2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全25件 (25件中 1-25件目)
1
![]()
「新大草原の家」シリーズ ローラの母の物語母さんが再婚してクワイナー家には新しい父さんが加わり、最初は反発したヘンリーも心を開きます。そんな矢先、家族にコレラが襲いかかって…。「大草原の小さな家」のキャロラインの少女時代を描いたシリーズ第4作。 キャロラインは9歳です。前作で引っ越してきた森の開拓地での生活もすこしづつ慣れてきました。お母さんの心強い支えになってくれているのがホルブルックさん。休日のたびに家へやって来てさりげなく手伝ってくれるのです。兄のヘンリーはなんだかんだと仕事をいいつけるホルブルックさんを煙たくも思っていましたが…。 ある時、キャロラインはホルブルックさんがお母さんにプロポーズするのを聞いてしまいます。 町で流行ったコレラにみんながかかってしまったり、やはり様々な苦難がのしかかってくるクワイナー一家の物語。ホルブルックさんって、実はハンサムかもしれない、、キャロラインがふと思うシーンがあります。一家と一緒に伝道集会に出かけるとき、肩口までの髪を革ひもでしばり、髭を綺麗にそり、黒い上着に細身のズボン、そしてあんまり笑わないけれど、荒くれ男たちのリーダー的でキャロライン一家に何くれと力を貸してくれる。寡黙だけど、これまで孤独だったホルブリックさん。一気に6人の子供のとおさんになるとは。 でも、それだけキャロラインの母さんの困難に立ち向かう強さに、惹かれ共感するところがあったのでしょうね。なんといっても、ホルブリックさんがクリスマスの朝に一家に窓ガラスを持ってきたとき!あのとき、ふたりの間になにか、一瞬激しく気持ちがゆきかったようです。”家の窓ガラスを入れる” ローラの物語でも出てきました。とおさんが買ってきた窓ガラスをかあさんが大感激して互いに見つめあう。窓ガラスは繊細でこわれやすい物。高価ですし、その土地を土台に生き続けるという決心がなければわざわざ入れないものでしょう。窓ガラスは、なにか確固とした家庭の象徴のようなものなのでしょうか。かあさんの羊飼いの人形のエピソードは まだ 出てきませんし、一家の新しい家がどのように建つのか。。なにより、キャロラインがいよいよ、バイオリンのうまいチャールズ・インガルス少年に出会うなど、この後の物語読みたい部分が一杯ありますが、続編が出版されてません。福音館書店から出版されている全四巻は、これで終わりです。福音館書店は、ローラシリーズを途中までしか出さなかったのと同じ理由で出さない方針なのだそうです。ローラの母キャロラインシリーズ、祖母シャーロットシリーズ、曾祖母マーサシリーズの物語もあるそうなんですね。それらは和訳がされていないようで、残念です。他の書店からでも良いので、是非是非 他の「小さな家」シリーズを読みたいです。続編情報 / 続編情報 / 大草原シリーズ掲示板 / [Little House]サイト 【インガルス一家の物語】Little House ●ローラ・インガルス・ワイルダー● 福音館 岩波文庫 講談社 その他【インガルス一家の物語】★ローラシリーズ『大きな森の小さな家』 (Little House in the Big Woods) 『農場の少年』 (Farmer Boy) 『大草原の小さな家』 (Little House on the Prairie) 『プラム・クリークの土手で』 (On the Banks of Plum Creek) 『シルバー・レイクの岸辺で』 (By the Shores of Silver Lake) 『長い冬』 (The Long Winter) 『大草原の小さな町』 (Little Town on the Prairie) 『この楽しき日々』 (These Happy Golden Years) 『わが家への道―ローラの旅日記』 (On the Way Home) 『はじめの四年間』 (The First Four Years) 福音館書店より《前半》5作品刊行岩波書店より《後半》5作品刊行~講談社BOOK倶楽部 にて、全7巻刊行母キャロラインシリーズは福音館より刊行娘ローズのシリーズハ講談社より刊行 (ただし現絶版)講談社 ローラ・インガルス・ワイルダーアメリカ合衆国の作家・小学校教師。彼女はその幼年期の体験に基づいた子どものための家族史小説シリーズを著した。執筆には娘ローズの補佐が多大。最も有名な作品『インガルス一家の物語』は、NBCで『大草原の小さな家』としてテレビシリーズ化され、日本でも二度にわたってNHK総合テレビにて放映され、好評を博した。
2007年03月30日
![]()
「新大草原の家」シリーズ ローラの母の物語新天地コンコードの森の中で生活を始めたクワイナー一家。嵐のせいでまたもや飢えの危機にさらされます。そんな時、新たな出会いが一家を助けます。「大草原の小さな家」のキャロラインの少女時代を描いたシリーズ第3作。 『大草原の小さな家』に登場する「かあさん」キャロラインの少女時代の物語「クワイナー一家の物語」シリーズ第三作目の、本書「森の小さな開拓地」はひとつの大きな転機を迎えます。ブルックフィールドを立ち退かなければならなくなった一家は、30マイルほど離れたコンコードという町の森の中に、40エーカーほどの土地を買い、引っ越します。そこはブルックフィールド以上に未開の土地で、森には7人家族のクワイナー一家が住むには 狭すぎるほどの丸太小屋しかありません。クワイナー家にはお父さんがいない、丸太小屋にはずいぶん手を入れねばなりません。(あとがきより)思い出が一杯詰まった「ブルックフィールドの小さな家」を立ち退く事になったクワイナー一家。犬のウルフやにわとりを連れて 30マイル離れた コンコードへ向かいます。イライシャおじさんや カーペンター親子の協力で冷たい四月の風の中、雪解けのぬかるみの道を辿る心細さは大変なものだったでしょう。しかも、皆で一生懸命働いた開拓生活一年目は、嵐のせいで惨めなものになります。なんとか、町の有力者ケロッグさんと知り合い、お母さんは賄いの仕事を得ることが出来、一家は餓えを免れます。ブルックフィールドでの隣人カーペンターさん、ホルブルックさん、キャロラインが森で出会う子供だけで暮らしている、マイルズとウォリー。彼らの生い立ちや境遇について、少し触れていますが、キャロラインのように、親が一方だけでもいて、守ってくれる大人が育ててくれるだけでも幸運だということが伝わります。特に冬は、凍えて飢えて、まさに死と隣り合わせな厳しさです。新しいお父さんになる?ホルブルックさんの登場等、今後の展開も楽しみです。 福音館【クワイナー一家の物語 全4冊】ローラの母のものがたり・『ブルックフィールドの小さな家』クワイナー一家の物語1・『十字路の小さな町』クワイナー一家の物語2・『森の小さな開拓地』クワイナー一家の物語3・『コンコード・ヒルの上で』クワイナー一家の物語4 「大草原の小さな家」の著者ローラの母さん,キャロラインの少女時代を描くシリーズ。厳しい暮らしの中でも希望を失わない一家が,さまざまな人との出会いの中で困難を乗り越えていきます。
2007年03月30日
![]()
「新大草原の家」シリーズ ローラの母の物語一家の暮らしもだいぶ落ち着いて、キャロラインたちは独立記念日のお祝いに行ったり、新しく犬をかったりして楽しい毎日をおくっています。お金持ちのストッダードさんのお屋敷でのパーティーにも招かれ、キャロラインは夢のような気分を味わうのですが、ある日、一家に立ち退きをせまる手紙が届きます…。小学校中級以上。前作に引き続き、物語の舞台はウィスコンシンです。アメリカ合衆国は、13州から成る連邦共和国として出発し、今日では50の州にまで発展しました。アメリカの国旗、星条旗が13の縞と、15の星の図柄なのは、このことを現しています。建国当時のアメリカの人口は約四百万人でした。しかし、1850年代には、人口約二千三百万人にまで増えています。東部の人は西へ西へと新しい生き方を求めて移り住んでいきました。キャロラインの両親だけでなく、ヨーロッパ中からたくさんの移民がアメリカに渡り、西部の開拓民になりました。ウィスコンシンは特に移民が多く、アメリカの人口10%が移民なのに対し、ウィスコンシンでは、36パーセントが移民だったそうです。多くはドイツやスカンディナビアや、オランダ、そしてイギリスからでした。キャロラインがはじめての学校で知り合う 少女のエルザ・シュミットはドイツからの移民の子です。英語がよく分からず初め、孤立します。キャロラインたちも、ただの無作法な子と思いますが、母さんからの説明で、言葉がわからないだけなのだと、知るようになります。(あとがきより)ローラの母さん、キャロラインの少女時代を描いた“クワイナー一家の物語”の2作目。厳しい冬を乗りきって、一家の暮らしはようやく落ち着きを取り戻してきました。町の中心地、十字路は様々なお店が並び、いろいろな人に出会える場所で、7才になったキャロラインに、独立記念日のパレードを見たり、インディアンに会ったりと、町はわくわくどきどきです。 キャロラインは、犬を飼ったり、学校へ行ったりと、楽しい日々を送ります。町のお金持ちのストッダードさんのお屋敷でのパーティにも招かれ、夢のような気分を味わいます。ところがある日、一家のもとに一通の手紙が舞いこんできました。この巻では、妹や弟の面倒を見たり、お母さんのお手伝いを立派にやりとげ、キャロラインも少し成長しています。また、普段は張り合いながらも、いざとなると相手を思いやる姉妹の関係もほほえましく、巻末の解説では、ウィルスコンシンに住んでいた本間長世さんの実生活に基づいたお話や、サンタクロースが現在よく知られている姿になるまでのエピソードも楽しく語られていています。アメリカの開拓史は、とても興味深く、21世紀に生きる私たちに、忘れ去った大切なことを甦らせてくれます。最後の方では、クワイナー一家は、立ち退きという、辛い現実に直面することになります。次作では 大黒柱の父のいない、一家が新天地でどのようにまた土地と運命を切り開いていくのでしょうか。 福音館【クワイナー一家の物語 全4冊】ローラの母のものがたり・『ブルックフィールドの小さな家』クワイナー一家の物語1・『十字路の小さな町』クワイナー一家の物語2・『森の小さな開拓地』クワイナー一家の物語3・『コンコード・ヒルの上で』クワイナー一家の物語4 「大草原の小さな家」の著者ローラの母さん,キャロラインの少女時代を描くシリーズ。厳しい暮らしの中でも希望を失わない一家が,さまざまな人との出会いの中で困難を乗り越えていきます。
2007年03月29日
![]()
