電脳/都市

電脳/都市

2004/08/26
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「ガタカ」は近未来SF的なモチーフとなっている。宇宙局「ガタカ」には、遺伝子操作により生まれたエリート(この時代はDNAの研究がすすんでおり、生まれた赤ちゃんがどういう病気になっていつ死ぬか、そして長所短所まで解析できる。両親は自然出産か、DNAを遺伝子操作することで出産する方法のどちらかを選択することが出来る)しか入れない。いわばエリートとは、DNA操作によって産まれた「弟」であって、主人公の兄は自分のロケット搭乗の夢であるパイロット試験を受ける資格すらめぐまれない環境にあった・・・(面接官は、面接社員のDNAデータをもとに優秀、劣等を分けていた。例え本人がそれを隠蔽しようとしても、面接室のドアノブや出された飲み物の容器に付着するであろう体液を元に審議を精査するわけだ)しかし、そこへある条件付きで、優秀な遺伝子を提供してくれるという男が現れた・・・・

近未来を描くステージは、金属的で無機質な光彩に覆われている。たまに出てくる(何時も同じ角度から撮られる)車一台とっても、そうだ。(これはぜひ音に注目して欲しい)たとえばスピルバーグの「マイノリティー・リポート」における、いわゆるハイテク度合いをCGで表現するような未来でなく、むしろ人のふれあいや肌のぬくもりを感じさせるものを一切拒否するかのようなもの、たとえば静寂一色、クリーンで塵一つおちていないシンプルな構造物の印象とか、構築されたシステムそのものに人が組み込まれて規則的に動いている様子などは、アナログなふれあいに必要なものを極端なまでに排出した近未来のリアルな姿を私達に投げかける。そしてその中でリアルに生きている「人間」を見て私はその静けさに吐息や心臓の音を聴き感動した。で、泣いたのさ・・・うっ。





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Last updated  2004/08/26 11:48:58 PM
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