つれづれなる徒然奇行

★日々雑読(2005.7~9)


こちらはホーイズラブの感想になります。苦手な方はバックで戻ってくださいね~。
誹謗中傷めいた文章は控えているつもりですが、不快感を覚えた方はご容赦ください。大人な気持ちで読み流してネ。




9/29 HARD LUCK2(菅野彰)
NOTHING ‘BOUT ME 完結。何故タクヤがこんなにトリッキーなのか?というナゾが明らかになっておしまい。この本はホモでもなんでもない。面白半分で二人の仲をホモらしくしようとしている仲間がいるだけだ。当事者であるタクヤすらも、エドをホモらしくさせるために、自らホモを演じる。自爆演技?
以前3は読んだのですが、その後4以降が続いているのかナゾな作品。菅野彰の本は面白いけど、手に取るまでに時間がかかる本だ。この本も3ヶ月以上寝せていたとおもう。どーしてだろう?


9/20 HARD LUCK1(菅野彰)
随分前に100円で購入して、会社のロッカーに入れっぱなしにしていた本がやっと日の目をみた。会社のロッカーにホモ置くな、といわれそうだけど、たいしたホモじゃないのよ・・・(言い訳?) クラーク・ゲーブル(「風と共に去りぬ」のレッド・バトラー役)のようないやらしい声(笑)の苦労症エドワードとキレやすい日系アメリカ人タクヤが主人公の近未来刑事モノ。特にホモではない。…近未来?そうだった、近未来って設定だった。でも、全然近未来ってカンジがしない。どっちかっつうと、10年くらい前ってカンジだ。奥付を見たら95年発行だったので自分の勘にびっくりした。(今05年)


9/19 嘘と秘密 メールボーイ3(伊郷ルウ)
(内容)大学生の高蔵貴巳は、仕送り半減・アパート立ち退きという事態に直面した。とりあえず教授の清瀬の実家に間借りさせてもらいながら、資金を溜めることに。恋人の柏崎に迷惑を掛けまいと秘密にしていたのだが、今も高蔵を狙っている関口から柏崎にバレ、さらに清瀬が自分を好きだと知り…。
(感想)面白そうなあらすじなのに、なんで私の心は空回りなんだろう。2で購入打ち止めしていたシリーズなのですが図書館にあったので借りてみた。イラストオッケー、あらすじオッケー、ハンサムてんこもりで、ノーアウトフルベース。が、ファールを打ちつづけ最終的に打ち上げちゃって、トリプルプレイでスリーアウトチェンジ!ってカンジ。
貴巳は柏崎のテクニックに惚れているような気がしてならないし。黒田との友情回復の原因も気に入らない。自分がいかに男に惚れられているかを、かなり詳細に恋人に告げているのもなんだかイヤ。仕事も縁故っぽいし(しかも惚れられた男からの斡旋)。そうか、貴巳がもう少し自主的に動く主人公なら大丈夫なのかも…。
次は貴巳の弟が出てくるらしい。攻めっぽい弟なら大歓迎であるが…。受けっぽかったらイヤだな。


9/16 100万$の男(ふゆの仁子)
(内容)零細ソフトウェア会社の社長榎本は、ダメモトで米最大のベンチャーキャピタル、スリーエックスに自身のアイデアを持って売り込みに行く。そして日本支社長スティーブ・ノーグに才能を絶賛され100万$の融資と一人の社員を譲り受けることになった。榎本の会社の新たなCEOとなった小日向は、榎本の部屋の隣に引っ越してきた超不器用な男だった…。
(感想)ビブロスでイラストが海老原氏でタイトルに「100万$」…。ちょっとだけ賭けてみた。スティーブが出ることに…。そしたら、始まってまもなく榎本がスリーエックス日本支社に足を踏み入れるではないですか! 融資担当が別の人間でも、スティーブとすれ違うかもしれない…。そう思っていたら直接スティーブと面会! チョイ役なのに、挿絵付きで登場するスティーブ。大物ぶり健在であった。オステキ☆
脇役であるスティーブはさておき(置きたくないが)、オビに「年下攻、美人社長を救う!」とドドーンと書かれていて、ちょっとときめく私。ところで流し読みしてしまったのか、小日向が年下であることをオビがなかったら気づかなかった。あと、榎本が「美人社長」だったのは、スティーブに会うまでの結構最初だけで、その後は小日向が社長だった。ま、いいけど。


