つれづれなる徒然奇行

日々雑読(2005.12~3)


お気に障る表現がありましたら、ご勘弁を。
大人な気持ちで読み流してネ☆



3/30 プロデューサーズ
主演 ネイサン・レイ・・・マックス・ビアリストック(落ち目のプロデューサー)
   マシュー・ブロデリック・・・レオ・ブルーム(会計士)
   ユマ・サーマン・・・ウーラ(頭からっぽセクシースウェーデン人)
ウィル・フェレル・・・フランツ・リープキン(ナチ党のドイツ人脚本家)
ゲイリー・ビーチ・・・ロジャー・デ・ブリー(ゲイの演出家)
ロジャー・バート・・・カルメン・ギア(ロジャーの助手でパートナー)
(内容)マックスとレオは駄作ミュージカルを作り、粉砕決算で巨額の富を得ようと、最低の脚本家と演出家と女優を探し出した。
(感想)開いた口がふさがらない。ブロードウェイで人気を博したミュージカルの映画化。スタッフ・役者も舞台役者を使用し、限りなく舞台に近い映画を作製したといいます。
老女キラーのマックス。ライナス症候群(毛布が手放せない)のレオ。女優希望のセックス大好き女ウーラ。ヒットラーに傾向している脚本家のフランツ。「いつでもゲイ(ご機嫌)で!」とテンションの高い演出家ロジャーとそのパートナーのカルメン。
これだけ説明を入れれば、大体の内容はわかるのではないかと・・・。いや、すごかった。
私は予想通りというかなんというか・・・。カルメンが好きだ。長い下睫毛とゲイカットな髪型・・・。女性らしいかと思えば男らしい。演出家のスタッフも全員イロモノ揃いで圧巻だ。多分古今東西のゲイをイメージしているんだろう。フレディだけは分かったよ・・・。
舞台で踊る女性達の衣装も爆笑。
ドイツイメージ・・・ビール、ソーセージ、バームクーヘン。の、衣装なのだ。ソーセージの衣装にはビックリした。ヘンすぎ☆
とにかく、「おバカな映画がみたーい」という方にはオススメです。おばか映画でも「オースティンパワーズ」のような下品さはありません。上品に口を開けて、眉をひそめて観賞ください♪


3/29 なにわの夕なぎ(田辺聖子)
久しぶりに田辺聖子さんの本・・・しかもエッセイを読んでみました。
面白いですね。知識人! という感じで勉強させられます。折々に百人一首をはさんでみたりして典雅です。
それに・・・文章。関西なまりの台詞も味がありますが、日本語が綺麗です。もう使わなくなった言葉で表現されていて「日本語って綺麗なんだな」と思わせてくれます。自分自身の書き言葉も乱れがちで・・・反省。


3/22 イーオン・フラックス
主演 シャーリーズ・セロン イーオン
(内容)2015年ウィルスにより人類の98%が死滅。グッドチャイルド博士により滅亡を免れた人間達は、グッドチャイルド家に統治された町でくらしていた。イーオンは反政府軍の戦士だったが、妹が政府により殺されたことによりさらに政府を憎んでいた。
(感想)こんなもんかな。一言であらわせば、こう。SFアクションだもの。大作であろうとも、100点満点はありえない。原作がきっと長いんだろうな、とは思った。上映時間も短かったのでイキナリな展開が多い。イーオンが憎んでいたはずの男とベッドインしたときは、あまりの唐突さに驚いた。その後絞め殺したのでさらにビックリしたが・・・。
世界観とシャーリーズ・セロンの美しさを堪能できる映画。
SF世界って見ていて楽しいのよね。現代社会のどこに行っても見られない風景や衣装や機械が見れるところが魅力。そして、私が生きている間はこんな世界に発展するか全く不透明で実証されないのも魅力。数ある製作者の、数多のイマジネーションの数だけ世界があって、それを観賞できるのがうれしい。私のSF映画の見方ってこんなカンジが結構多い。


