を止めたんだろう。」
………ああ、そうか………
ラグナレグさんが止めたというのは、何となく納得がいく。
町でラグナレグさんと会ったとき、彼に『レニーが貴方の名前を知っていた』と言ったが、あれは嘘だった。
彼の名前は、一部の教会関係者の間では周知のものになっている・…あの10年前の戦いに関わりある者なら誰でも。
その能力も、『預言』で大体の予想はつけられている。それから考えてみれば、確かにそれは当然だと感じる。
「……そう……だったんですか……」
肩の力が、抜けてしまった。
私が戦っている間、こいつはこいつの戦いがあったのだと。
いつもはあまり感じない事だったが、今日は特に、強く、感じた。
「何か…嫌な感じ…ですよね…」
そう言った私の声は、きっと暗いのだろう。
レニーは驚いた表情で、こちらを見ている。
「どんどんリィアルヌ枢機卿の・…預言通りになっちゃってる・…」
「…かもな」
「…………かもなって・…」
「?」
あまりにも無責任な言い方に、カッとなった。
ガタンッと音を立てて椅子から立ち上がり、気が付けば、レニーの肩を掴んでいた。
「怖くないんですか貴方は!あの預言通りに行けば、貴方は確実に…!!」
「………でも、その預言の中に無かったものも、ある。」
そう言われて、はっとする。
確かに…あの中にはシェルさんやミルちゃんに該当する人物は…出て来なかった。
「…………未来はまだ来てないから、どうにでも出来るんだ。
少なくとも、オレはあのままの未来を歩む気はないね。無駄だろうが何だろうが引っ繰り返してやる。
自分の未来だぞ?それ位の抵抗は、させてもらうさ…」
そう言って、レニーは静かに、目を瞑った。
「あ、そう言えば…」
「?」
湯気が大分薄くなった粥を食べ始めたレニーを見て、思い出した。
「騎士宿舎の所に戻った時、アルベルドさんが貴方を探してましたけど…何かあったんですか?」
「……………………………………………………………あ」
からん、と音を立てて、スプーンが皿の中に転がる。
「?」
「い、いや………何でもない…………」
冷や汗をかき始めた彼に、何か嫌な予感がしたが、取り合えず私も、何か食べる事にした。
…………………その数時間後、彼がノアさんの護衛の話を受けていて、その為に必要な書類をアルベルドさんから貰うのを忘れていたと分かり、私の斧がまた唸ったのは、言うまでも無い。
楽しい夕食のあと。 投稿者:ミルアスティー 投稿日:2004年11月28日 01:35:24
「いただきま~す!」
おかみさんの手作り料理は懐かしい匂いがして、食欲をそそった。小さい頃に死んでしまった母親の味にとても似ている気がする。
「ラザナーシュさんの分も考えて食えよ」
夢中になって食べていると、シェルナークに横槍を刺された。
「むぐ・・・っ」
反論しようとして、思わずのどに詰まらせて目を白黒させると、
「いっぱいあるから、遠慮せず食べたらいいよ」
おかみさんが笑いながらそう言った。
「お姉ちゃん慌てすぎ~~っ」「カッコ悪~い」
二人のちびっ子も茶化してきゃあきゃあ騒ぐ。口元や胸元に食べ損じをこぼしながら。
「あんたらに言われる筋合いはな~い!」
がぁっと、半分ふざけて怒鳴ると、レイナールもシェスカと名乗った少女もくすくす笑った。
シェスカはラグナレクの妹らしい。外見はまったく似ていないが、雰囲気がとてもよく似通っている。細くて白い肌と柔らかそうな淡い色の髪が印象的だ。物静かで大人な感じがして、同い年だと聞いて驚いた。
「ごちそうさん」
ラグナレクがそう言って、席を立とうとすると、
「ラグナレクさん、あの…おかわりとかは…?」
レイナールが引き留めようとしたが、「話があるから」とシェスカを連れて出て行ってしまった。
「あ・・・」
残念そうな顔でレイナールは伸ばしかけた手を降ろした。
「ごちそうさまでした。エレンさん、旨かったです。…私は疲れたから、先に休んでる。お前は好きにしたらいい」
シェルナークもそう言って、さっさと出て行ってしまった。
「ねえねえ、レナって・・・ラグナレクのこと、どう思ってるの?」
片づけを二人でしながら、レイナールに気になってることをきいてみた。食事中もちらちら顔を盗み見ていたのを、あたしは気付いていた。
「え・・・!?ど、どうって・・・別に、そんな」
思わず洗っている皿を落としかけるほど、動揺しておきながら、隠そうとするレイナール。耳まで真っ赤になっていれば、答えなんか聞かなくってもわかっちゃうよ。
「ラグナレク、鈍そうだから大変だね~」
「もう、ミルちゃん。違うよ、そ…そんなんじゃないって!」
どんどん真っ赤になるのが楽しくて、片づけ終わるまでからかい続けた。