9/13 温室育ちの恋(鷺沼やすな)
(内容)大学生とミステリ作家の二束わらじを穿いている高沢広夢。父親の再婚で義兄となった慎は自分好みのキレイ系で、義弟である広夢に甘々で、幸せを満喫している。そんな時、義姉が広夢の小説仲間(妻子持ち!)と不倫していることが発覚。そのどさくさにまぎれて慎に告白してみたら…
(感想)かわった作風だと思う。広夢があまりにもリベラルだし、慎を押し倒したいようなことを言っているしで、役割分担(?)が良く分からなかったが、広夢は慎の場合は受けだった。あんな可愛い顔して、攻めだったとは…。しかも両刀だとは…。そして猫かぶりな上、倫理観も無いとは…。
しかし、倫理観が希薄なのは登場人物全員だった。義兄×義弟、だし。義姉は妻子が居る人間と分かっていて略奪結婚したがっているし。小説仲間(二人で一つのPN)は妻も子も大事だけど、義姉と別れたがらないし。義兄と同じ大学の男は17歳で妻子持ちの男を略奪しゲイ婚してて、現在DV中で別れたがっているし。おお、こう書くと重いな。
しかし、スルスルと話は進む。広夢がリベラルすぎるからだろう。


9/12 勘弁してくれ(崎谷はるひ)
(内容)慎一は生粋のゲイで遊び人。毎度のことながら恋人にホテルのティーラウンジで別れ話を切り出したが、意外としつこい。とっさに慎一は近くでお茶を飲んでいた自分好みの青年を当て馬にする。その後首尾よく(?)義高とベッドを共にする慎一。しかしその直後、義高が7歳年下の「はとこ」(未成年)と知り自己嫌悪に陥る。
(感想)「はとこ」とは「いとこ」の子供同士のことだ。結構知らない人が(私の周囲に)多いので補足しておく。私の内容の書き方が悪いが、慎一は受けだ。義高は10歳の頃自宅で慎一と恋人の濡れ場を見て以来、慎一に惚れており、慎一好みの男になるために、勉強・運動・色事をがんばったという努力の男(?)。三次元では、好き嫌いが別れそうなタイプだ。甘えッ子でおねだり上手で、イチャつくのが大好きな男だ。私は微妙だ。
ところで、私は慎一のおかげで、微妙な知識を知ってしまった。だから同性愛者は性病に至る確率が高いのか~と納得。知りたい方は読むが宜しい。エッチは2回しか(?)ないくせに、ひどく濃かったのでそれが平気な方ならば…。


9/10 鳴釜奇談(椹野道流)
(内容)信乃への借りを返すために、急逝した老人の過去を探ることになった天本と敏生。老人の遺品を捜していると、天本の父であるトマスの気を強く残した遺品を発見した! 天本と敏生は再びトマスと邂逅する。
(感想)何度目かわからない呟きになってしまうが「まだやってないのか!」(叫び?)である。今回信乃も同じことを言った。そうだよな、皆そう思うよな。前回と同じ感想だと思うのだけど、「成人男性として天本はおかしい」と思う私だった。恋人と同居しているんだよ? 虫歯チェックできるキスをしているんだよ? 理性がありすぎるよ、天本…。敏生は天本の知らない場所で耳年増になっていく。今回一番衝撃を受けたのは、小一郎にキスされた龍村先生だと思う。多分久しぶりのキス。それが男で妖魔…。


9/7 天使のため息 セカンド・メッセンジャー1(月夜野亮)
(内容)警視庁・麻薬操作チームで新人でありながら1ヶ月で3つの麻薬事件を暴き出した真野。優秀ではあるが、チームの人間とコミュニケーションをとろうとしない真野にチーム長の八木は気をもむ。
(感想)…これは近未来だ。と途中で気づいた。おかしいとは思っていたのよ、熱量の計測をしたあと現場に踏み込む…ってイマドキの常識?って思ったから。真野の眼球にカメラが内蔵されているってとこで、カンペキに近未来。近未来で刑事…。某近未来で警備隊を思い出した(笑) 
真野は麻薬を勘で探し当てることが出来るのだけど、危機も勘で察知できる。予知能力? そのあたりは以降明らかになるのでしょう。が、次を買うかは微妙。挿絵は好みなのだが…。