「大草原の小さな家」の ローラの母の物語「クワイナー一家の物語」 第一巻1845年、ウィスコンシン州のブルックフィールド。5歳の元気な女の子、キャロラインは、おかあさんとおばあさんと5人の兄弟と暮らしています。おかあさんを中心に、一家は力をあわせて日々をおくっていますが、収穫前の一晩の嵐のために、飢えの恐怖にさらされます…。小学校中級以上。 『大草原の小さな家』に登場するローラの「かあさん」というと、TV番組のカレン・グラッスルのイメージ強い人も少なくないでしょう。ローラの物語は日本でもすっかり有名です。まもなくあの、TVシリーズのDVDも発売されます。キャロラインの生まれたのは、1834年、12月12日です。当時のアメリカは、独立からまだ70年足らずの若い国で、国土の大半が森林や草原でした。有名な南北戦争もまだ起こっていません。キャロラインの住んでいたウィスコンシンはまだ正式な「州」ではありませんでした。キャロラインのおかあさん、シャーロッテはアメリカ東部のボストンで、女学校を卒業しました。おとうさんのヘンリーはイェール大学を卒業した人といわれています。ふたりは結婚後、便利な都会暮らしではなく、新しいチャンスを求めて、広大な西部の土地を開拓する暮らしを選んだのです。当時はこのようなカップルや若い人が大勢いたのです。アメリカという国はそうした人々の努力により現在のような開けた国になったのです。家族で新しい土地を開拓していくには、男であるおとうさんと、女であるおかあさんが力を合わせて毎日いっしょうけんめい働かなくてはなりません。男が欠けても、女手が欠けても、暮らしは立ち行かなくなってしまいます。6人のこどもを残してお父さんが亡くなってしまったクワイナー一家がどれほどの困難に直面し、どれほど苦労したか、想像が難しいほどです。キャロラインのおとうさんヘンリー・クワイナーは、インディアンとの交易をしており、1844年、ミシガン湖で嵐にあい、船ごと沈んで行方不明になってしまいました。『ブルックフィールドの小さな家』で描かれているのはその一年後のおはなしです。 (あとがきより)強くて優しいキャロライン「かあさん」に、再び出会えました。 「小さな家」シリーズに夢中になった数十年後ふたたび このシリーズの新しい物語を読めてとてもうれしく思います。そして、このシリーズは7冊もあるそうで、とってうれしいです。ローラをとりまく生活も厳しいものでしたが、物心がつくかつかない頃に、父を亡くしたキャロラインは、もっと厳しい状況のようです。記憶に辛うじて残っている「とおさん」は優しくて明るい力強い人だったようです。「とおさん」が生きて元気でいてくれること、それがどれほどありがたいことか、キャロラインには小さい頃から母の苦労などを見て、身にしみて知っていたことがわかります。泣けたのは、父が亡くなった時の、悪い知らせが届いた時の母の泣いてる姿の情景や、その後の生活で常に心配そうな表情の消えない母。 両親の結婚式のエピソードとその記念品に込められた思い。祖母の語る父の幼い頃のエピソードなどなど。。淡々とした家族記なのですが、なんでかしばしば涙腺が。。けれど、暮らしぶりは家族が仲良く、家畜の世話や、隣人に恵まれた生活で、キャロラインが不幸な子供時代だったとは決して感じません。夫婦ふたりがいてさえ厳しい開拓生活が一人となると、どんなに大変なことかと思いましたが。幸いキャロラインの二人の兄、ジョゼフとヘンリーは、外仕事がこなせる年頃ですし、祖母が父の没後に同居してくれます。服も、バターも、肉も、家も、何もかもを手作りする生活は、それが自然な生活ぶりに描かれ、読み応えがありで、母の手伝いを出来るだけ、手伝おうとするキャロラインがとてもけなげです。ローラが大事に持っていたお人形は、たしかシャーロッテ。キャロラインの母の名がシャーロッテなのですね。キャロラインにはマーサという姉がいますが、家内での仕事を好み学校好きなキャロラインに対して、マーサは戸外が好きで学校や勉強はそれほど好きではない、、ということで、キャロラインの気質はメアリー。ローラは叔母さんにあたるマーサに似ているんだなーと読んでて思いました。子供の頃に読んだおはなし。自分が母の立場になって、また違った感動が湧き上がりました。 福音館【クワイナー一家の物語 全4冊】ローラの母のものがたり・『ブルックフィールドの小さな家』クワイナー一家の物語1・『十字路の小さな町』クワイナー一家の物語2・『森の小さな開拓地』クワイナー一家の物語3・『コンコード・ヒルの上で』クワイナー一家の物語4 「大草原の小さな家」の著者ローラの母さん,キャロラインの少女時代を描くシリーズ。厳しい暮らしの中でも希望を失わない一家が,さまざまな人との出会いの中で困難を乗り越えていきます。
2007年03月29日

プラター氏に誘拐され,見世物にされるところをあやうくのがれた小人の一家は,新しいかくれがを求めて,ふたたび川をくだり,ようやく静かな古い牧師館にたどりつきました.最終巻. 「床下の小人たち」完結編です。前作『空をとぶ小人たち』刊行から21年を経た、1982年に出版されました。思わず手に汗握る思いのする小人たちのさまざまな苦難や危険にみちた冒険の過程が、ノートンの緻密な想像力によって目に見えるようにリアルに描き出されて、つねに見事なバランスを保ち、全五冊ともに、一貫した作品に仕上がっています。前作で、金儲けの亡者プラター夫妻に捕まり、見事脱出したアリエッティたち。再びリトル・フォーダムの模型の町へ戻ってきましたが、。本書はそこから物語が始まります。模型の町も安住の地ではない、との結論で、彼等はスピラーで、またもや新しい住みかへ向けて出発します。そこでは別の借り暮らしの小人と出あったり、親戚のルーピーおばさん家族と再会したり。けれど、再び彼等にプラター夫婦の執念深い手が…。第五作で、初めて登場した図書室育ちのピーグリーンは、スピラーと大変対照的です。アリエッティらと同じ、人間の家での《借り暮らし》タイプ。スピラーのような野外での暮らしはほぼ不可能な身体的障害を負っています。そんな彼だからこそか、意外にも自分たち種族の行く末や人間との関係に、苦言を呈します。アリエッティたちに、この古い牧師感は安住の地となるのか、。できれば、アリエッティが大人になり、その後どんな暮らしを送るのか、どんなパートナーと組むのか、とてもとても続きを読みたいのですが、この巻で終わるので残念です。【小人の冒険】シリーズ◆◆ メアリー・ノートン ◆◆ 岩波文庫 ・床下の小人たち (The Borrowers) ・野に出た小人たち (The Borrowers Afield) ・川をくだる小人たち(The Borrowers Afloat) ・空をとぶ小人たち(The Borrowers Aloft) ・小人たちの新しい家 (The Borrowers Avenged)作者のメアリー・ノートンは1903年、ロンドンで生まれました。はじめは演劇を志し、何年か舞台に立ちましたが、結婚後は海運業を営む夫と共に、ポルトガルに住みました。その後、事業の不振などにより、アメリカへ渡り、4人の子どもをかかえながら働きました。1943年、戦争中のロンドンに戻り、以後、演劇活動のかたわら、文筆をふるいました。「空とぶベッドと魔法のほうき」などが有名で 「小人の冒険シリーズ」は、4冊でいったん完結したかに思われましたが、21年後の1982年に、5冊目の「小人たちの新しい家」を出版して、読者を驚かせました。1992年に亡くなりました。
2007年03月28日
![]()
模型の村「リトル・フォーダム」にたどりついた小人の一家は、平和な生活もつかのま、見物客めあてのプラターさんに誘拐されてしまいます。とじこめられた屋根裏部屋から、気球をつくってなんとか脱出しようと試みますが…。小学5・6年以上。 1961年にイギリスで出版された《借り暮らしの小人たち》の物語の第4作目です。原題"The Borrowers Afloat"は「空中の借り暮らしたち」ということです。大きな人間の家の屋根裏部屋に閉じ込められたアリエッティと両親が、ゴムで気球を作り、これを操縦、空からもとの住処の模型の村リトル・フォーダムをめざすというもの。リトル・フォーダムという模型の村は、コツコツと造られた手作りの村で、まるでTVチャンピオンの「ミニチュア街づくり選手権大会」のようです。材料は、壊れた豚小屋のホンモノのレンガを砂のように砕き、これに、セメントを混ぜ色付けに、時には紅や 黄土を使います。型に流し込んで一気に500枚のレンガを作り上げ、これで街の建物をかたどりますし、ガラスもホンモノを使ったりします。やがて村の子供が見物に来たがるようになり、村の呼び物、観光物になっていき、人形を作るのに協力する人や、観光客にお茶を出すコーナーガ出来たり、鍛冶職人や雑貨屋など、模型の村は多くの支援者を得ます。そして、模型の村はこれで終わり、出来上がりということがありません。つねに増設されていくのです。なぜなら、そこは商売のためではなく、一個人の趣味の庭なので。この村づくりの様子も楽しいですが、一番面白かったのは、なんと言っても、捕まってしまったアリエッティたちの脱出劇です。閉じ込められた屋根裏部屋にある道具を様々に使いこなしていく。ハラハラドキドキの冒険でした。この作品が出た21年後に「小人たちの新しい家」という作品が刊行されるまで小人たちのシリーズの完結編だと思われていた作品で、物語のラストもなにやら完結編風にまとめられてます。【小人の冒険】シリーズ◆◆ メアリー・ノートン ◆◆ 岩波文庫 ・床下の小人たち (The Borrowers) ・野に出た小人たち (The Borrowers Afield) ・川をくだる小人たち(The Borrowers Afloat) ・空をとぶ小人たち(The Borrowers Aloft) ・小人たちの新しい家 (The Borrowers Avenged)作者のメアリー・ノートンは1903年、ロンドンで生まれました。はじめは演劇を志し、何年か舞台に立ちましたが、結婚後は海運業を営む夫と共に、ポルトガルに住みました。その後、事業の不振などにより、アメリカへ渡り、4人の子どもをかかえながら働きました。1943年、戦争中のロンドンに戻り、以後、演劇活動のかたわら、文筆をふるいました。「空とぶベッドと魔法のほうき」などが有名で 「小人の冒険シリーズ」は、4冊でいったん完結したかに思われましたが、21年後の1982年に、5冊目の「小人たちの新しい家」を出版して、読者を驚かせました。1992年に亡くなりました。
2007年03月28日
![]()
森番の小屋でいとこの家族と再会した小人の一家でしたが、ここも安住の地ではなく、一家はやかんに乗って川を下ります。しかし、新しい旅には大きな危険が待ち構えていました…。小人シリーズ第3作。1977年刊の新版。 『野に出た小人たち』につぐ、1959年にイギリスで出版された《借り暮らしの小人たちの物語》の第三作です。イギリスの田舎の古い家の床下で暮らしていた、アリエッティとその両親。家財道具から着るもの、食べるもの、すべてを上の人間の世界から借りてひっそりと暮らしてきました。ところが 人間に見つかって野外の生活を余儀なく迫られるという経験をします。自然の中で、住むところも食べるものも、人間に頼らずに暮らすことは容易な生活ではありませんでした。しかし、スピラーの助けを得て、ようやく彼らは親戚のいるきこり小屋へたどり着くのですが。。それもつかの間、その森番の小屋も出て行かねばならなくなるのです。そして、小屋からの脱出、更に川くだり、、と、またまた小人たちは冒険につぐ冒険となるのです。彼らが行き着く先、目指すのは、模型の村リトル・フォーダムという、小人たちの間のいわゆる伝説?の村です。彼等に安住の地はあるのでしょうか?【小人の冒険】シリーズ◆◆ メアリー・ノートン ◆◆ 岩波文庫 ・床下の小人たち (The Borrowers) ・野に出た小人たち (The Borrowers Afield) ・川をくだる小人たち(The Borrowers Afloat) ・空をとぶ小人たち(The Borrowers Aloft) ・小人たちの新しい家 (The Borrowers Avenged)作者のメアリー・ノートンは1903年、ロンドンで生まれました。はじめは演劇を志し、何年か舞台に立ちましたが、結婚後は海運業を営む夫と共に、ポルトガルに住みました。その後、事業の不振などにより、アメリカへ渡り、4人の子どもをかかえながら働きました。1943年、戦争中のロンドンに戻り、以後、演劇活動のかたわら、文筆をふるいました。「空とぶベッドと魔法のほうき」などが有名で 「小人の冒険シリーズ」は、4冊でいったん完結したかに思われましたが、21年後の1982年に、5冊目の「小人たちの新しい家」を出版して、読者を驚かせました。1992年に亡くなりました。