ラグナレクももったいないことするな~。早く気付いてやればいいのに。
レイナールはうつむきがちに話すし、長い髪にも隠されがちだが、はっきり言って綺麗な顔立ちをしている。美人というよりは可愛い感じの顔だ。きっと化粧をして髪を結い上げでもしたら、誰も放っておかないだろう。
ゆでダコ状態のレイナールと別れた後、2階に上がると、ラザナーシュとすれ違った。
「あ、話終わったの?あの…レニー大丈夫?え…っと、あの狼みたいなの、とか・・・」
「大分疲れているみたいだけど、大丈夫よ。それから…、聞きたいことはわかるけど、その話は後でゆっくりするわ。長い、ややこしい話だから」
にっこりと穏やかに微笑むラザナーシュ。今は、どんなに食らい付いても、それ以上は話さないというオーラが出ていた。
仕方なく、割り当てられた自分の部屋に足を向けると、微かな呻き声が聞こえた。
「え?」
聞き間違いかと思ったが、やはり抑えた小さな声が部屋の中から聞こえた。あたしの部屋からだ!3部屋しかないので、レニー・ラグナとシェスカ・そして、あたしとシェルという組み合わせになったのだ。
声の主は、シェルナークだった。
「シェルナーク!?」
勢いよく戸を開けると、ベッドにうずくまっているシェルナークの姿が目に飛び込んで来た。その身体はわずかに痙攣を起こしながら、ほのかに発光していた。
「・・・・・!?」
尋常じゃない事態にあたしは思わず、言葉を失った。シェルナークはあたしが入って来たのにも気付いていない様子だ。意識があるのかも、わからない。
恐る恐る近付くと、足下にひやっとした感触を感じた。何故か床に水がこぼれている。
特殊任務 投稿者:ラグナレク 投稿日:2004年11月28日 16:39:13
「おい、どういうことだ。」
「なにがだ?」
とりあえず誰も居なかった庭に連れ出す
「お前が俺の・・・妹だと?」
「ああ、それか・・・。」
それから町の方に出て図書館に行くことにした。
「ラグナレク様と私はとても近い立場にいる。その関係は・・・昔からだ。」
顔を赤らめていうな・・・、こっちも恥ずかしい・・・。
「この姿の時は・・・周りには妹ということにしておいたほうがいいだろう。この年の差で・・・その・・・なんだ。」
「・・・恋人?」
「そう!そ、それだと・・・まずいのだろう?これは・・・この世界の親に教わったことだが。」
まあ・・・たしかにな・・・。俺が犯罪者になる・・・。
「って俺達は恋仲なのか!?」
「今更何を・・・。私は覚えているぞ?あの・・・。」
「待て待て!!」
・・・やばい方に行きそうな気がしたので止める。
・・・って俺やっぱ犯罪者になるのか・・・?
そんな法律はないが・・・、道徳的に・・・な。
「わかった・・・。そういうことにしておこう・・・。」
「・・・不満か?」
「なぜ・・・?」
「だ、だってな・・・、トギが・・・」
「・・・それを口にするか・・・愚か者・・・。」
「・・・わ、私だってな!」
「ああ、やめやめ!・・・なんかまずい方に話がいってる。」
「そ、そうだな。」
強制的に話を止めたところで・・・することがない。
「そ、そういえば、例の本はここにあるのか?」
「あ、ああ。たしか・・・。」
その棚まで行く。
そういえば俺が戻した記憶はない・・・。
「これだ。」
とって手渡す。
「ふむ・・・・。」
シェスカはその表紙の裏表をじっくり見る。
「少し時間をくれ。興味が湧いた。」
「ああ、いいぞ。だが行き先を告げてこなかった。なるべく早くしろよ。」
「ああ、了解した。」
「ふむ・・・。」
本を閉じる。
「どうだった?」
「人間の住む所にこんなものがあったとはな。」
「珍しいのか?」
「うむ・・・、というか何処の馬鹿か知らないが・・・。人間の許容量で漆黒を使おうとしたらしいな・・・。」
「・・・消滅したらしいがな。」
「当たり前だ、前にも話したが漆黒はあまりにも大きい。例とすれば・・・持ち運びようの水袋に湖の水を空中から一気に入れようとしたと同じだ。」
「・・・。」
「当然入らんな、むしろその強大さに飲まれる。」
図書館を出て、おっさんの家に戻る途中でアルベルトに会った。
「よう。・・・今度は別の女を連れているな。」
「ラグナレク様・・・」
・・・シェスカ、痛い・・・。背中をつねるな・・・。
「そうだ、レニーを知らないか?」
「宿・・・に戻ってるが。」
「あんにゃろ・・・、勝手に居なくなりやがって・・・。」
「色々あったんですよ・・・。」
とりあえず弁解しておくか。
「まあいいか・・・。とりあえずこれ、渡しとく。」
そういって渡されたのは・・・許可証?