9/2 神官は王に愛される(吉田珠姫)
(内容)虹色の髪と瞳を持っていたために、天帝神の神子として王以上の権力を持つ「聖虹使」の次期と目される冴紗(さしゃ)。辛い言葉ばかりをあびせる羅剛(らごう)王をひそかに慕っているのだが、羅剛王は他国の姫君を妻に迎えるという。冴紗は王の許可が下りず延期されていた「聖虹使」の儀式を行い、彼への思慕を断ち切ろうとするのだが…。
(感想)ファンタジーは漢字変換が面倒だ。髪の毛が虹色のくせに、名前が漢字なんだぜ? 国の名前なんか「侈才邏」とかいて「イザイラ」なんだぜ? 最初「イライザ? あああの巻き毛でいじめっ子の…」と古い漫画思い出しちゃって、しばらくこの国は私にとってイライザでした。弟はニールだったけ?
色々文句をつけていますが、内容としては…。熱い男・羅剛…。すっげ暑苦しい。宰相や大臣はこの男を抹殺すべきだろう。どう考えても普通じゃない。最初から最後までムリを通して力技でまとめてしまいましたが…。まとまったの?
あと冴紗の言う「お腰の尊い剣」という造語にめまいがした。私が男だったら萎えそうだ。でもファンタジーだからいいのかな。


9/1 その声に、みだれて(久瀬桜子)
(内容)大学生の栄はバイト先のカフェで知り合った芸能事務所社長の高村と付き合っている。が、過去に手ひどく振られた恋人のことが忘れられず、一線を越えれずにいた。そんな折、高村が栄に新人を紹介する。その新人とは栄をフったかつての恋人秋山だった。
(感想)声がいいだけで声優モノじゃないのでは…。秋山は歌手っぽい(?)のだけど、もとは声優だったらしい。なるほど。
シリーズ前作の2作と一緒で「一途に思いつづける、理性のたがが外れやすい攻」が登場。多分、このシリーズは続く限りこのタイプが攻めなんだろう。で、受は「勘違いで、逃げ腰」なんだろうな。うわ、この説明と↑の内容で、この本の全てを語ってしまった・・・。
しかし、今回とても可哀相だったのは、高村だ。いい人で金持ちでハンサムで金払いもいいのに…ああ勿体無い。彼でもう一作シリーズを書けるはずなので、優しくって美人で献身的な恋人を作ってあげてください。希望としては事務所の会計士希望(マイナー?)


8/27 キャットテールレポートNo,2(新田一実)
(内容)悠次は、バイト先のマスターの従兄弟が経営するペット用品輸入&商品開発の会社に内定が決まる。が、アレルギー体質の自分が一人暮らし出来るか自信がない。そんな折、将の祖母が、野点の帰りにひったくりに遭い、手術と短期入院をすることに。祖母から"思い出の品"である袱紗を取り戻してくれと頼まれた将は悠次と共に、カイザーやタマを頼りに袱紗探しを始める。
(感想)カラスは言葉を覚えるというが、クロ(カラスの名前)語彙は多いし、声色まで使い分け、しかも二重人格(鳥格?)の気すらある。怖い…。
悠次は将に丸め込まれ「家賃を払う」ということで同居を続行。きっと君はずっと女に縁がないだろう。将は悠次を女に奪われたくないようだけど、それ以上どうなりたい、とは思っていないのだろうか。


8/27 キャットテールレポートNo,1(新田一実)
(内容)将と悠次とカイザーは、祖母が一昨年の福引きで当てた宿泊券で神奈川の犬用温泉もある宿を訪れた。そして悠次はカイザーと散歩中、カラスに「助けて!」と呼ばれ、独り暮らしの老婆の他殺死体を発見する。
(感想)「ペット心理療法士事件ファイル」の続きと思って何の違和感も無く読む。さっそくカラスのクロがメンバーに入ったときは「犬の次はカラスか!」と思ったのですが、この二つの間には「キャットウォーク事件簿」があることが判明。犬とカラスの間には4冊の間があったわけです。全然わからなかったけどね…。ようするにどっからでも読めるってことだ。相変わらず将はジレジレしているしね。ホワイトハートのシリーズでも思うのだけど、メンバーは一緒なんだし、シリーズ名を統一してほしいかも。


