ダトニケ熱い小説

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プレゼント、お返し



「かわいい」有紀はマシュマロのようなフワッとした言いかたをした。

親友のカオルが「喜んでくれてうれしい」手渡した小箱の中を見る有紀の顔を見ながら言った。

 有紀はカオルの手をとって言った。

「ありがとう大切にするわ」


         食べ物だった場合

 カオルが入院することになった。足の骨を折る重傷で、一ヶ月はベットの上の生活らしい。

 入院の準備などカオルの家族の手伝いをした親友の有紀は、翌日改めて病院を訪れた。

「おとなしくしてた」有紀は顔を斜めにして悪戯っぽく聞く。

「こんな状態じゃあね」といって微音をもらしていたゲームボーイアドバンスを閉じて、椅子に指をさした。「昨日はありがとう。まぁ、座って」

 四人部屋は全部うまっている。ただ、カーテンのおかげでで個人のようすまでは見えない。

 ニッコリとした有紀が、がさごそと紙袋から取り出したのはナイフだった。この状態でカオルに向けたら瞬殺できるだろう。しかし、それは果物用ナイフで、すぐに同じ紙袋からリンゴと梨が入ったワシャワシャと鳴るビニールの袋をとりだした。

 どっちがいい?と聞かれると、カオルは迷わず「梨を剥いて」とすぐに答えて、透ける袋の中の個数を数える風に頭を微妙に前後させた。

 おしぼりを準備してから「やっぱり?カオルは梨が好きだからね」と言う。慣れた手つきで剥かれた皮が薄く一枚にのびていく。

 「皿さ、その戸棚にあるから」その姿をうれしそうにみつめるカオルは上半身を起こし、ウエットティッシュを一枚抜きとり、それを丸めるようにして手を拭いた。

 皿を膝の上に置き、有紀は梨を食べやすい大きさにしてあげた。全部が均等の大きさに見えて白い皿と共に清潔だ。

「おいしそう」

「まだまだあるからね」カオルの手の届くところに置いてあげた。

「うん」皿に手を伸ばす。

「グッチの財布に比べたらたいした物じゃないけど」

「そんなことないよ」梨を一切れ手に取ったカオルはニヤリとしながら言った。そしてペコリと頭を下げてつづけて言う。

「ありがとう。排泄にするわ」


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