2007年03月28日
![]()
床下にひっそりとくらしていた小人の一家は,人間に見つかり,未知の野原へ脱出します.生まれてはじめて野原にきた小人の少女アリエッティは,まぶしい日の光や野イチゴつみを楽しみ,野育ちの小人スピラーと友だちになります.けれども,戸外の生活は危険がいっぱいです.ファンタジーの傑作「小人シリーズ」第2作. 『床下の小人たち』についで、1955年にイギリスで出版されたものです。背丈が20センチぐらい、生活に必要なものを全て人間から借りて暮らしている小人たちが、長年住みなれた台所の床下を追われて野外の生活をおくる、スリルにあふれた物語です。 原題は、"The Borrowers Afield"なので「野外の借り暮らしたち」ということです。《こびと》の話というのは、古くから世界各国に、様々な形で語り伝えられていますが、そうしたおはなしの《こびと》の多くは超人間的な魔法の力を備えているようなことが多く、お話も、超自然的なものが多いようです。ところが《借り暮らしの小人たち》は、寸法がひどく小さいということ以外は、人間と少しも違いません。人間と同じ 五体・服装・食事・暮らしぶり、、生活を楽しみ、死を恐れ、感じたり、考えたりします。大きな人間の寸法の世界で、人間に見られることを恐れながら暮らしている設定にいろいろなスリルが生じます。この物語が、ファンタジーなのに、現実的な印象を与えるのは、こうした設定によるものです。新しい小人のはなしが大変魅力的なものにしている要素です。そうした設定の中で、新たに登場する、スピラーがいいです。初めて野へ、広い世界へ出て胸を躍らせるアリエッティ。彼女のピンチ、彼女の家族のピンチを、しばしば救ってくれる、人間に頼らずに生きる術を知る、スピラー。はじめは、野育ちでろくに言葉も発しないスピラーを、軽べつする母・ホミリーですが、。波乱万丈の野外の生活を送るうち、そうした価値観が変わってい行く様子も、面白いです。【小人の冒険】シリーズ◆◆ メアリー・ノートン ◆◆ 岩波文庫 ・床下の小人たち (The Borrowers) ・野に出た小人たち (The Borrowers Afield) ・川をくだる小人たち(The Borrowers Afloat) ・空をとぶ小人たち(The Borrowers Aloft) ・小人たちの新しい家 (The Borrowers Avenged)作者のメアリー・ノートンは1903年、ロンドンで生まれました。はじめは演劇を志し、何年か舞台に立ちましたが、結婚後は海運業を営む夫と共に、ポルトガルに住みました。その後、事業の不振などにより、アメリカへ渡り、4人の子どもをかかえながら働きました。1943年、戦争中のロンドンに戻り、以後、演劇活動のかたわら、文筆をふるいました。「空とぶベッドと魔法のほうき」などが有名で 「小人の冒険シリーズ」は、4冊でいったん完結したかに思われましたが、21年後の1982年に、5冊目の「小人たちの新しい家」を出版して、読者を驚かせました。1992年に亡くなりました。
2007年03月28日
![]()
イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべて、こっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます―カーネギー賞を受賞した「小人シリーズ」の第1作。1952年に発表された「床下の小人たち」は,カーネギー賞,アメリカ図書館協会賞を受賞したメアリー・ノートンの代表作。この作品は1953年イギリスで出版され、カーネギー賞、ルイス・キャロル・シェルフ賞、アメリカ図書館協会賞など受賞しています。また、1973年と1993年にTVシリーズ化、1997年には「ボロワーズ」というタイトルで映画化されました。TVの方は原作に忠実に再現されていたようですが、映画の方は、現代風にアレンジされ、ストーリーもオリジナルになっているようです。日本では1969年に発行後、一時期品切となっておりましたが、復刊をリクエストするサイト「復刊ドットコム」で、要望が多く、2002年10月に復刊となり、話題となりました。この作品のおもしろさは,何といっても物語の設定でしょう。原題の"The Borrowers(借りる人たち)"というように、ここに登場する小人たちは人間の家の床下を借りて暮らしています。この物語は「小人の冒険シリーズ」の第1巻で、続編として「野に出た小人たち」「川をくだる小人たち」「空をとぶ小人たち」「小人たちの新しい家」があります。イギリスの古風な家の床下に住む小人の3人家族のお話。「人間」から食べ物や生活用品を「借りて」平穏に暮らしていましたが、ある日「人間」に見られてしまったことで変化が起きます。さて小人たちはどうするのでしょうか?このお話の魅力のひとつは、小人たちの暮らしぶりがリアルに表現されているところです。「記念切手は絵画」に、「マッチ箱はタンス」に、と人間から借りた物で工夫している様子は、本当に小人たちが存在しているかのようです。魔法を自由に操り、人間など及びもしない力と威厳を備えた昔話に出てくる小人とは全然違います。小人たちの行動・感情、生活ぶりはとてもリアルで、ファンタジーなのに大人の読む小説と少しも変わりないおもしろさでした。【小人の冒険】シリーズ◆◆ メアリー・ノートン ◆◆ 岩波文庫 ・床下の小人たち (The Borrowers) ・野に出た小人たち (The Borrowers Afield) ・川をくだる小人たち(The Borrowers Afloat) ・空をとぶ小人たち(The Borrowers Aloft) ・小人たちの新しい家 (The Borrowers Avenged)作者のメアリー・ノートンは1903年、ロンドンで生まれました。はじめは演劇を志し、何年か舞台に立ちましたが、結婚後は海運業を営む夫と共に、ポルトガルに住みました。その後、事業の不振などにより、アメリカへ渡り、4人の子どもをかかえながら働きました。1943年、戦争中のロンドンに戻り、以後、演劇活動のかたわら、文筆をふるいました。「空とぶベッドと魔法のほうき」などが有名で 「小人の冒険シリーズ」は、4冊でいったん完結したかに思われましたが、21年後の1982年に、5冊目の「小人たちの新しい家」を出版して、読者を驚かせました。1992年に亡くなりました。
2007年03月27日

空想好きのペネロピーが病気療養の為に兄姉と共にやってきた古い農場。そこで彼女はふとしたことから十六世紀のサッカーズ荘園に迷い込んでしまいます。《今》と同じ場所の300年前のその場所は、折りしも王位継承権を巡る歴史上の大事件の真只中。ペネロピーは否応なくその渦中へと巻き込まれてゆく。イギリスの歴史に基づいたタイムファンタジー。二十世紀前半のロンドンに住む少女、ペネロピーは、母方の大叔母、ティッシーおばさんとバーナバスおじさんの住むダービシャーの古い荘園屋敷、《サッカーズ》を訪れます。そこで彼女はふとに十六世紀の“時”へ行くドアを開け、当時のサッカーズの人々に出会い、親しくなります。若き領主、アンソニー・バビントンは時の女王、エリザベス(一世)に歯向かい、幽閉されているスコットランドのメアリー女王を救い出そうとします。主役のペネロピーの一人称で語られる物語。タイトルからもわかるようにタイムトラベラーもの。ですが、SF系冒険の少女版ではなく、舞台となるイギリスの荘園の情緒がたっぷりで、歴史的背景も加わった、作品。カニグズバーグ作品も良かったですが、こちらは英国ファンタジー。古い道具や生活ぶりが素敵です。森や丘や川やハーブ、料理風景、純朴に生きる人々。イギリス情緒が満載でした。著者アリソンが少女時代を過ごした、荘園時代にみた夢が元になったおはなしだそうですね。ペネロピーが時を超えた力は、超常現象というより、脈々と受け継がれ、使われてきた建物や家具の記憶が、映し出した過去の情景や人々なのでしょうか。代々その土地に根ざしてきた人々は、《今》も、すぐそばで影のように暮らしているかのようです。愛情や哀しみとともに。そうした影が、《今》の台所や庭や廊下をスッと横切る。ペネロピが、自分の先祖?にあたる台所にいるおばさんや、下働きの娘達にスンナリ受け入れられたり、領主の人々にも気に入られるのが、無理なく読めました。そんな都合のいい展開ありかなー、という筋立ててありながら、彼女が消えたり現われたりすることも、過去の人々は騒ぎ立てない。領主一家の未来を知りながらも、その運命を共有するようになっていくペネロピーの心情が 切ないですね。十六世紀の時代背景《エリザベス一世女王VSメアリー女王》十六世紀のイングランドといえば、ヘンリー八世やエリザベス一世女王。その覇権争いは、結構いりくんでますね。◆ヘンリー八世時のローマ法王から破門された有名な王様。自分が自由に離婚するため、当時のキリスト教カトリック宗派からの独立を宣言、英国国教会を設立、6人もの女性を娶りますが、次々に姦通罪の罪で処刑したり、捨てたりを繰り返します。その後の王位争いは、=宗教争いとなります。ちなみに、ヘンリー八世以後は、エドワード六世 → ジェーン・グレイメアリー一世(別名ブラッディ・メアリー、つまり血のメアリー) → エリザベス一世 という流れです。*『九日間の女王さま』カーリン・ブラッドフォード著ジェーングレイメアリー一世のおはなし、結構泣けるようです。◆エリザベス一世即位は1558年。エドワード、メアリー(ブラディ・メアリー)、エリザベスは異母姉弟。エリザベスの母は、ヘンリー八世の2番めの妻。処刑された悲劇の女性アン・ブーリン。母の死後、幽閉されていた。エリザベス一世の王位継承に不満の派閥が、対抗馬にかつぎ出したのがスコットランドのメアリー・スチュアート。(ブラディ・メアリーとは別人)。『時の旅人』で、ペネロピが出会う領主たちは、このメアリー・スチュアートの支援一派。*関連日記 家計図掲載『エリザベス』ケイト・ブランシェット主演映画 ◆メアリー・スチュアート女王スコットランドのステュワート王家に嫁いだヘンリー八世の姉妹の孫。フランス国王、フランソワ二世の妻で、イングランドの正式な王位継承者を名乗りました。しかし、子はなく、夫の死後スコットランドへ戻り、ボスウェル伯と結婚。この結婚は宗派を問わず多くの人に反対されます。(彼女とボスウェル伯には、彼女の元恋人、ダーンリー卿殺害の容疑がかけられていた)、反ボスウェル派の軍に王位を追われてしまう。メアリーは、イングランドのエリザベスの元へ身を寄せますが、エリザベスはメアリーを軟禁状態、英国各地を転々とさせます。メアリーは度々イングランド王位継承者であることを主張し、エリザベス廃位の陰謀に加担したをされてます。一五五八年のバビントン事件(「時の旅人」の、アンソニー・バビントンがエリザベス暗殺を企てた事件)で有罪の証拠があがり、一五六九年、処刑されました。 メアリとか、ヘンリーとか、エドワードとか、、イギリス王家(仏もだけど)は、同じ名前が多くて、わかりづらいですね~。
