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2022年03月09日
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カテゴリ: 坂田 博昭
​​​​​​​​ 
 水曜日の担当は、坂田博昭です。

 いよいよ……
 最終開催の週を迎えてしまいました。



 昨日、3月8日の開門直後。
 今週の名古屋は、ずっといいお天気で日中は暖かくなるという予報。
 この青空こそ、「土古の競馬日和」の象徴。




 名古屋競馬場の懐かしい風景があしらわれています。
 今週は、みんなこれを持って観戦。何となく場内が黄色い雰囲気に染まる。



 午後に入って徐々にお客様方が増えてきました。
 このあと、クライマックスの11日金曜日に向かって、一層多くの方が訪れることでしょう。



 後ろ姿は、広報ご担当の白井さん。
 昭和49年(1974年)にこの場所で働き始めて、ここまで来ました。

「なんか……ふわふわする感じだよね。レースは同じように行われているのに」

……というのは、長くこの場所に縁があった方だからこその感覚でしょう。

「ハイセイコーブームの頃だったよね。あと、厩務員ストで皐月賞が5月になったりとかも覚えてる。広報・番組・裁決・その他諸々…警備関係の仕事以外は殆ど経験したんじゃないかな。実況もやったことあるけど、これはうまくいかなくてすぐにお役御免になったかな(笑)。」



「年末の大一番として名古屋大賞典(開設当時は12月に施行)が出来たことと、」

「アラブで超強かったマリンレオ。サラブレッド相手にも負けない強い馬だったけれど、そのサラ系のレースでの取り扱いについて、なかなかJRAなどとの調整がつかなかったこと。」

「(たぶん2005年の)JBCを開催するときに、東海菊花賞と日程がかぶっていて、その調整にも苦労したこと。」

……私たちが競馬を楽しむ裏側で、スタッフの皆さんの様々な労苦があったなぁとしのばせる内容でした。

 名古屋競馬場には、こうしてもう半世紀近くもずっとおつとめの方も何人かおられます。きっとそれぞれの心の中に、それぞれの「名古屋競馬場」とその思い出があるのだと思います。



 先週、「レストランあらぶ」はこの場所が場外発売所となっても営業を続けるとお伝えしました。その一方で、今週いっぱいで閉店と決めている飲食店もあります。



 パドック脇の飲食店。麺の「勝や」
 左右のお店と一緒に、親族一族で経営されてきたとのこと。
 代々続けて、「恐らく」50年以上は続いてきたはずだとか。



 入れ替わり立ち替わりお客さんがやってきては、「つるっ」と麺を飲み込んで、また馬場の方に戻っていく。そんなクイックな感じが小気味いいお店。日本の「ファストフードのはしり」は、舶来のハンバーガーショップなどではなく、こうした伝統的な麺を出すお店だと実感します。



 私の台のお気に入りの、かき揚げきしめん 580円
 かき揚げが割と早く売り切れになるので、早めにお越し下さい。


スタンドのゴール板前あたりの2階 では、特別展示が行われています。

「73年間の軌跡 金シャチけいばNAGOYAヒストリー写真パネル展」
「とっておきの競馬の話&写真グランプリ 受賞作品展示」





 こちらは、13日日曜日まで展示が行われています。
 是非お立ち寄り下さいね。
 選ばれた写真、かなりいいです。

 そのほか、名古屋競馬場クロージングイベントの案内は、​ こちらの特設サイト ​でご確認下さい。


 名古屋の「王者」  岡部誠騎手 にも、いまの思いを聞きました。



「寂しいね。やっぱり、ずっとやってきた競馬場だからね。」

 と話した後、このように続けました。

「移転して、弥富で競馬は続く。それでもこれだけ寂しいのだから……かつて廃止で競馬場がなくなってしまった人たちは、これよりももっともっと寂しい思いをしたのだろうなと、いまそんなことを考えています。」



​​ 「自分の同期でも、荒尾やら福山やらが(競馬廃止で)なくなった人もいる。いまの自分たちよりももっと寂しかっただろうなと思うとね……」

「いまは馬券が売れているけれども、それがいつまでも続くわけではないと思ってる。だから、弥富に移ったら、いま以上にもっと競馬を盛り上げていかないとと、そんなことをこの機会に改めて思っています。」​




 いま、この競馬場を引っ張っている人のひとりは、間違いなくこの人。
 そして、弥富でも。
 改めて、そんな風に感じさせられる言葉でした。


 ここで、ひとつお知らせ。
 門別から名古屋に転入後奮戦していた ​アマクミナイデヨ​ が、門別に帰ることになりました。



 昨年11月30日 名古屋競馬場への転入初戦

 この転入初戦で快勝した後、様々なメンバー、様々な条件で戦ってきました。
 色んなことがかみ合わないと、勝つのが本当に難しいのが競馬なんだな。
 そう思わせる名古屋での戦い振りだったと感じています。 

 門別では順調なら恐らく、北斗盃(4月28日)を目指すのではないかと思います。
 本来力のある馬だけに、改めての活躍が楽しみです。

 ちなみに……明日、門別での今シーズン最初の能力検査があるのですが……

 アマクミナイデヨの弟が登場します。



 馬名は カッテニシヤガレ  ですって!
 田中淳司厩舎ゆかりの、ポアゾンブラック産駒
 こちらも、明日どんな走りを見せるか楽しみです。


 話を名古屋に戻して…… 
 昨日は、3歳馬の重賞・中京ペガスターカップが行われたのですが…
 そのリポートは、明日行われるダートグレードの名古屋大賞典とともに、次週のこの稿で。

 今週の稿の締めくくりは、やはりこの馬です。


 現役最高齢競走馬  ヒカルアヤノヒメ  牝18歳
 今日3月9日の12レースに出走し、これが自身の302走目
 この名古屋・土古の競馬場での234走目ラストランでした。



「いつもと違う夕方のレースで、お客さんも多かったからか、今日は随分パドックでうるさくなったわ。」 とは、馬を引いた 井上哲調教師





 今日は、主戦の 尾崎章生騎手 に手が戻りました。





尾崎章生騎手の話

「(スタートして)速かったねー。馬が自分から行こうとしていたので、馬の気持ちに任せてそのまま運びました。次に向けて、いいレースになりましたね。」

 次走は順調なら、4月8日金曜日の弥富開幕日になると思います。



 あと2日。





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最終更新日  2022年03月09日 18時26分27秒
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