8/25 江戸男色考―若衆編―(柴山肇)
読んでみるか…。と軽い気持ちで手にとったら、旧かなつかいの文字が私を苦しめた。以前読んだ「舞姫」と一緒だ…。とりえあず、若衆編は読みましたが。色事編はもう勘弁。若衆と稚児でいっぱいいっぱい。今度目にしたら借りなおします。いっぺんに二冊は厳しいです。
色々と若衆の稚児としての焦りなどを教えていただきました。敦盛さんも色々とご苦労をしているようでした(知りたくなかったが)。なにより「ふえ」である。もう私は笛を演奏したくない。多分、笛を見るたびに思い出してしまうであろう。確かに発音は似ているけどさ…。あれは英語、これは日本語という深くて長い川があると思うのですが。


8/19 征服せよ(水戸泉)
(内容)海賊になってしまった元上司レイノルズに略奪され、溺愛されるルーク。お姫様のように愛される身に不満をもつ彼は、潜入捜査に志願する。
(感想)前作「略奪せよ」を読んだとき、「どうしちゃったの、水戸泉?」と思ったのですが、本領発揮か、2作目はエロ満載…。捲っても捲ってもエロ。彼女お得意のエロエロだけど話はラストに向かって進んでいく…という戦法でした。やはりどの出版社でも水戸泉なのだね…。私は控えめ派なんだけど。
さて、「男がどんなにめかしこんでも女装でしかない」と思っている私には、前にも水戸作品で読んだ「女性用下着」にはうんざりなのですが、レイノルズは無邪気(いや「邪気」か)に喜んでいました。私は想像すらしたくない…(女性用下着をはいた受けを書く作者を今のところ水戸泉とあさぎり夕の二人しか知りません。他にもいるかな?)。ラブラブバカップルと海賊は好きなので、エロエロしていても読んでしまうのでした。でもエロはいらない。


8/19 ストイックな略奪(きたざわ尋子)
(内容)神野×瑞保シリーズ4冊目。恋人の神野と出会ってから一年半。そろそろ大学を卒業する瑞保は神野の会社に誘われていたがようやく就職を決心する。が「略奪宣言」をしていた瑞保の元恋人・亘が神野に履歴書を送付してきた。神野は「優秀な社員候補」として亘を採用する。
(感想)まだ続いていたのか…。べらんめぇ口調の神野が好きなのでオッケーですが。敬語攻めは食傷気味。だからでしょうか、ワイルドすぎる神野によりときめく。
社長なのに…会社なのに…。あなたの肌にクラクラします。露出度が普通じゃありません。腹筋どころかヘソまで見えそうだわ~。でも、こんなワイルド社長の下で働いてみたいです。目の保養・煩悩爆発☆
きたざわさんの作品の中では、匡さん(「甘い罪のカケラ」)に続いて二番目に好きだ。…どっちもワイルド系だね。


8/14 ただ一人の男(火崎勇)
(内容)強盗により両親を目の前で殺された如月は心の一部が壊れてしまい、人間を「物質」としか見れなくなってしまった。ある日、勤め先のバーで酔いつぶれた尾崎を家に送った際、眠り込み過去の悪夢を見てしまう。死人のように冷えきった如月を暖めたのは、暖かい尾崎の体だった。その後、二人は肉体関係なしの同居を始める。
(感想)火崎さんの本は大当たりか、微妙か、どうともない、というハズレはないがそれ以外で振り子がブンブン揺れているのですが(前後して買った二冊は、微妙・どうともないだった)、これは大当たり☆ タイプのお話でした。わーい♪パチパチ。
受の如月がクールビューティで、バーテンダーでロン毛で、尾崎の濡れ場に遭遇しても全く平気なところがステキです(壊れているときだけだけど)。攻の尾崎がフェロモン系30代(おそらく)で性欲余りまくりタイプで、ほれ込んだ人間(この場合如月)には慎重派っていうのもよかったっす。男女問わず寝まくっているけど、スポーツと一緒と言い切るところもいいです。あと、解散した組の若頭ってのもいいです。
このカップルでもう一作書いて欲しいくらいですが、火崎さんはなぜかシリーズ化しないので、90%くらい諦めています。でも10%が諦めきれていません。