2007年03月26日

6年生のノア、ナディア、イーサン、ジュリアンは大の仲よし。複雑な家庭の事情をかかえている子どもたちの生活を描きながら、どうやって4人が親友になったのか、その謎を語る。カニズバーグ2度目のニューベリー賞受賞作品。4人の子どもの話と1人の大人の話が、それぞれ色の違う糸のようにからまって、ついには美しいタペストリーを織り上げていく,,という構成の物語。4つの短篇小説といってもいいようなプロットが、最後に一つのうねりに収束していく。「モーツァルトの交響曲」のごとくに。(あとがきに著者が音楽に影響を受けたことが記述)●ノアのはなし ~センチュリー・ビレッジへの旅~自分の祖父母の家に泊まりに行き、そこは年寄り向けテーマパークのような場所だった。 そして、祖父母の友人の結婚式を、皆で開くとことになりノアは、大いに奮闘?する。はじめは渋々そうだが、準備に否応なく引きずり込まれていて、最後はパーティーで、結構いい感じだし、いい拍手を貰ってましたね。この結婚式の新郎イジーは、ナディアのおじいちゃん。新婦マーガレットは、イーサンのおばあちゃん。●ナディアのはなし ~サルガッソー海への旅両親が離婚、祖父が再婚。夏休み、父の元ですごしにフロリダにやって来た。父と娘はギクシャク。近くに住む再婚したばかりの祖父とマーガレットが一緒に過ごそうと誘ってくれる。 サルガッソー海とは、浜辺で産卵するカメの保護に関する海。 ナディアが、旅を終えるのに、カメがけっこう 利いてます。●イーサンのはなし ~スクールバスでの旅イーサンは、学期のはじめ、スクールバスの一番うしろの二人がけに ひとりで座りたがっている。周りと距離を置きたがる?そこへジュリアンが転校してきて、イーサンと仲良くしたいようなのだが、イーサンはそれに気づかないフリをする。。やがてジュリアンが、学年内でからかわれるようになる。●ジュリアンのはなし ~船暮らしからスクールバスこれは最後に、シンさん(ジュリアンの父で客船のシェフだった)がオリンスキー先生と話し合う中で出てくることで、とっても良いはなしだと思います。本作は、翻訳に問題ありとされた作品数点のうちのひとつだそうですね。昔、愛読書<ローラ・インガルス>シリーズの、岩波文庫版「長い冬」などの、《ローラの物語後半》5冊が、そうでした。翻訳文があまりにも、それまでの福音館版と違いました。ひどい田舎者のような会話を交わしているローラ一家に、はじめて読んだときは、悲しい思いをした覚えがありますね~。でも、その頃は翻訳が粗いとか、粗雑とか、思いつきませんでしたね。こどもでしたから、そして、ローラの成長していく話がすきだったから、どうしても彼女の人生を読みたかったし、何度も追体験したかった。田舎臭い言葉つかいに我慢して何度も読んでいましたよ。書店が違うとこんなに翻訳も違う、翻訳が違うと、話自体がガラッと違ってしまうのだということを、あの頃に 学んだのですね~。それに、田舎弁にも、味が感じられた?いや、、でも、ローラのかあさんは いつも娘達に淑女としてのマナーを厳しくしつけていたし、たとえ場所が草原で、周りは動物だけでも、白いクロスで食事をする、、なんていうこだわりの”かあさん”が ”かあちゃん”と呼ばれることは耐えられないことでした。 頭のなかで、”かあさん”と、文章を美しいものに置き換えて読んでた時期もありましたよ。あの頃身につけたテク、翻訳文の拙さを流して、本筋のおもしろさ、本筋の放つオーラだけを掴みとる、という技、今も生きているようです。(こんな読み方はよくないのかもしれないですが。日本人なんだから”言の葉”コトノハを大切にしないといけないですよね。。)、、というようなことで、この『ティーパーティーの謎』は、翻訳は拙いのだろうけど、けっこう おもしろく読めました。のちに刊行されている『カニングズバーグ作品集』では、改訳がされていますね。イーサンのジュリアンを避ける心理が面白かった。好意を示してくる相手をなんとなくうざく?感じるというこの微妙さ。それでいて、ジュリアンが苦境に立つと手を差し伸べずにいられない。さらに、ジュリアンが仲間を手繰り寄せる苦肉の策(笑)。こんな風にされたら、自分もティーパーティーにいきたくなるよね~、とおもいました。対照的なハム少年。一見、教師の目を惹く資質をもっている。友達も多く、リーダーシップもあり、で、言うなればガキ大将タイプ、分かり易い元気な男の子。「博学競技大会」のメンバーに入れようか、どうか先生が悩む。しかし、結局、カニグスバーグは、この手のタイプの子には冷たい処遇をくだしちゃってます。「魔女のジェニファーとわたし」でも、かわいらしいけど大人の前でだけいい顔をする女の子を バッサリ。表面はなんの問題も無さそうな子は、ストーリには関係ない。心に葛藤を抱えそこから抜け出そう、何か掴もうとするこどもの、心の動きが生き生き描かれてました。人と人との真に出会うこと、自分の居場所と感じれること、そこに関わる素敵な大人、。 S・キングの「スタンド・バイ・ミー」やマキャモンの「少年時代」のようなFT系ではない、現実のこどものこころの旅。カニグスバーグ作品に必ず登場する 内的基準を達成している大人は今回、身障者の先生ではなく、ジュリアンの父、シンさんだそうです。彼の言動や佇まいを読むと、デンゼル・ワシントンがモーガン・フリーマンを思い浮かべます。そう、ジュリアンは黒人少年です。民族の多様性、マイノリティのハンディを持ちつつ、彼はこのグループの求心力。「博学競技大会」は、ようするに「全国高校生クイズ選手権」のようなノリ?でしょうね。 岩波少年文庫6作品『クローディアの秘密』『ティーパーティの謎』『エリコの丘から』『800番への旅』『魔女ジェニファとわたし』『ベーグル・チームの作戦 』*内、数作品は邦訳問題で、改訂されているようです。単行本として、下のように、一冊2000程の作品も出ています。 カニグズバーグ作品集 E.L.カニグズバーグ 全9巻・別巻1セット 本体 26,600円 岩波書店1 クローディアの秘密 ほんとうはひとつの話 2 魔女ジェニファとわたし ベーグル・チームの作戦 3 ぼくと〈ジョージ〉 ドラゴンをさがせ 4 誇り高き王妃 ジョコンダ夫人の肖像 5 なぞの娘キャロライン 800番への旅 6 エリコの丘から 7 Tバック戦争 影-小さな5つの話 8 ティーパーティーの謎 9 13歳の沈黙 別巻 トーク・トーク 岩波少年文庫 / カニグズバーグ作品
2007年03月22日

『デジャヴ』(2006)DEJA VU 上映時間 127分 製作国 アメリカ ジャンル サスペンス/アクション/SF 初めて体験する事象だが身に覚えがあるデジャヴ(=既視感)感覚をモチーフにしたサスペンスアクション。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどを手掛けた、敏腕プロデューサーとして知られるジェリー・ブラッカイマーが製作を担当、盟友トニー・スコット監督とコンビを組み、デジャヴを過去からの警告と解釈した大胆なドラマを作り上げた。主演はオスカー俳優のデンゼル・ワシントン。先の読めないスリリングな展開や未曾有のスケールで放たれるアクションなど、一級のエンタテインメントを満喫できる。 監督: トニー・スコット 製作: ジェリー・ブラッカイマー 出演: デンゼル・ワシントン ダグ・カーリン ポーラ・パットン クレア・クチヴァー ヴァル・キルマー プライズワーラ ジム・カヴィーゼル オースタッド アダム・ゴールドバーグ エルデン・ヘンソン http://www.movies.co.jp/dejavu/公式サイトストーリー:フェリー爆破事件の捜査を進めるダグは、手かがりを握る美しい女性の死体を見た瞬間、奇妙な感覚に襲われた──「私は彼女を知っている……」。果たして、彼は“すでに殺された女性”を救い出し、“すでに起こった事件”を防ぐことができるのか?その答えは、“デジャヴ”に隠されている。”デジャヴ”というと、『マトリックス1』でネオが見る黒猫。 この映画でも 黒ではないけど猫が登場する。ヒロインの飼い猫。猫は霊力を持つ、異世界の気配を察する動物、、やっぱりここでも、なにげに猫が登場しましたね~。前情報をあまり得ずに、予告だけ見ていた作品。 ブラッカイマー製作作品特有の派手派手アクション満載か、、。確かにそうでしたが、要所要所でのカーチェイスや、爆破シーンで、それほどしつこくなかったですね。「アイランド」であったような、これって必要なの?というようなビルからの宙吊りシーンとか、どうしたのっというような不必要なアクションはなかった。ように思います。途中から、「エネミー・オブ・アメリカ」のアイデアか?というような装置が登場。 ふ~ん、現実の科学的にストーリーは展開解決するのかしら~。、と思わせておいて、実は、、。タイムパラドックスについては、大いに疑問な点が多々残るのですが、まあ、それは置いといて。題名の”デジャヴ”を一番感じさせるシーンは、デンゼルが、”時空間領域拡張?ゴーグル”を付けて”時空領域拡張?車”で、過去の(4日前だか2日前)犯人を追跡する場面がたいへん巧妙で面白かった。 デンゼルの視点で、過去と現在の走行シーンを両方見せる。 映画ならではの映像表現ですよね。ここからネタバレ↓ *マウスクリックで字が出ます タイムパラドックスで大いに疑問な点(1)フェリー爆破で亡くなった500余名の人が助かるというのは、おかしい!(2)時空を超えて 過去に戻ったデンゼルが、クレアを助け変わりに自分が死に、ところが過去の自分は生き残っているというのは、おかしい!(3)未来にあたる時間では 生きていた犯人が 時空を超えたデンゼルによって過去で死んでしまうのはおかしい!(4)「どこかで会った事がある気がする」って、どこで?!↓自分なりに考えると、、(1)その後、500余名の人々は なんらかの形でやっぱり死ぬ運命 映画の終了後のどこかで亡くなる。(2)デンゼル自身も、四日後になんらかの形で亡くなる。(3)未来と過去が時系列ではない。 時間の流れは、前から後ろへ ではない。 時の流れはいくつにも枝分かれして平行してある。 これでいくと、(1)(2)ともに、いろんな運命の変更は オッケー!ということ。 (4)過去と未来、時空は違えど、同じ自分。であれば、その体感・経験などなどは どこかでつながっている。っと、例によって、突っ込み何処は満載ですが、、面白かったですね~。やっぱり 頼れるアニキな、デンゼル・ワシントンって素敵です。知的で重厚すぎず、い~存在感ですね~。最後は やっぱりなんとかしてくれそうっと思っちゃいました。彼のはじめの役職”ATF捜査官”(アルコール・たばこ・火器)アメリカの犯罪捜査機関。 FBIとCIA以外で、重要な機関と認識したのは、パトリシア・コーンウェル著作の ケイ・スカーペッタの姪ルーシーがついた職業で、でした。米の犯罪捜査機関として、ときどきお目にかかるトコですね。これにドラッグが含まれないのが意外ですが。。麻薬捜査官チームは、また別にいるんだっけ。こうしたサスペンス&クライムモノ等で、しばしば見られる、それぞれの捜査機関の、どこが指揮をとるんだ?というような会話が、米の機関の複雑さを匂わせていました。しかし、ヴァル・キルマーって、こんなにコロッとした人でしたっけ。。ジェームズ・カヴィーゼルって、「パッション」以来です。イエスさまからテロリストか~。幅広いですね。「unknown アンノウン 」に出てるんですね。そっちもおもしろそーです。■オクラホマのテロテロとの戦い。911は米国にとって史上最大のテロ。それが起こる前までの「史上最大のテロ」は1995年のオクラホマ連邦ビル爆破事件だった。犯人は湾岸戦争帰りの白人の元軍人。連邦政府のカルト集団の弾圧を逆恨みしての犯行だった。日本ではその1ヶ月前に地下鉄サリン事件が起こっており、「テロ」と同様に「カルト」の視点から語られていた。