「これは?」
「王都に行くための許可証だ、なんか怪しいのがうろついてるらしいからな。街道の途中途中に検問所ができた。それの通行手形だ。それさえあれば王都に入るときも何の手続きもなしに入ることが出来る。なにせ俺のサイン付きだからな。」
・・・たしかに、名前が・・・。
「人数分用意すっからあとで全員に来るように言っといてくれ。とりあえずお前と、・・・ほい、嬢ちゃん。」
「うむ。」
あくまで偉そうに受け取るシェスカ・・・。
「それと・・・そうだな、丁度二人だけだし・・・。」
「なんだ?」
「いや、とりあえず単独行動で動けるやつでよかったからな。・・・仕事がある。」
「えっ・・・?」
「いいか、誰にも話すな・・・。」
闇に紛れよ 投稿者:ラグナレク 投稿日:2004年11月29日 22:52:25
「・・・ちょっと待て、なぜ誰にも話すなというくらいのものを一般人である俺達に?」
「言ったろ?単独行動できる奴から選ぶと。まあ、ある程度の戦闘もこなせないと困るが・・・。」
どうする・・・。
シェスカの方を見る。
『・・・決めてくれ、それに従う。』
「もちろん報酬は払う・・・どうだ?」
どうだと言われてもな・・・。
「もし俺達が断ったら?」
「そうだな・・・他の奴に頼む、というわけにはいかない。」
「なぜだ?」
「私情を挟んでやってもらうと困る任務だ・・・。
お前は国に繋がりが無い。軍人・騎士・聖騎士でなく、そしてギルドでもない。フリーの人間は使いやすい。」
「暗殺・・・か。」
シェスカがポツリと言った。
「察しがいいな。」
「どういうことだ?」
『暗殺など裏で動く仕事はな、足がつきにくい盗賊を使ったりする。つまり・・・もし失敗しても依頼主がわからないようにする。』
「・・・盗賊を使えばいいじゃないのか?」
シェスカの助言を使ってみる。
「今度のものはそうはいかない。」
いったい・・・なにをさせるつもりだ。
「やるか・・・やらないか。」
「裏の仕事か・・・、いまいちやる気が起きないんだがな・・・。」
「ほう?なにか理由が?」
「いやなに・・・。」
人殺しが苦手なだけだ・・・。
「・・・ラグナレク様、やりましょう。」
「な・・・。」
「おじさん、やります。」
「お嬢ちゃんがそう言ってるが・・・。どうする?」
・・・なにを考えてる・・・。
『・・・。』
答えない、意図はわからないが・・・。
「わかった・・・、なにをすればいい。」
「標的は・・・盗賊だ。」
「盗賊、それで頼めないのか・・・。」
場所を騎士の駐屯用テントに移して話す。
「だがな・・・、こいつらは人間じゃない。魔族だ。」
「魔族だと・・・?徒党を組む程の数がこの世界に?」
「ああそうだ。嬢ちゃんは詳しそうだな。」
「まあな。で、どんな種類なんだ?」
「下級だ、いわゆる雑魚。」
「ゴブリン種かなんかか・・・。」
「その通り、そのゴブリンだ。」
「なぜだ・・・、その程度なら上級魔法使いが出れば簡単にかたがつくだろう?」
「それは・・・、確執というものが存在するんだろ・・・。」
「その通り、我らが軍部と・・・協会側は表向きは協力体制をとっているが。その内部は権力争いとお互いの主張のぶつかりあいだ。」
「・・・これだから人間は、一人の権力者に黙って従っていればいいものを。」
「まるで人間じゃないみたいな言いかたするんだな、お嬢ちゃん。」
「あ、いや・・・。それより、もし魔法で出来ないとしても普通に・・・。」
「数が半端じゃない・・・、違うか?」
「そうだ、数字にして5000から7000だ。」
・・・なんて数だ、七師団ぐらい・・・か。
「・・・上層部の政治家どもは『その程度の魔族なら、そんなに資金は必要あるまい。』などとぬかし、そのせいで十分な兵力が集められない。」
「ならば親玉を倒して指揮系統を混乱させ、そして一気に叩くか・・・。そのくらいの知恵は働くのだな。」
「シェスカ、失礼だぞ。」