8/4 ひめやかな殉情(崎谷はるひ)
(内容)刑事の小山臣と新進気鋭の画家・秀島慈英は恋人同士。同棲を始めて1年が過ぎた。そんな折、慈英の大学時代の友人・三島が現れ、慈英につきまとう。自分に自信をもてない臣は三島の奇行に不安と疑惑を覚える。
(感想)面倒だったので内容はあらすじをまんま使わせてもらおうとおもったが、著作権に触れたらまずいのでちょっと変えた。これならいい?
過去に出たノベルズ(多分リーフ)の続編なのですが、ノベルズが絶版な上、後々同じレーベルから復刊予定らしいので、待つしかないです。が、どうせなら復刊のほうから出してくれよ…。意味がわからん場所がたくさんありすぎる。
内容的には、まさに殉情(造語)、無償の愛である。臣は慈英のためなら傷ついても(犯されても)いいらしい。そんなやけっぱち臣に慈英は「籍を入れる」という愛情表現を切り出す(年下攻めなので、息子になるわけだが)。
エッチシーンは襲い受で始まったようですが、今では熟練のカップル技(?)を見せてくれて大人っぽくエロいです。というか崎谷さんのこのシーンはエロいですね、ほとんど。


8/1 禁じられた愛のことば(柊平ハルモ)
(内容)半身不随となった天才料理人である父とともに鷹来家の使用人となった浅黄。16歳の誕生日に後継者の洋嗣に告白され、身体を重ねる。が、鷹来家の長男と浅黄の姉が駆け落ちした後ろめたさを鷹来家の三男に指摘され、「貴方と寝たのはお金が欲しかったから」と告げ、逆鱗に触れる。
(感想)もう覚えた。クイビラだ(作者の苗字だ)。この人のは近作のほうが好きだ。ギリギリショタだと思うのだけど(私は中学生まではショタだと思って読んでいる)、体つきはともかく(佐々さんの絵がまたショタを強調するんだな)心は大人っぽかったので、良し。私は近親モノ、ショタは苦手なのだが。ちなみに触手・スカトロ系は近寄りもしない。考えただけで気分が悪い。
話がずれた。浅黄はいい子だ。可愛くて、いつもニコニコしていて、料理が上手だ。もう理想の嫁さんである(旦那でもいい)。一方洋嗣はエリートで金持ちの跡取で顔がいいが、性格がとても親しみにくく、「昭和のオヤジ」になりそうな雰囲気がひしひしと感じられる。よって女性好みなのは浅黄だろう。なにより茉那さん(洋嗣の婚約者候補)はお金持ちのお嬢様。お金には不自由していないのだ。お前をそっちのけで浅黄を可愛がりたいのは道理というもの。お前はこれから一生ヤキモキしながら生きていくのだ!!! と、どうも浅黄に苦労をかけそうな洋嗣に喧嘩腰な私であった。


7/31 束縛トラップ(藤崎郁)
(内容)バーテンダーの奈津生は、失踪したオーナーの借金返済としてバーと一緒に黒川という男に買われてしまう。
(感想)内容が短すぎ。ま、それはともかく。トラップシリーズである。多分5作目にして脇キャラのバーテンダーが出てきました。私、このごろもみあげがお気に入りでして(…)、だから黒川がこのシリーズでは一番好きだ。胡散臭そうな職業だし、それもいい。で最初についている中篇のタイトルは「緊縛トラップ」であったわけで、通常ならばこちらが本のタイトルを飾らねばならないと思うのだが、ルビー文庫ではNGワードだったのか(え~?)、後半部分の中篇の「束縛」がタイトルになっていたのが興味深かった。そうだよね~。パソコンで「緊縛」で検索したら出てくる本ってヤバイよねぇ~。でもルビーさんならいいじゃないの?


7/26 砂漠に舞う蝶(いとう由貴)
(内容)友人を訪ねて訪れたアルディビルで泉水は王族のマリクに出会い、とらわれてしまう。マリクを運命の人と慕う泉水だが、自分そっくりの佳紀という青年を見てしまい、身代わりであったことに気づく。
(感想)「砂漠に咲く花」の続編。たしか、以前感想を書いたはず。「とんだ茶番だ」とふっきれた台詞を残していたわりに、5年も未練たらたらだったんですね、マリク殿下…。しかもやさぐれてしまって…(涙)。しかし泉水もやさぐれバージョンの殿下の強姦に何故運命を感じるのか…。前作のカップルは脇役で出るといいカンジだった。佳紀が尻に敷いているカンジがしたが、強くなったもののよう。