2007年03月20日
![]()
ニューヨーク郊外の小学校に転校してきたばかりのエリザベスは,ハロウィーンのおまつりの日に,黒人の少女ジェニファと出会いました.自分は魔女だというその風変わりな少女とエリザベスは,秘密の約束をかわします。『クローディアの秘密』とニューベリー賞をあらそった,カニグズバーグ初期の代表作。
2007年03月20日
![]()
少女クローディアは,弟をさそって家出をします.ゆくさきはニューヨークのメトロポリタン美術館.2人は,ミケランジェロ作とされる天使の像にひきつけられ,その謎を解こうとします。ユニークなストーリー、読者の心をつかんで離さない文体、独特な線画で定評のあるカニングズバーグの作品。ニューベリー賞受賞作の本書も、読者に本を置かせるすきを与えない。一角の人間になりたいというクローディアの願いと、その願いをかなえるために自分探しに出る物語は、特に思春期の入口にいて本当の自分を探し求めようとする子どもたちにとって、共感するところが多いはず。(9~12才向け) E.L.カニグスバーグ作品 初体験です。アメリカの児童文学作家さんですね。岩波少年文庫を手にとるようなったのも、ここ数年のファンタジーブームのおかげ。世界三大ファンタジーが次々映画化されて、その原作も読んで見たくなるものです。しかし!●「指輪物語」 まだちゃんと読んでません。●「ゲド戦記」 文章の高尚さに感服。●「ナルニア国物語」 まだ 第一巻『ライオンと魔女』『カスピアン王子のつのぶえ』しか読んでおりません。ただいま、『朝開き丸 東の海へ』を読んでます。悲しいことに、古くなり硬くなった頭に、純粋な子供の頃のこころや感動が柔軟に染み渡るには、タイミングがあるようなんですね~。それでも、ファンタジー&児童文学が無性に読みたい気持ちが、時々 波のようにやってきます。さて、カニグスバーグはどうだったか。大変読みやすかったというのが、一番の感想です。映画「ナイト・ミュージアム」の感想にコメントを寄せていただいたshimikotoshioriさん のご紹介で、『クローディアの秘密』に 興味を持ちました。《秘密》と聞いたら知りたくなりまして。「メトロ・ポリタン美術館」に家出先をきめて、そこで寝泊りする、キンケイド家の兄弟。ナルニア国物語」のぺペンシー家の兄弟ほどに冒険するのか??自分は 娘がいないので、大人の入口に立った少女の心理を身近で見てこなかった。自分の少女の頃のことも、とんと忘れてしまったし(笑)どっちかというと、家出の相棒にされた弟くんが微笑ましい。『ゲド戦記第二巻 こわれた腕輪』が、少女の目覚めがテーマでしたように、『クローディアの秘密』も 少女の成長なんですよね。カニグスバーグの履歴を読むと、彼女の母としての眼が感じられます。小さい子供の愛くるしさというより、もうちょっと大きい子の、そろそろ社会(家や学校 親や兄弟)に対しての不平、疑問、冒険心。岩波少年文庫からは、6作品『クローディアの秘密』『ティーパーティの謎』『エリコの丘から』『800番への旅』『魔女ジェニファとわたし』『ベーグル・チームの作戦 』が刊行されてます。内、数作品は邦訳問題で、改訂されているようです。2006年にあらたに刊行されたばかりなのが、『ベーグル・チームの作戦』 単行本として、下のように、一冊2000程の作品も出ています。 カニグズバーグ作品集 E.L.カニグズバーグ 全9巻・別巻1セット 本体 26,600円 岩波書店1 クローディアの秘密 ほんとうはひとつの話 2 魔女ジェニファとわたし ベーグル・チームの作戦 3 ぼくと〈ジョージ〉 ドラゴンをさがせ 4 誇り高き王妃 ジョコンダ夫人の肖像 5 なぞの娘キャロライン 800番への旅 6 エリコの丘から 7 Tバック戦争 影-小さな5つの話 8 ティーパーティーの謎 9 13歳の沈黙 別巻 トーク・トーク 岩波少年文庫 / カニグズバーグ作品
2007年03月19日
![]()
ナルニア国物語 シリーズ第3巻。いとこのユースチスの家に来ていたエドマンドとルーシィは、その部屋の額の絵の中に、いとこもろとも吸い込まれます。絵の中はナルニアの外海。かれらは、朝びらき丸という美しい船にのり、カスピアン王子とともにこれまで探検されたことのない東の海へ進み、竜の島、死水島、声の島、くらやみ島を通って東のはてにゆきつきます。ナルニア国の3作目です。 今回は海洋冒険小説風、 第2巻「カスピアン王子のつのぷえ」の主要登場人物が 出てくるほかは、独立した内容です。ナルニアでは、前回ぺペンシー兄弟がナルニアを去ってから3年の月日が経っています。 第1巻が雪国 第2巻が森 第3巻は海舞台がどんどん変わっていきますね。これまで ワンセットだったぺペンシー兄弟は分断。ピーターは受験勉強、スーザンは渡米。そしてエドマンドとルーシーの2人が、従兄弟のユースチス家に預かられます。ところが、このユースチスが嫌な子モード全開です。以前のエドマンドごとく、、です。意地悪で退屈、ナルニアのことを話しているエドマンドとルーシィをからかったりします。 ある日、ルーシーの部屋にかけてある船の絵が動いている、というルーシィの言葉に驚いた三人は、そのまま魔法の力でナルニアの海にワープしてしまいます。そこは大海原、航海中のカスピアン王子の《朝びらき丸》。カスピアンは、東の海を探険しに言った7人の卿を探しに来たところでした。カスピアンたちは7人の卿を全て見つけることが出来るのか。 この 航海冒険はワクワクです。1,2巻より、ぐーんっと面白く感じました。それは 何故か?ペベンシー兄弟がふたりというのも、シンプルで良いと感じました。ただし、二人の冒険の見せ場というのは、それほどありません。このふたりは、これまでの2度のナルニア訪問で、大切なことをいろいろ学んできましたから。良い子のふたりより、お荷物くんのユースチフが試練により劇的に変化することが、中盤の山場のひとつでした。。子供は、変われることができるのだな、と。彼の体験することは、人格が一変してもおかしくない程、子どもにとって過酷で悪夢の出来事です。そのユースチフにとって、試練と成長の島で、7卿のひとりの消息も知れました。この7卿を探しての旅というのが、いわゆる"仲間探し"のようです。よく整理されて筋道立ったストーリー展開に感じました。なんと言っても 冒頭の《絵》の中に、こども達が入っていくシーンが心躍るようでした。これは映画化が待ち遠しい巻ですね♪大洋航海が舞台となると、お金もかかりそうですがね~。「パイレーツ・オブ・カリビアン」に負けない迫力で作っていただけたらうれしいです♪同じディズニー資本なわけですから。。■カスピアン王子役の俳優が決定!26歳の英国俳優ベン・バーンズがこの役を演じる。彼は本年8月全米公開のワーナーのファンタジー大作「スターダスト(原題)」にも出演している注目株。原作の王子は13~14歳くらいだが、年齢が上の俳優をキャスティングしたのは、成長したカスピアン王子が登場する第3作「朝びらき丸 東の海へ」を同じ俳優で撮影するためかもしれない。ナルニア国ものがたり プリーページ 第一巻『ライオンと魔女』映画感想第二巻『カスピアン王子のつのぶえ』 第一巻『ライオンと魔女』映画感想第二巻『カスピアン王子のつのぶえ』 第三巻『朝びらき丸、東の海へ』原作感想The Voyage of the Dawn Treader 第四巻『銀のいす』The Silver Chair第五巻『馬と少年』The Horse and His Boy 第六巻『魔術師のおい』The Magician's Nephew第七巻『さいごの戦い』 「たんすの向こうにはナルニア国が広がる。偶然衣装だんすにもぐりこんだ4人の兄弟はたんすの奥に雪のふりつもる世界へ。「指輪物語」のトールキンとの親交も深かったC.Sルイスの「ナルニア国ものがたり」は世界中の子どもを魅了し、50年もの間読み継がれているファンタジー大作。 ナルニア国物語 / ナルニアこく本紹介
2007年03月15日
![]()
ピーター・パン続編誕生!いざネヴァーランドへ物語は、大人になったかつてのネヴァーランドの仲間たちが、子どもに戻って再び冒険の旅に出るところから始まります。しかし彼らがみたのは、荒れ果てたネヴァーランドと、すさんだ心のピーターでした。子どもたちは、緑豊かなネヴァーランドを取りもどすことができるのか? フック船長の宝はどこに? そして謎のサーカス団長の正体は…? 子どもも大人も楽しめるファンタジーです。『ピーター・パン』の物語が誕生して100年、その公式の続編が生まれました。『ピーター・パン』の著作権をもっているロンドンのグレート・オーモンド・ストリート子ども病院が、世界中の作家を対象として、ネヴァーランドでのピーターの冒険の続きを書く作者を決めるコンペティションを行ない、みごと選ばれた作品。 ●かつての子供たち1920年代、毎夜、悪夢にうなされる大人たちがいた。ネヴァーランドでピーター・パンと冒険をした彼らは、すっかり大人になっていた。再び島へ戻る決意をし、ウェンディ達がたどり着いた島は、荒れ果てていて、すっかり様変わりしていました。●ピーター・パン血のような赤い服。すさんだ雰囲気。以前の緑のいでたちから、ピーターパンは真っ赤の衣装にさまがわり、なんともまがまがしい、不吉な印象です。そしてティンカーベルは何処へ?●フック船長”ピーター・パン”がフックの存在によって支えられていることを、著者は見逃していません。”ピーター・パンとフックの物語”に片を付け、さらにその先を目指します。姿を見せないティンカー・ベル、ネヴァーランドを冒していたものの正体、大人と子供の断絶と絆、マコックランの用意した仕掛けが収束する終盤の展開は?「ピーターパン」の公式の続編「ピーター★パン イン スカーレット」「Peter Pan in Scarlet」の映画化権がHeadline Pictures、BBC Films、the U.K. Film Councilによって取得された模様。■ピーター・パンの概要ピーター・パンはロンドンのケンジントン公園にて乳母車から落ち、そのまま迷子となる。異世界ネヴァー・ネヴァー・ランド(ネバーランド)に移り住み、年を取らなくなり、海賊フック船長や:ンディアンのタイガーリリー:妖精ティンカーベルと共に冒険の日々を送る永遠の少年。ネバーランドにはピーターと同じ親とはぐれ年を取らなくなった子どもたち(ロストボーイ)がいる。ピーターは彼らのリーダー的存在。木の葉で作った緑の衣装は、子ども版「ロビンフッド」のように見える。しかしピーターは子供の長所と短所をデフォルメしたキャラクターとして描かれており、純粋で一途、反面、善悪やけじめの見境がない身勝手な性格。原作者バリーも本編で、そのようなピーターの態度に対して皮肉ったりたしなめたりする文章を書いていることから、決してピーターはヒーローとして描かれているのではなく、あくまでも子供の象徴として登場する。その敵役は、フック船長~(略) フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)小学館サイト■ 著作 ジェラルディン・マコーリン海賊の息子不思議を売る男など