「いやいい、そう言われないと調律が取れないほど我らはおかしい。」
「・・・すみません。」
だが・・・、ほんとに作戦としてはいい考えだと思う。
「身軽に動ける奴が俺の部下にはいない、そういう訓練はさせてもらえないからな・・・。ギルドは・・・その点ではそういうものに長けている。だが・・・。」
政府とつながってる・・・か。
「ええい、もどかしい!ラグナレク様、我らがやりましょう。」
「落ち着け、ここまで聞いといて断るわけないだろ?」
それに対象が魔族だというのなら・・・、多少は・・・な。
「すまんな、それなりの用意はさせる。苦労はさせないつもりだ。」
「俺達で役に立てるかわからんが・・・。」
「いや、お前達5人の実力はわかってるつもりだ、あの丘での戦いを見る限りでは・・・我らが騎士団よりも組織として強い位置にあるだろう。レニー達には別任務を頼んである。街道の途中で別れることになるが・・・上手くやってくれ。」
こっそりいけ・・・ってことか?
「お前達の見える位置に通信担当がいる、合図してくれれば攻撃を開始する。ぬかるなよ・・・。」
「ふん、私達が失敗など・・・。」
「シェスカ・・・、お前のその態度もどうにかしないとな。」
「はっはっは!これはこれで面白い!直すな直すな、嬢ちゃんらしくていい!」
まったく・・・。
「任務名は・・・『Be indistinguishable from darkness.』。
お前達の識別の名前は・・・。」
「The sword of a cleanup だ。」
シェスカが言った。
「ほう・・・『粛清の剣』か。」
くくく、俺達には意味ありげだな。
「・・・意味がよくつかめんが、それが良いと言うのならそれで良い。・・・作戦開始だ。」
「出発は明日の夜明けらしい。」
レニーに告げる。
「ああ、わかった。」
「一つ聞いもよいか?」
「なんだ。」
「・・・その傷は?」
「答えたくない・・・。」
隣でラザナーシュがニコニコと笑っている・・・。
人と精霊の狭間 投稿者:シェルナーク 投稿日:2004年11月30日 00:16:09
思いの外、疲弊がひどい。戦闘による疲労のせいかと思ったが、それだけでは済まされない怠さがあった。腕にできた火傷は治癒の魔法をかけてもらったはずなのに、思い出したように痛み、うずき始めている。
(やはり炎による傷は相変わらず治りにくいか・・・)
教会でもらった清水を傷口にかける。「聖」水ではなく、その元とされる清純な水だ。
そっと声をかけると、精霊たちが目を覚まし、ただれた肌に溶け込むように傷を癒してくれる。
疲労感は一向に回復の兆しが見えない。仕方なく少し早いが眠りに就こうと、ベッドに向かったとき、突然酷いめまいに襲われた。
「な・・・っ!?」
同時に、寒気と痺れが全身を駆け巡る。身体の感覚が喪失していく感覚と、逆に引き裂けるような強烈な痛みが交合にシェルナークを襲う。
「・・・くぅっ!」
一際、大きな衝撃が襲ったとき、ぶれた視界に自らの身体が映った。ほのかに光を放ち、半ば透き通ったその姿は、彼が親しんでいる精霊の姿のようだった。
「!い…、一体な・・にが・・・!?・・・うっ」
衝撃が走る度、シェルナークの身体は人と精霊の狭間を彷徨う。身体の一部が変化に耐え切れず、水となり床に流れ落ちる。
『・・・禁忌の子だ・・・』『・・・不和の女神に見初められたか・・・』
朦朧とした意識が昔の記憶を呼び覚ます。母が狂った原因――それは、シェルナークの存在そのものだった。
父親の話をされたことは一度もなかったが、自分の瞳の色と他の人間には見えない精霊の姿――それも水の精霊のみ、が認識でき話すらできる。その異常性には、幼い内から気付いていた。
水と人は違う存在だ。当然、その子などあり得ない。
しかし、今まで体に異常が生じたことはなかった。生来の怪力や多少の身体の特異な造りはあったが。