7/22 FLASH&BLOOD8(松岡なつき)
(内容)ビセンテに拉致されたカイトはスペインへと向かっていた。一方、瀕死のナイジェルを助けたジェフリーは、カイトを助けるため、グローリア号の船員たちとカイトの足取りを追う
(感想)良かったよ…ナイジェルが死んでいなくて。でもいつか死にそうだな(同じことをBLEACHのチャドでも思ったな)。ナイジェルがジェフリーに懺悔したシーンで「いいじゃん、キスくらい」と思ってしまったのだが、あの時代ではやはり背信になるのでしょうか。でも、ジェフリーは今まで散々好きにしていたんだろうに…。ナイジェルと並ぶ黒髪美形のビセンテ。今まで悪役だったし、「ナイジェルがいるから」ということで私の注目度はあえて低くしていたのですが、マズイな…。でもやはりナイジェルが好きだ。よって彼の敵は私の敵。


7/14 チョコレートのように(ひちわゆか)
(内容)社内コンペで案を友人と思っていた男に奪われ失意のどん底にいた京一は、「ヤツに男を寝取られた」という梶本に、一緒に復讐しようと持ちかけられる。「目には目を」と梶本はやぼったかった京一を美しく着飾らせ、恋愛授業を仕掛けていく。短編「ギルディ」収録
(感想)タイトル作と違う短編を入れるなよな…といつも思うのだけど、今回の「ギルディ」は面白かったので、まあいいかと思った。どちらも「受けに一目ぼれして一案講じる攻め」だった。よりひねくれていたのは、短編の忍だったが。和彦はどこが好きなんだろう?生徒会長フェチ? で本編は…とくに感想も無く(笑)、つまらなかったわけではないので平均点ってとこかな。


7/13 ボーダー・ライン(久能千明)
(内容)グレイ・ゾーン続編。接触恐怖症の気のある警部補真行寺佳也は、個性的なファッションセンスの弁護士由利潤一郎と知り合い、最悪な出会いながらも彼に惚れられ付きまとわれる。そんな折、元同僚が麻薬による錯乱で人を刺し自殺してしまう。だが、内内に処理されたその出来事に佳也が裏を探ると、上層部の汚職という真実が隠されていた。
(感想)すっすぐに、1話と3話を買わなくちゃ!ていうか、2話も買わなくちゃ! ちくしょうなんでコレは図書館の持ちモンなんだ! 本屋で見たとき「BLでハードカバーなんて絶対買わない」とか言っていた過去の私! 買え!そして読め!!
とにかく、由利が好みだ(三次元世界の好みではない)。その奇抜なファッションセンス。カラフルストーカーの異名を持つ彼のその行動がたまらなく楽しい。そして、色っぽい受のような姿をしていて攻めなんだぜ! きっと3話ではラブラブバカップル(由利だけな)の姿を見せてくれているはず! さあ、3話を買いに行こう、私!!


7/12 半熟たまごのラビリンス(鹿住槇)
(内容)三つ子なのに一人だけ一卵性の幹。弟である葉、翠に比べて背も低く、運動も成績も芳しくないことがコンプレックス。しかも二人は幹の一挙一動に口をだしてくるので、鬱陶しくて仕方が無い。大学生になったら自立することを目標にやっと出来た友人夏海の兄、冬樹にバイトを紹介してもらい、カムフラージュにまで協力してもらうことに…。
(感想)「半熟ひよこ」だとずっと勘違いしていて、「気持ち悪いタイトルだな」と思っていました。失礼。二話目が「恋するひよこの~」だったので、混じったんだな。コバルトのBLは物足りない(ゴホゴホ)のですが、今回三つ子が出てくるということなので、購読に踏み切りました。鹿住さんだし、そうハズレはないだろう…と。三つ子が特に好きなわけではないのですが…。しかし…三人ならぶと良くわかりません。幹はネクタイを緩める、葉はネクタイを締める、翠はノーネクタイ、という具合にして欲しかったです。兄弟愛はこじれればこじれるほど楽しいので、じゃんじゃんやって欲しいです(近親愛はダメですが)。冬樹さんは、見たとたん「幹狙い」と私ですら分かった。BLというより、反抗期の少年の本ってカンジ。次の巻では、BLぽくなるかな?