2007年03月14日

『ナイト ミュージアム』(2006)NIGHT AT THE MUSEUM 製作国 アメリカ ジャンル コメディ/ファンタジー/アドベンチャー バツイチ&失業中だったラリーはニューヨークの自然史博物館で夜警の仕事を手に入れるが、そこは真夜中になると展示物たちが動き出す驚異のミュージアムだった。主演は「ドッジボール」等コメディー俳優として活躍するベン・スティラー。展示されたルーズベルト大統領にアカデミー賞俳優ロビン・ウィリアムズ。さらにスティラーの実母で伝説のコメディエンヌのアン・メアラ、スティラーの親友である人気俳優もノンクレジットで登場する。監督: ショーン・レヴィ ベン・スティラー ラリー・デリー カーラ・グギーノ レベッカ ディック・ヴァン・ダイク セシル ミッキー・ルーニー ガス ビル・コッブス レジナルド ジェイク・チェリー ニック・デリー ロビン・ウィリアムズ テディ・ルーズベルト大統領 ミズオ・ペック サカジャウィア リッキー・ジャーヴェイス マクフィー博士 オーウェン・ウィルソン (クレジットなし) 公式サイトシネマ・トゥデイ『ナイト・ミュージアム特集』・ラリーVS5大展示物・ナイト・ミュージアム図鑑・ナイト・ミュージアムの人間関係・ダメ父さん改造計画・新旧コメディスター豪華共演!物語の舞台 アメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)は、ニューヨーク市マンハッタンのセントラルパークの西端に位置。1869年設立の自然科学・博物学に関する世界最大の博物館。「イカとクジラ」では、海洋ホールのダイオウイカとマッコウクジラの実物大模型が使われている。「マンハッタン」「素晴らしき日」「小説家を見つけたら」などなど、ニューヨーク舞台の映画によく登場する博物館で。子供の見学、デート、とニューヨーク大人気スポット。ナショナル・ジオグラフィック誌が世界中で取材している自然科学・博物学に関することすべてがジオラマ・実物大模型・標本などで展示されている博物館。 この映画の魅力は、皆が知っている、もしくは見てみたい、アメリカ自然史博物館の展示物たちが、夜に動き出すさまを目の当たりにできることですね。アニメ「トイ・ストーリー」の、フルCG実写版というところ。地球の歴史上の、人物やモノが“一堂に会して”展示されている。彼らが動き出す姿は、想像以上に楽しいです!T-REXが犬みたいに走り回り、古代エジプトのファラオがミイラから復活。ルーズベルト大統領が、美しいインディアン娘に恋をし、ローマ皇帝オクタビアヌスがグラディエーターを引き連れ、西部開拓時代のカウボーイと大乱闘を繰り広げる(ジオラマで隣同士に展示されている2つの世界のミニチュアフィギュアが大喧嘩)。モアイ像がガムを噛み、ネアンデルタール人が火に夢中になる。。。主人公がそんな職場をどう仕切っていくか、また、こっそり進んでいた陰謀は解決されるか。こちらでは、先行上映でして、面白かったです~♪《博物館》って、帰るときにふと、夜はどうなるんだろう、誰も居ないときには、展示物が好きに色々動くのかな~って、そんな想像して帰路につくことありますよね。そんなアイデアが映画になって、こんなにおもしろいことありませんね!ベン・スティラーのコメディお仲間、オーウェン・ウィルソンが意外な人物で登場するのもおかしかったですし、新旧コメディスターが出演してるんですね!ロビン・ウィリアムズしかよく知りませんが、、主人公に夜の警備員を引き継ぐおじいちゃん警備員達が曲者ですね~♪息子とのエピソードもあり、安心して親子で楽しめる映画でした。
2007年03月12日

『パフューム ある人殺しの物語』(2006)PERFUME: THE STORY OF A MURDERER 上映時間 147分 製作国 ドイツ/フランス/スペイン ジャンル サスペンス/ドラマ/歴史劇 パトリック・ジュースキントの禁断のベストセラー『香水 ある人殺しの物語』を、「ラン・ローラ・ラン」「ヘヴン」のトム・ティクヴァ監督が映画化した衝撃のサスペンス・ドラマ。ある“香り”にとりつかれた一人の青年が、その香りを追い求めるあまり、恐るべき凶行へと駆り立てられていくさまを緻密かつ緊張感みなぎる映像で綴る。主演は「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」のベン・ウィショー、共演に「ピター・パン」のレイチェル・ハード=ウッド、アラン・リックマン、ダスティン・ホフマン。監督: トム・ティクヴァ 原作: パトリック・ジュースキント 『香水 ある人殺しの物語』(文藝春秋刊) 出演: ベン・ウィショー ジャン=バティスト・グルヌイユ ダスティン・ホフマン ジュゼッペ・バルディーニ アラン・リックマン リシ レイチェル・ハード=ウッド ローラ 映画には全然関係ありません。 私の好きな香り ブルガリです~(^^) なにか おすすめありますか?「香水 ある人殺しの物語」 ジュースキント原作は1985年に刊行、45カ国語に翻訳され1500万部以上の売り上げを記録した。「このミス」の過去を振り返ると、この『香水』やマキャモンの『少年時代』、最近ではプリーストの『奇術師』などが世界幻想文学大賞に輝いた作品として知られている。現在月間文庫ランキング5位。フランスの小説『マーチ博士と四人の息子』や『悪童日記』と殺人の描き方が似ているようです。不条理殺人、感情なき殺人、と、殺人があっけないほどこざっぱりと描写され、びっくりするぐらい都合のよいストーリー展開が似ているようで、執筆年度が前後するので、仏では一時的に流行っていた? トム・ティクヴァ監督この監督さんの映画は、見逃せないと思います。「ラン・ローラ・ラン」もよかったし、「ヘブン」は未見ですが評判良いですよね~。 ベン・ウィショー主役のベン・ウィショーって、これまでどんな役をやってきたのだろうかと、調べたら、え~!「レイヤー・ケーキ」のシドニーだったの? あの役は、とても頭の悪そうな いかにも周りから軽く扱われそうな 影の薄い男の役だった、、でも、最後はあのとおり、ダニエル・クレイグ演じる主人公に一矢報いる結末だった。あの微妙ぉ~な存在感。 「パヒューム」ではものすごく痩せてましたね。 最後の方で当時の上流の服を着るけど、それでも、彼からは優雅さや気品は露ほども感じられない。。あの貧相さは、たいしたものだと思いました。ちょっと肉付きがよければ、渡邊厚郎さんみたいい、貧相になるとナイナイの岡村みたい、、。ダスティン・ホフマン、アラン・リックマンと、贅沢な配役ですね~。コレは 異常な殺人者が主人公なので、常人の感覚では、はかりしれないものがありますよね。 通常感覚がぶっ飛びました。主人公の連続殺人犯。その内面をつぶさに見せてくれる。その描き方は、たとえば「羊達の沈黙」のような、モンスター的猟奇的殺人犯の描き方とは違いますよね。観ながら、自分におどろいてました。 わたし自身も親なのに、娘を殺された父 アラン・リックマンが恨みつらみを、彼にぶつけるのに、共感できないのです。映画の始まり、主人公の生れ落ちた瞬間から見てきているので、娘を殺された父の悲痛な心情が、心に響いてこない。。アラン・リックマンの言葉をまったく理解できないでいる彼の表情。「一体 何のことを 言っているのだろう」と。彼には、彼の中の感覚、言葉、香りへの執着心しかない。アラン・リックマンが象徴する、貴族という当時の特権階級、生活にゆとりのある者だけしか、"愛する"ことは 許されてない時代だっただろうな、と。貧困と無教養、野卑な人生の中では、まともな人間らしい感覚などは贅沢なのだ。その下層社会でも、下の下(ゲのゲ)、生き延びたのが奇跡的だった主人公。憐れでならないのでした。最初の殺人の回想で。おそらく、彼には初恋だった 良い香りの彼女。町ではじめて惹かれた彼女の匂い。彼には、自分に目覚めたその感覚がなんだったのかわからなかったんですよね。 「香りを 永遠に とどめる 方法を知りたい」彼の妄執。香りへの固執。通常、恋人と触れ合って確かめ合う相手の香り、愛し愛されていることの確認の行為。《瓶に集める》彼には、それしかなかった。 この作品が 何故アカデミー賞にノミネートさえされないのか、、という疑問の声もあるようですが、 それはちと無理でしょう~。花畑や、山や、自然といった、美しい映像もたくさんあるし、香りを映像と音と演技で現すという画期的映画デシタ。だけど、やっぱりグロイ映像も多々あり。ラストは ありえな~いという二重構造ののオチでね。中世の時代、なにが耐えられないと言って、現代人にはあの悪臭は耐えられないでしょう。冒頭の主人公の生れ落ちる映像の連続には吐き気を催しそう。。コレラにペストに天然痘に、、伝染病が蔓延するのも当然ですね。ヨーロッパの半分の人口が死んだ年もあり、病気の伝染経路など研究されたことでしょう。あの、町の城門が厳しく、証明書が無いと入れないのは、犯罪者の流入だけでなく、伝染病の保菌者などにも厳しいチェックが必要だったんでしょう。衛生が大事って、いつごろから生まれた認識なんですかね~。画像に出てる者すべて ゴシゴシ洗いたくなりました!中世が舞台のはなしは、常にこの、風呂に入らない人々の暮らしぶりが 気になって仕方ありません~。ちょっと変わった話が読みたくなったら、この原作はオススメじゃないでしょうか。 こういう本ばっかりとなると 頭が変になりそうですが。そして変な人だと思われますね。たまに読むぶんには、刺激があっていいかもですね。本は意外と淡白な読後感のようで。文章も読みやすそうです。
2007年03月09日

コニー・ウィリスは1945年生まれのアメリカ人SF作家。1992年作品。同年の海外SFの主要プライズであるネビュラ賞・ヒューゴー賞・ローカス賞の三賞を全て獲得。1995年に邦訳が単行本として刊行されており、2003年にその文庫版が刊行。タイトルとなっている『ドゥームズデイ・ブック』とは本来、イングランドのノルマン王朝創始者ウィリアム一世が徴税を効率化するために作らせた土地台帳を指すが、本書中では主人公のキブリンが現地でのレポートを事細かに書き記した(吹き込んだ)手記のことを意味する。 ■文庫本 ハヤカワ文庫SF全2冊2003年3月ネビュラ賞、ヒューゴー賞、ローカス賞受賞作英語圏SFの三大タイトルと言われるネビュラ賞、ヒューゴー賞、ローカス賞の三冠を独占、さらにドイツ、スペイン、イタリアのSF賞にも輝いている。"アメリカSFの女王"の座をウィリスにもたらした代表作というだけでなく、現代タイムトラベルSFを代表する傑作。文庫版訳者あとがき(2003年2月)公式サイト著者インタヴュー 21世紀、オックスフォード大学:中世史科の女学生キヴリンと、彼女の指導教授ダンワーシィは、中世社会の研究のために、1320年のオックスフォードへのタイムトラベルの準備に追われていた。ダンワーシイは危険レベル10の中世時代へのタイムトラベルには反対していたが、キヴリンの熱意に負けて協力していた。キブリンが中世へ出発後、大学は緊急事態へ。タイムトラベル技師が、突然倒れて意識不明になってしまった。技師を筆頭に、オックスフォードの学内、及び、町では、次々に人々が倒れていく。町は伝染病により、隔離・閉鎖となる。クリスマスを間近に、ダンワーシイはキヴリンの回収に奔走するが、伝染病は深刻になっていき、ついに死者が出た。キヴリン自身も1300年代に到着するなり原因不明の病に倒れ、ギョーム卿という一家に看病されていた。