八戒BIRTHDAY!企画☆


そう言って三蔵は、八戒の目の前に小さなリボンの付いた箱を置いた。

イスに座って本を読んでいた八戒は、いきなり自分がいる目の前のテーブルにリボンを巻かれた小さな箱が置かれたので、不思議そうな顔をして三蔵の顔を見た。

「あの・・・これは」
目の前に置かれてる箱を指差して一様、三蔵に聞いてみる。

「だから、お前にそれをやる。」

仕方なくリボンを解いて蓋を開けて見たら、箱の中には手のひらサイズの小さな竜のクリスタルが入っていた。

「今日はお前の誕生日だろう。だから・・・・」
三蔵が全部言い終わる前に、いきなり八戒に抱きしめられてしまい身動きができなくなった。

「嬉しいです三蔵。覚えていたんですね、今日が僕の誕生日だってことを。」


         ー君にあげたい物ー

めずらしく妖怪の奇襲もなく、昼間頃に目的の町に付いた三蔵達は、早めに宿に着いたが、生憎と二部屋しか空いてなく仕方がないので八戒の提案で、あみだになり三蔵と八戒、悟浄と悟空の部屋割りになった。

悟浄と悟空は、部屋に荷物を置いたと思ったら2人して「ちょっと、出掛けてくる」と八戒に言って、早速町まで出掛けていった。

騒がしい2人がいなくなり静かになった部屋で、八戒は久し振りにのんびりとした時間を三蔵と過ごそうとしたが、三蔵もまた何処かに出掛けるのか読んでいた新聞を畳んでテーブルに置きドアの方に歩いて行った。

「三蔵、出かけるんですか?」
めったに、自分から進んで出掛けることのない三蔵の不思議な行動を見て八戒は聞いてみる。

「あぁ、ちょっと夕方まで出掛けてくる。」
三蔵は、一言そう言って部屋を出て行った。

1人残された八戒は仕方がなので、みんなが帰ってくるまで1人静かに読書でもしていることにした。

町に出てきたはいいが、何を買ったら良いか解らない三蔵は、一様手当たり次第のお店に入って見てみたが、これといって気に入った品物がなかった。

「・・・・ふぅ」
普段出歩かないためか疲れきった三蔵は一旦休もうと、丁度通りかかった公園の銀杏の木の下のベンチに腰を下ろしこれからどうしたものかと考えていた。

『もう一回町の商店街に戻って探してみるか、それとも・・・・・そう言えば1箇所だけ気になるお店があった』

ちょっとした通りの外れに古めかしい小さい建物のお店だが、何かアンティーク物を取り扱ってるようなお店があったのを思い出していた。

三蔵はそこのお店に行けば何か見つかるかもしれないと思い、もう一度重い腰を上げてそこのお店に行くことにした。


自分の感をたよりにもと来た道を戻り、確かこの道だった様な気がしてそこの細い通りをくぐり坂道を下りた所に、「アンティーク」って看板が下がってる小さなお店を見つけ三蔵は中に入っていった。

お店の戸を開けた時に「カランカラン」と鐘の音が鳴り、そこの店のオーナーがカウンターから出て来て一言

「ようこそ、アンティークのお店へ」

三蔵に向かってにっこり微笑みながら軽く会釈をした。

「どうぞ、ゆっくりと店内を見て行ってください。」

オーナーに言われるままに三蔵は店の中に入っていき、いろんなアンティークの品物を見て回ってみた。

丁度窓際当たりに来た時に、太陽の光に照らされてキラキラ光ってる綺麗なクリスタルの小さな竜の置き物が三蔵の目に入った。

何となくその竜が、何時も八戒と一緒にいるジープに似ていると三蔵は思い、それを手にとって自分の顔の前で光に翳して見ている。

そんな三蔵の行動を見ていた、オーナーはくすくすと笑い

「何か、お気に召した商品はありましたか?十分と、そのクリスタルの竜を気にいっていらしゃるみたいですけど。」

オーナーに話し掛けられても、三蔵はクリスタルから目を離さなかった。

「もしかして誰か大切な人の誕生日プレゼントですか?」




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