7/4 わがまま占い師にご用心!(今泉潤)
(内容)スランプ中の作詞家稲葉は、藁にも縋るつもりで天才占い師の館を訪ねた。美貌の少年であった占い師飛鳥に「占いの代価として下僕」扱いされているうちに、ドキドキしてしまい、飛鳥を押し倒してしまう。
(感想)どうやら年齢は「少年」というより「青年」らしい。が門地かおりのイラストのせいで「淫行罪」という言葉が過ぎったがンなことはないようだ。中身も少年ってカンジ?なので、あのイラストで良いとは思います。かわいいしv そして挿絵では一癖ありそうだった稲葉は基本的にイイ人のヘタレ。稲葉とネタことで占いの力が上がって稲葉をつなぎとめようとする飛鳥のお色気作戦がことごとく失敗するくだりが、一番楽しかったです。あと庭師の青年が受けっぽいことが残念。執事は受けだと思っているので、お友達以上にはならないで。もしくは庭師、成長して攻めになってくれ!


7/3 熱情と執着のベクトル(きたざわ尋子)
(内容)大財閥の総帥の隠し子であった亨は、父親に引き取られ異母兄と義理の弟と仲良く(?)暮らし始めた。彼の住む家には住み込みの執事・高城がおり、彼になるべく係わりたくないと亨は思っているのだが、高城はちょっかいを出してくる。
(感想)番外編。表紙の高城が格好良く見えないのが不満だったが、挿絵もたいして格好良くないな。しかも性格もよくない。慇懃無礼だ。しかも嫉妬深くて疑り深く、よく他人をバカにする。仕事は出来るようだし頭の回転も良く行動力もありそうだが、人間としては、かなりサイテーではないのか…。亨は人と争わず、流れに身を任せ、諦めを諦めと思わず生きてきたような男だけど、高城のことも一種諦めの境地ではないのだろうか。「もう、好きになっちゃおうかな」みたいな。でも、強引になった高城はかなりツボ。強引攻めが好きなもんで、その他に目をつぶっちまいましたね、私。


7/2 花嫁は奪われる(鹿住槇)
(内容)結婚式直前に姉が逃げた! 俊哉は姉の代わりに玖珂物産の御曹司と式を挙げ、そのまま同居してしまうが、彼はベッドの相手も要求してきて!?
(感想)まんま、同じ内容が通用する本を読んだ記憶がある。しかも数冊。王道ってことか。しかし、バレたあと、玖珂のようなリアクションをした男はいなかった…と思う。土下座は高ポイントだった。悪かったら潔く謝らねばね。そして、姉。豪気な女だ…。「弟を大事にしてくれるなら男でもいい」と言っているが、弟はそんなこと望んでおりませんが?


7/2 キスは大事にさりげなく(崎谷はるひ)
(内容)日本画の大家であった祖父を亡くし、莫大な相続税を払わねばならなくなった一ノ宮藍。彼に助けの手を差し伸べたのは、志澤グループの後継者である知靖だった。さらに彼は藍を引き取ってくれ、彼の人となりに藍は憧れ以上のものを抱いてしまう…。
(感想)天涯孤独、祖父日本画の大家、父前衛洋画家、中学中退(いいの?)、大検資格持ち、料理上手、男臭さの無い19歳…と藍の設定もすごいが、知靖はもっとすごい。
グループ社長の愛人の息子、母死亡後叔父の家で地を這うような惨めな生活をした後、父に引き取られる。正妻の子供の出来が悪く、跡取に指名されるが、与えられる仕事はグループの赤字部署の後始末ばかりでやりがいを感じられない。父・異母兄とは他人以下だが、唯一祖父とは親交らしきものがある。祖父は息子に騙されてグループを追い出されている。グループの社員は親族主義の会社にかなり不満を持っているが、知靖には着いてくる人間が多い。
私が知靖だったら、胃に穴があく・・っていうより衝動的に何度か自殺しているだろう。なんと楽しみの無い人生だろうか…涙出てくるよ。
藍は男の子ながらも、サザエの母おフネさんのような、日本女性を彷彿とさせる子で、しかも可愛いとなりゃ、もう文句は無い。さあ、知靖さん、いただいちゃってください。って言われるまでもなく頂きましたね。ハイ、結構!


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