家族はギョーム卿が来るのを待っているらしい。キヴリンは病から回復するが、自分が到着した場所=降下点がわからなくなってしまった。降下点がわからなければ21世紀に戻れない。降下点に戻る機会をうかがううち、思いもよらぬ出来事が襲いかかる。【舞台】21世紀のオックスフォードと、1300年代のオックスフォード【人物】●キブリン 中世史科女学生●ダンワーシイ教授 20世紀の歴史家●メアリ 付属病院ドクター●ラティマー キブリンの指導教授●バードリ 技師●ギルクリフト 中世史科教授●ベイジングゲーム 学部長●モントーヤ 考古学者 ●コリン メアリの甥●ギヨーム卿 キブリンが滞在する屋敷の主●エリウィン ギヨーム卿の妻●イメイン ギヨーム卿の母●ロザムンド ギヨーム卿の娘●アグネス ギヨーム卿の娘●ガーウィン ギヨーム卿の家来●ローシュ神父 村の神父『タイムトラベルSF』と銘打ってますが、タイムトラベルがメインではなく、SFというジャンルでありつつも文学的作品。14世紀のキヴリンと21世紀のダンワーシイの時代が、同時進行のドラマ。キブリンはダンワーシイ教授たちからは 迷子になってしまっている。ダンワーシイのキブリンを救おうとするのですが、自身も倒れるなど、出発から8日間という時間が経ってしまう。時間が経つほど、キブリンの回収は困難になるだろう事がダンワーシイには、経験からわかっていた。実際キブリンは 送り込まれた時代での、緊急事態のため、スコットランドに行こうとまで考えるようになるのです。 キブリンたちの21世紀は、現代とそれほど隔たりのなさそうな時代です。 そこから危険度10レベル認定の14世紀へ。その考え方の違いや慣習に途惑ってますが、彼女の目を通した、14世紀に生きる人々が実にリアルです。ウィリスが執筆準備に5年をかけたそうですから、さもありなんというところでしょう。この本のような、中世が舞台で、執筆準備に10年をかけた読み応えある本に、ケン・フォレットの『大聖堂』が印象深いです。中世はなにごともゆっくりで、時間の感じ方も違う。正確な日付を把握するのが困難で、大きな行事たとえばクリスマスの2週間前の頃、といった表現のしかたです。だから、キブリンが送り込まれたのが一体何年か、ハッキリするのも、最後の方まではっきりしないのです。それが判明したとき、キブリンの見舞われたおそるべき災厄の正体が明らかに。怒涛のように、ラストがやってきます。。言うまでもないでしょうが、、時代の研究のためタイムスリップ、などというのは、おこがましいという気がしますね。。未来から見たら、単なる研究対象でも、その時代に生きる人びとにとっては、死活問題。人生そのもの。それでも、行った先の時代の人を、キブリンは見捨てる事は出来なくなっているし、恐らく、愛するようにもなってる。キブリンとローシュ神父の絆や、どうしてそこまで無私でがんばれるのか、というのが、ずっと心に残りました。そして、時代観ですね。中世という時代、生まれたくない時代だわ、と。キブリンが、最後に鐘を鳴らすことにこだわるシーンは、コニー・ウィリスにやられたわ~っという感じ。涙が止まらない、、というのも、分かりますね。わたしは、きっと10年前に読んでいたら、きっとノックアウトされただろう、、と思います。現在は、感動が足らない年齢になってしまったか、、。それでも、どうしてこんなに、ページ数があるんだ、、と厚い本ですが、辛抱して読み続けたら、きっと、大傑作ドラマに感動することが出来るでしょう。 それに、どっちにしろ、どんどん読んでしまうに違いありません。一日で読み終わりましたが、ちょっとあんまり圧倒されて、感想が書けないという状態でした。ところで、「このミス」でベスト10内に入っている『犬は勘定に入れません』ですが、『ドゥームデイズ・ブック』と『航路』を読んでから、取り掛かった方が良いようです。どっちも、またまた厚い本ですから、先になるでしょうが。悲劇、喜劇、どちらも痛烈タッチで書きこなせる、ウィリス女史に、かなりはまってしまいました。ミネット・ウォルターズ女史の次に、読んでも、全然読み劣り無しですね~。『わが愛しき娘たちよ』収録の短編「見張り」で、キヴリンとダンワーシイ教授がチラッとでてましたが、前後関係としては、同時進行?か数週間の違いのようですね、、。■著作 『マーブル・アーチの風』(プラチナ・ファンタジー)『アリアドニの遁走曲』 『犬は勘定に入れません』 ヒューゴー賞 『航路』 ヒューゴー賞『最後のウィネベーゴ』 『ドゥームズデイ・ブック』 ヒューゴー賞、ネビュラ賞 『リメイク』『リンカーンの夢』 『わが愛しき娘たちよ』 「見張り」ヒューゴー賞、ネビュラ賞 「クリアリー家からの手紙」 ネピュラ賞
2007年03月09日
![]()
好況に沸く19世紀末のニューヨーク。肖像画家のピアンボに突然声をかけてきたのは、両目が白濁した盲目の男。シャルビューク夫人の使いと称し、法外な報酬を口にして、肖像画の制作を依頼してきた。ただし、屏風の向こうで夫人が語る過去の話とその声だけで、姿かたちを推測しなければならない、という奇妙な条件付きで。謎の霊薬、人糞占い師、血の涙を流しては死に至る奇病の流行―夫人の荒唐無稽な語りを聞くようになってからというもの、ピアンボの周辺でも不可思議な事が次々と起こるようになり…。世界幻想文学大賞受賞作家による最高傑作。 「このミステリーがおもしろい!」 2006年 海外編第15位 「白い果実」(1997年)から2冊目のジェフリー・フォード作品「このミス」の過去、ジュースキントの『香水』やマキャモンの『少年時代』、最近ではプリーストの『奇術師』などが世界幻想文学大賞に輝いた作品として知られている。『シャルビューク夫人の肖像』のジェフリー・フォードも同賞に縁のある作家で、デビュー作『白い果実』で同賞を受賞。本作で二度目のノミネートを果たしている。(受賞は惜しくも逃す)。十九世紀末のニューヨーク。肖像画家のビアンボのもとに舞い込んだ仕事の依頼は、シャルビューク夫人という女性からのものだった。使いの者がいうには、屏風の裏から語りかけり彼女の話とその声だけを手がかりに肖像画を感性させてほしいというもの。「姿を見ずに私の話す話や声から想像して肖像画を描いてほしい。。。」法外な報酬、画家としての好奇心。彼はこの常識ハズレの仕事を引き受ける。しかし夫人の過去にまつわる話はとんでもなく奇妙なものだった。血を流して死んでいく女たち、雪の結晶による未来予知、怪奇幻想的な小道具が生かされたミステリアスロマンス。ファンタジー色強く、結末にはオチのようなものも用意されている。コアはミステリーファンでも違和感無く読める。 ***このミステリーがすごい 2006年版より***[白い果実」が、三部作の第1作で「シャルビューク夫人」はシリーズとは関係ない。SF色はなく、「白い果実」が読みずらかったという人には好評のようですね。わたしには、退屈だった。夫人の話を聞いて彼女の肖像を仕上げるという、筋立てや 19世紀の雰囲気などは好きなのだが。夫人の過去にまったく興味が続かなかったし、オチが、な~んだ、という感じでした。マキャモンの『少年時代』、プリーストの『奇術師』のほうがダントツ面白い。ジュースキントの『香水』は、現在映画公開中。表紙≪マダムX(ゴートロー夫人)の肖像≫に使われているサージェント。この絵は実在する個人の肖像画としては官能的過ぎると非難され、画家がロンドンに移住しなければならなくなるほどの物議を醸した。■著作 1. ガラスのなかの少女 早川書房 2007/02 2. 記憶の書 国書刊行会 2007/01 3. シャルビュ-ク夫人の肖像 ランダムハウス講談社 2006/07 4. 白い果実 国書刊行会 2004/08
2007年03月06日
![]()
内容(「BOOK」データベースより)愛するものを失う痛みと、滅びゆくものへの哀惜、そして赦し。犬が絶滅してしまった近未来のアメリカで孤独な男が出逢う、ささやかな奇蹟…。読後に深い余韻を残す表題作から抱腹絶倒コメディまで、アメリカSF界の女王ウィリスのベスト・オブ・ザ・ベスト4本を厳選する傑作集。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・SFクロニクル誌読者賞・ローカス賞他、収録作4篇あわせて全12冠。 コニー・ウィリス日本語サイトアメリカSF界の女王、コニー・ウィリス。またも短編です。これを読んだら長編にいきませう。。 「女王様でも」 ヒューゴ賞、ネビュラ賞、ローカス賞、アシモフ誌読者賞、SFクロニクル賞5冠に輝いた、風刺コメディ。史上初の月経SF短編。 舞台となる未来では、女性の月経がコントロール出来るようになった。痛みや、わずらわしさから完全に<解放>される薬(副作用もない)アネムロールが開発されている。この使用についての議論が、家族の間でまきおこる。女性にとって<抑圧された時代>という言葉がしばしば出てくるし、フェミニズム作品と、言えなくもないけど、わたしは、単純に笑っちゃいましたし、理屈抜きに、そりゃ、こんな薬が出来たら、是非買いたい!と思いますね。「タイムアウト」 タイムトラベル・プロジェクトに参加して、一緒に働きだす時間心理学者のアンドルーと、子育てに追われる主婦キャロリン。主婦のよろめきドラマかと思うような展開ながら、ウィリスのSFはこういうので、真骨頂を現すのかも。本編の著書紹介文で、ミス・マープルやジェーン・オースティンの名が。彼女たちは同じスタンスなのですね。「宇宙船とかエイリアンとか登場しなくても」「宇宙の彼方の不思議な世界に詳しい理系でなくても」「宇宙を理解することは可能だ。」と。納得。「スパイス・ポグロム」 スクリューボール・コメディコロニー・ソニーは人口過密状態、ヒロインのクリスは、NASAにお勤めの婚約者のお願いで、宇宙人と住むことになってしまった。彼女の狭いマンション内も人口過密状態。入れ替わ立ち替わり、個性的な同居人がなにか喋っていて、半分近く真面目に読めないことばかり。メインの筋と関係ない会話などは、スラ~ッと読み飛ばしましょう!コロニーとか宇宙人とか、SFテイストは良いですが、ほとんど日常的。こんな過密生活空間に、がまんしているヒロインは、未来型女性?「最後のウィネベーゴ」 ヒューゴ賞、ネビュラ賞、ローカス賞、アシモフ誌読者賞、SFクロニクル賞5冠に輝いた傑作。一種のハルマゲドンの世界。動物を殺すと重罪になる近未来。カメラマン兼ジャーナリストののディヴィッドは、高速ハイウェイでジャッカルの轢死体を見つけて通報する。ひき逃げ犯人は、誰?”犬を愛する人、ペットを亡くした経験のある人は、うっかり電車で読んだりしないように”(あとがきより)コニー・ウィリスのSF世界は、人類の宇宙への進出とか、近未来世界の破滅とか、時間旅行とか、テーマはSFだけど、描かれいるのは、そういうのを真正面から取り上げたものではない。ゆるやかに破滅に向かっている世界が日常になっている人の感情や生活。 そして、状況説明がない。 読み手は、最後のほうで、意外な世界観に気づくことになり、意外な結末に、アッと思うことになる。この手法がのちの長編につながってるようです。《この本を買った人は こんな本も買っています》 『狼の一族』 フリッツ・ライバー 『子供たちの午後』 R.A. ラファティ 『ピーナツバター作戦』 ロバート・F. ヤング 『ひとりっ子』 グレッグ イーガン 『大失敗』 スタニスワフ・レム ■著作 『マーブル・アーチの風』(プラチナ・ファンタジー)『アリアドニの遁走曲』 『犬は勘定に入れません』 ヒューゴー賞 『航路』 ヒューゴー賞『最後のウィネベーゴ』 『ドゥームズデイ・ブック』 ヒューゴー賞、ネビュラ賞 『リメイク』『リンカーンの夢』 『わが愛しき娘たちよ』 「見張り」ヒューゴー賞、ネビュラ賞 「クリアリー家からの手紙」 ネピュラ賞奇想コレクション2003年から始まった河出書房新社のSF、ファンタジー、ミステリー等の海外作家による日本オリジナル短編集シリーズ。SF寄りの「異色作家」の短編集コレクション。
