・田中修治『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』は、経営破綻寸前のメガネチェーン「 OWNDAYS 」を、異端の経営者が再生させるまでの実話をベースにしたビジネス小説だ。タイトルに込められた「破天荒」は、常識を覆し新しい道を切り開く意志を象徴し、「フェニックス」は灰の中から蘇る企業の姿を重ねている。
・物語は、 2008 年。経営破綻寸前の眼鏡チェーン「 OWNDAYS 」を、当時 30 歳そこそこの田中修治が引き受ける場面から始まる。負債 14 億円、ブランド価値はほぼゼロ、銀行からの信頼もなく、倒産目前という絶望的な状況。彼は自らの全財産を投じ、周囲から「無謀」と笑われながら再建に挑む。
・社内には古い体質としがらみが残り、社員の士気は低い。さらに金融機関や取引先からの信用も皆無に等しい。その中で田中は、従来の眼鏡業界の常識を打ち破る施策を次々と打ち出す。価格の明朗化、在庫の一元管理、店舗オペレーションの合理化、そして「社員を信じる」という文化づくりだ。結果、 OWNDAYS はアジアを中心にグローバル展開を果たし、破綻寸前から奇跡の V 字回復を遂げる。
・物語の核となるポイント
* 全財産を懸けたリスクテイク
田中は「勝算はなくとも挑戦する」姿勢を貫く。これはギャンブルではなく、計算された破天荒さだ。
* 既存業界の常識を否定する戦略
値引き競争ではなく、ワンプライス制度の導入。顧客にとっての「わかりやすさ」を軸に業界を逆転する。
* 組織改革とカルチャー構築
古い体質を一掃し、信頼と裁量を与える。社員を「単なる駒」ではなく「パートナー」として扱う文化が再建の基盤になる。
* ブランディングの再構築
OWNDAYS を「メガネを買うだけの場所」から「ライフスタイルの一部」へと進化させる。
・『破天荒フェニックス』は単なる企業再建の物語ではない。これは「不可能を可能にする思考と行動」を描いたケーススタディであり、既存の枠を壊して未来を創る意思を問う物語だ。挑戦とリスク、信念と仲間、そのすべてをビジネスの最前線で体感する一冊である。
破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (幻冬舎文庫) [ 田中修治 ]
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