世界の均衡が崩れ始めている・・・
その事態に身体は反応を起こしているのだったが、シェルナーク自身は何も知らなかった。その存在自体が歪みによるものであるのに。
肩に温かな手が添えられた。
全身を襲っていた波が、その手に吸収されるように消えていく。
「あの・・・シェルナーク?だ…大丈夫?」
振り向くと、怯えた表情のミルアスティーがいた。気付けば、身体に起きていた異変は跡形もなく消えていた。
「・・・ミル?お前・・・何をしたんだ?」
「え?シェルナーク、声・・・」
シェルナークは自らの口から出た声に驚いた。元々高めな声だったが、それがまるで女のような声になっていた。
「・・・気にするな。それより、お前、また自覚なしだったのか?」
「また?」
首を傾げるミルアスティーに呆れ、疲労のせいで倒れそうな身体をベッドに横たえた。
全ては明日にしたい。頭の中も混乱している。レニーのことといい、ラグナレクのことといい、そして、あのシェスカという名の不思議な少女といい、分からないことが多過ぎる。
心なしか背が低くなったような気もする。身体の造りも変わったような・・・
しかし、全ては今はどうでもよかった。
使者 投稿者:ラザナーシュ 投稿日:2004年12月10日 00:14:12
私が宿を出た時、月はもう、中天を遠く離れていた。
辺りの通りには人影はなく、街の魔法使い達が通りに灯した明かりだけが、ゆらゆらと揺れているだけである。
宿の女将さんが出してくれたごはんは、本当に美味しくて、予定よりかなり長居してしまった。
あんなに楽しい夕食は久しぶりで、お片づけを手伝い終わってもしばらく女将さん達、宿の方々と話が弾んでしまい…気がつけばもうこんな時間に…
…やっかい事が一段落したとはいえ、少々羽目を外しすぎた感はある。でも度重なる戦いから解放された気分は、心底心地よかった。
が…本当に心配事がない訳ではない…レニーの事もあるし、それに…
ミルちゃんの大声に驚いて2階に上がった時、ミルちゃんと一緒にそこにいたシェルナークさんは、いつもと何か違っていた。
汗びっしょりでベットで寝込んでいた事だけでなく、何というか…数時間前の彼と、あまりにも雰囲気が違っていたのだ。
身体も顔も、元から中性的な雰囲気を持っていたとはいえ、それでも残っていた『男』らしいと言える感じが、かなり薄れていた気がする。呻いていた声も元の声より少々高めだったし…
元々そう言う持病持ちと考えるのが普通だろうが、あんな症状見た事ないし…
…まぁ、彼はレニーやラグナレグさん達と一緒に王都に行くんだから、明日の出発の前に王都にある腕の良い医者の名前を教えて、そこに相談してみるように伝えた方が良いだろう。
一羽の鳥が、私の目の前に下りてきたのは、そんな事をつらつら考えながら、教会へ歩いていた、時だった。
「……?」
鳥が目の前に下りてくるなんて、ありふれた事ではある。
明るい陽の元では。
しかし、今は月が傾き始めた夜中の事だ。こんな時間に、鳥が下りてくるなんて…
思わず立ち止まってしまった私に、鳥は、何の迷いも無くテッテッテと近づいてくる。
その姿は本当に無防備そのもので、一瞬どうすれば良いか、怯んだ。
だが
「!」
突然こちらに向かって、翼をはためかせ、私の胸元に飛び込んでくるようにして羽ばたいた鳥に、一瞬硬直する。
が、鳥は私の所まで到達する事は、なかった。
鳥は私に飛び込もうとし―――その姿が幾本もの極細の糸へと解けていったのだ。
落ちてくるそれを手にとると、私の手の中には、糸だけでなく、ある物が落ちてきた。
金と青の玉に縁取られた、赤ん坊の拳ほどの大きさの鏡――――
教会の隠密通信機。
そこに刻印されていたのは、勝利の双子天使ニルヴェルナの横顔……処女宮騎士の刻印だった。
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