2007年03月05日
![]()
奇想コレクション2003年から始まった河出書房新社のSF、ファンタジー、ミステリー等の海外作家による日本オリジナル短編集シリーズ。SF寄りの「異色作家」の短編集コレクション。ブックレビュー河出書房新社絶版・在庫切れの本が増えてきて、多くの読者には、名のみ高くして読んだことがない名作がゴロゴロしているという事態になってきました。そういう状況を打破するためと、20世紀SFの総括という目的で、河出書房新社(河出文庫)から中村融・山岸真編の《20世紀SF》シリーズという年代別のアンソロジーが2000年から出版が始まり話題となりました。■既刊リスト「夜更けのエントロピー」ダン・シモンズ 「不思議のひと触れ」シオドア・スタージョン 「ふたりジャネット」テリー・ビッスン「フェッセンデンの宇宙」エドモンド・ハミルトン アルフレッド・ベスター『願い星、叶い星』 シオドア・スタージョン『輝く断片』アヴラム・デイヴィッドスン『どんがらがん』ゼナ・ヘンダースン『ページをめくれば』ウィル・セルフ『元気なぼくらの 元気なおもちゃ』コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』■刊行予定パトリック・マグラア『失われた探険家』 タニス・リー『悪魔の薔薇』 ジョン・スラデック『蒸気駆動の少年』グレッグ・イーガン『TAP』 ジョージ・R・R・マーティン『洋梨形の男』 ロバート・F・ヤング?『たんぽぽ娘』 シオドア・スタージョン『The (Widget), the (Wadget), and Boff』(若島正編)
2007年03月05日

『ゴーストライダー』(2007) GHOST RIDER 上映時間 110分 製作国 アメリカ ジャンル アクション/アドベンチャー/ファンタジー マーベル・コミックの人気キャラクターをニコラス・ケイジ主演で映画化したアクション・アドベンチャー。地獄の炎に包まれた天才ライダーと悪魔たちとの壮絶バトルが展開する。共演は「最後の恋のはじめ方」のエヴァ・メンデスと「イージー・ライダー」のピーター・フォンダ。監督は「デアデビル」のマーク・スティーヴン・ジョンソン。父・バートンと共にスタントライダーをしていたジョニー。だが、ある日、父親が癌に冒されていることを知る。ショックを受けるジョニー。そんな彼の前に悪魔メフィストが現れた。ジョニーはメフィストと契約し、自分の魂と引き換えに父親を助けるが、結局事故で死んでしまった。メフィストは癌こそ治したが、事故でバートンを殺したのだ。そしてメフィストは「お前が必要になったらまた現れる」と言い残して姿を消した…。 楽しかったです。コミックス映画。主演のニコラス・ケイジ、コミック・キャラクターは初の挑戦だったとは意外ですが。。アクションはいろいろやっているけど、コミック映画のヒーローというには、ちと董がたっていませんかね。。ギリギリというところかしら?でも、まだまだ若いですね!なんせ、ハリソン・フォードだって、「インディー・ジョーンズ4」をやるんですからねぇ。とはいえ、さすが、ゴーストライダーとなってしまった自分自身や過去のあやまちに苦悩する表情は、余裕とユーモラスを感じました。うまいな~。 親近感の沸く方です。しかし、一番良かったのは、悪魔メフィスト役のピーター・フォンダ(写真右)ではないでしょうか。イアン・マッケラン(X-MANのマグニートー 写真左)ジェフリー・ラッシュ(パイレーツ・カリビアンのキャプテン・バルボッサ 写真中央)キャラクター映画では、こうした渋い方々がいないとね!ピーター・フォンダ氏は、ハリウッドの生活を嫌い、モンタナの山里に定住し、自由を満喫しているとの事ですが、今回の出演は何か心境の変化があったのでしょうか?単に、ライダーつながりでの出演依頼だったのでしょうかね。アメリカン・ニュー・シネマの代名詞「イージー・ライダー」(上 写真中央)を製作・出演された方なのですから。墓守役のサム・エリオットも渋かったです。あの風貌、好きです。「ライラの冒険:黄金の羅針盤」にも、出演するそうですが、なんの役かしらん。ニコラス・ゲイジとエリオット氏、ふたりがバイクと西部の馬で、ゴースト・ライダーとなって、疾走するシーンは、なんともかとも、、。アメコミを夢中になって読む、アメリカの少年らの夢とロマンと妄想を乗せて、思いっきり走ってましたね。とっても 楽しい映画でしたよ~♪今日のスマスマに、ゲイジ氏が出演するようですね。見れたら、見たいな~。
2007年03月05日
![]()
内容(「BOOK」データベースより)1945年のバルセロナ。霧深い夏の朝、ダニエル少年は父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で出遭った『風の影』に深く感動する。謎の作家フリアン・カラックスの隠された過去の探求は、内戦に傷ついた都市の記憶を甦らせるとともに、愛と憎悪に満ちた物語の中で少年の精神を成長させる…。17言語、37カ国で翻訳出版され、世界中の読者から熱い支持を得ている本格的歴史、恋愛、冒険ミステリー。 このミステリーがすごい! 2007年 海外編 第4位サフォンマニア・・・『風の影』を読みきるまで、何も他のことができなくなることや人のことを言うらしい「ミステリマガジン」 2006年翻訳ミステリ回顧特集:2月号からの絶大なる推薦により、文庫ランキングで「風の影」 が遂に1位に。 本書は世界37カ国で翻訳されているスペイン発の話題作として、発売前からの大注目作だったそうですね。 古書に関わる歴史ミステリでありながら、主人公”ダニエル”の青春成長物語でもあり、時代を超えて絡み合う謎の作家"フリアン・フレックス”の人生との2つの恋愛小説でもあり、都市の歴史や風刺を感じさせる、まさにエンターテインメントな贅沢な作品。文庫での発売とは、集英社さんは太っ腹でしたね~。「華麗なる一族」、「香水 ある人殺しの物語」、「となり町戦争」と、現在公開中の映像化作品が4位から6位にランクイン。本好きが主役、古書マニアがテーマの本には、映画化された「ナインスゲート」や。ジョン・ダニングの「死の蔵書」「失われし書庫」など、思い浮かびます。ウンベルト・エーコの「フーコーの振り子」を思い浮かべる人もいるようです。本を愛する読書人、ならみなみな納得の一冊なのではないでしょうか。。この本を読むとバルセロナに行ってみたいな~という気になります。そして「忘れられた本の墓場」にも。。自分が産まれる前から 自分を待っていてくれる本、そんな本に出会いたいものです。訳者あとがきより「ここは神秘の場所なんだよ、ダニエル、聖域なんだ。おまえが見ている本の一冊一冊、一巻一巻に魂が宿っている。本を書いた人間の魂と、その本を読んで、その本と人生をともにしたり、それを夢みた人たちの魂だ。一冊の本が人の手から人の手にわたるたびに、そして誰かがページに目を走らせるたびに、その本の精神は育まれて、強くなっていくんだよ……どこかの図書館が閉鎖されたり、どこかの本屋が店じまいしたり、一冊の本が世間から忘れられてしまうと、わたしたちみたいにこの場所を知っている人間、つまりここを守る人間には、その本が確実にここに来るとわかるんだ。もう誰の記憶にもない本、時の流れとともに失われた本が、この場所では永遠に生きている。それで、いつの日か新しい読者の手に、新たな精神に行きつくのを待っているんだよ……」公式サイトasahi.com BOOK 書評 池上冬樹本よみうり堂 書評 月間文庫ランキング(1月2日~3月1日集計)
2007年03月04日
![]()
月間文庫ランキング(1月2日~3月1日集計)第一位(前回1位) 風の影 上・下巻 カルロス・ルイス・サフォン:著,木村裕美:訳/集英社 第二位(前回2位)クリスマス・プレゼント ジェフリー・ディーヴァー:著,池田真紀子ほか:訳/文藝春秋 第ニ位(前回6位) 市民ヴィンス ジェス・ウォルター:著,田村義進:訳/早川書房 第四位(前回14位) 華麗なる一族 上・中・下巻 山崎豊子:著/新潮社 第五位(前回-位) 香水 ある人殺しの物語 パトリック・ジュースキント:著,池内紀:訳/文藝春秋 第五位(前回4位) 天使と罪の街 上・下巻 マイクル・コナリー:著,古沢嘉通:訳/講談社 第七位(前回6位) 荒ぶる血 ジェイムズ・カルロス・ブレイク:著,加賀山卓朗:訳/文藝春秋 第八位(前回16位) となり町戦争 三崎亜記:著/集英社 第九位(前回10位) 失われた男 ジム・トンプスン:著,三川基好:訳/扶桑社 第九位(前回-位) 烈火の月 野沢尚:著/小学館 第十一位(前回10位) 奇術師の密室 リチャード・マシスン:著,本間有:訳/扶桑社 第十一位(前回16位) 蜘蛛の巣 上・下巻 ピーター・トレメイン:著,甲斐萬里江:訳/東京創元社 第十一位(前回4位) 緋色の迷宮 トマス・H・クック:著,村松潔:訳/文藝春秋 第十一位(前回58位) ひとりっ子 グレッグ・イーガン:著,山岸真:編/訳/早川書房 第十五位(前回58位) 溺れる市民 島田雅彦:著/河出書房新社 第十五位(前回37位) 時間割 ミシェル・ビュトール:著,清水徹:訳/河出書房新社 第十五位(前回19位) 数学者の休憩時間 藤原正彦:著/新潮社 第十五位(前回14位) 文鳥・夢十夜 夏目漱石:著/新潮社 第十五位(前回6位) ヘルファイア・クラブ 上・下巻 ピーター・ストラウブ:著,近藤麻里子:訳/東京創元社 第十五位(前回37位) 墨攻 全8巻 酒見賢一:原作,久保田千太郎:脚本,森秀樹:作画/小学館 第十五位(前回19位) 間違いの悲劇 エラリー・クイーン:著,飯城勇三:訳/東京創元社 第十五位(前回-位) 摩天楼のサファリ ジョージ・C・チェスブロ:著,雨沢泰:訳/扶桑社 第二十三位(前回-位) 犬も平気でうそをつく? スタンレー・コレン:著,木村博江:訳/文藝春秋 第二十三位(前回86位) 贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き 宮部みゆき:編/光文社 第二十三位(前回37位) オフ・オフ・マザー・グース 和田誠:訳/筑摩書房 第二十三位(前回-位) 志ん生の右手 落語は物語を捨てられるか 矢野誠一:著/河出書房新社 第二十三位(前回28位) 逃亡のSAS特務員 クリス・ライアン:著,伏見威蕃:訳/早川書房 第二十三位(前回-位) 花夜叉殺し 赤江瀑短編傑作選 幻想編 赤江瀑:著/光文社 第二十三位(前回-位) ミスター・ヴァーティゴ ポール・オースター:著,柴田元幸:訳/新潮社 第二十三位(前回86位) もうひとつの日本は可能だ 内橋克人:著/文藝春秋 第二十三位(前回28位) 論語 孔子:著,加地伸行:全訳注/講談社 第二十三位(前回58位) 我らが影歩みし所 上・下巻 ケヴィン・ギルフォイル:著,伊藤真:訳/扶桑社
2007年03月03日
全25件 (25件中 1-25件目)
1
![]()

![]()