八戒夏祭り企画作品「天使の贈り物!」



「よっ!お前ら元気だったか。」
何の前触れもなく三蔵達の前に、観世音菩薩が二郎神を連れて現れたのだ。

「何しに来たんだ。」
観世音菩薩が現れたとたん、急に機嫌の悪くなった三蔵が質問してみた。

「そんな嫌そうな顔するなって。何、ちょっとお前らに預かって欲しい子がいてな。」

「預かって欲しい子だと・・・」
良く見ると観世音菩薩の腕の中に、金色の髪の小さい赤ん坊が抱っこされている。

「ああ、この子なんだが育ての親の都合で、ちょっとの間だけで良いからお前らに預かって欲しいんだが。」

その赤ん坊を見た三蔵達は、一瞬固まってしまったが1番近くで見ていた悟空が一言

「この赤ん坊何か三蔵に似てる。」

それを聞いた八戒と悟浄も、近づいてマジマジと赤ん坊の顔を見て、確かにと納得していた。

「この赤ん坊、一体どうしたんですか?」
八戒が疑問に思い観世音菩薩に聞いて見た。

「俺の知り合いの赤ん坊で何、たったの1週間だけ預かってくれれば良いだけさ。」

「1週間もですか?」

「冗談じゃねぇ、赤ん坊連れて旅なんか出来るか。」

三蔵が大きな声を出した途端、観世音菩薩の腕で寝ていた赤ん坊がいきなり泣き出した。

「ほら、三蔵がいきなり大きな声出すから、この子泣き出したじゃないか!!」

怒り出した悟空だったが、あんまりにも大きな声で泣くから耳を塞いでしまった。

同じく三蔵、八戒、悟浄も耳を塞いでいたが、観世音菩薩だけは平気な顔で赤ん坊をあやしている。

「兎に角、お前達に、預けて行くから1週間面倒頼む。それとこの子の名前は桃花って名だ。」

「じゃ、頼んだぞ。」
要件だけ言って、赤ん坊を近くにいる八戒に預け、観世音菩薩は消えてしまった。


「お願いしますって・・・どうしましょうかこの子?」

未だに泣き止まない赤ん坊に、どうしたらいいか困っている八戒は三蔵に聞いて見る。

隣では、悟空と悟浄が泣き止まない赤ちゃんを、一生賢明あやしていた。

「俺に聞くな。」

「仕方ありませんね。確かに連れては行けませんから、この町にこのまま1週間滞在しましょうか。
あ、それから赤ん坊の面倒は、僕が見ます。それで良いですね。」

「ああ、仕方ないからな。」

結局三蔵達は、赤ん坊一人に1週間足止めくらうこととなった。

「さてそれじゃ、僕は買出しに行って来ますのでそれまで、この子お願いしますね。」
そう言ったと思ったら八戒は、何時の間にか泣きつかれて寝てしまった赤ん坊を、三蔵に託して買い物の支度を始めた。

「ちょっとまて、何で俺が・・・?」

「何でって悟浄と悟空には、荷物持ちで付き合ってもらうんで、大体1時間か2時間くらいで帰って来ますからそれまで三蔵はジープと一緒にここで、留守番件この子の子守りお願いします。」

そう言われて八戒の腕から、自分の腕の中に来た物体にどうしたら良いか解らず、固まってしまた三蔵を部屋に残て、3人は何時の間にか部屋を出て行ってしまった。

「ちぃ!俺に子守りしろって・・・・」


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