3/15 ナルニア国物語/第一章 ライオンと魔女
原作 C.Sルイス
主演 ウィリアム・モーズリー アナ・ポップルウェル スキャンダー・ケインズ、ジョージー・ヘンリー他
(内容)第二次世界大戦中、4人の兄弟姉妹は田舎へ疎開してきた。学者の館で見つけた古いタンスの扉を開けると、そこはナルニア国だった。
(感想)クソミソな批評も見られる「ナルニア」第一章。しかし、雄大なファンタジーをCG無しで作ろうとすると、逆に金と時間がかかるだろう。アスランなんてオールCG。まあ、当たり前だ。ライオンにアスランを演じられるわけがない。だから仕方ないのだ。子供の世界なのだから、大人は大人しく見ればいいのだと思う。
しかし、原作に忠実に作られているのは、「ハリポタ」や「指輪」には出来ない芸当。分厚いからねぇ、あの二作は。子供はハリポタよりナルニアのほうが取っ掛かりがいいだろう。主人公は虐待されていないしな~。ハリポタは物語の始まりで一番テンションが下がる。
それに英語も優しく、英語が苦手な私にも聞き取れるうれしさ。子供本じゃないとこうはいかない。ファンタジー好きには見覚えのある「ケンタウロス」「ミノタウロス」「五大精霊」(今回、木の精・風の精が出た)などが「見つけられる」のもうれしい。


3/24 黒馬のプリンス(ステファニー・ハワード)
やはり100円で購入のハーレクイン。
かつて一族が住んでいた城を訪れたライザ。一族をイギリスから追いやったホークス一族もいまは無く、赤の他人が管理しているという。叔母との約束で城を訪れ、私有地に足を踏み入れたライザは黒馬に乗ったリチャードという男に出会う。美しい黒馬よりも魅力的な彼に・・・という話。
うーん。前読んだのよりパンチが無い。とりあえず、女=金髪。男=黒髪・胸毛有り。という私的ハーレクイン書式は合致していたが・・・(さらにすね毛描写もあり)。情熱度が足りない。最後の10ページで両想い、ラブラブっぷりは4ページしかない。不満足。


3/15 古本奇譚(出久根達郎)
ブックオフで100円で見つける。ラッキー☆ 出久根氏のデビュー作です。
で、内容ですが・・・古本屋のあるじの話で、おそらく作者をデフォルメしているのではないかと。狂聖足利将軍の話は、文章が難しかった故に興味がわかなかった、残念。大戦初期にそういう人がいたんだなぁ、ということは分かりました。


3/10 いの一番(出久根達郎)
ああ~・・・。大事に丁寧に読んでいたのに、やっぱりあっという間に・・・(前も同じことを書いたな)。
やっぱりいいです、出久根さんのエッセイ。本好きにはたまらない一冊です。
今回、奥様との馴れ初めも書いてありました。「赤い糸で結ばれる人が何をしていると思ったことがある?」と夫が聞くと「どっかで本を読んでいると思ってたわ」と細君。まさしくその通りだったわけです。本好きの少年は、古本屋の坊主となり、古本屋の主になったのだから。


3/8 生まれいずる者よ-金の髪のフェンリル-(榎田尤利)
運命が交錯するときが近づいています。次巻ではサラとフェンリルが再会。微妙なスタンスのエリアスがどうなるのやら・・・。金銀王子様で読者の好みは分かれているらしいのですが・・・ごめん、あたしタウバ。黒い王子(?)様だわ(笑)
今回生まれた子供・・・タウは成長して登場するのか? きっと美少女♪


3/2 エンド・ゲーム(恩田陸)
「火浦あぁぁぁ~!!」 とラスト付近を読んだときは思った。が、最後まで読み終わると「うう、火浦・・・」と思った。やっぱり火浦が好きだ。
母の瑛子、娘の時子、そして失踪した父親。「あれ」におびえる母子。「裏返えす」ことのできる家族。「洗濯屋」の火浦。<常野>一族の秘密と歴史は一冊では語れない。恩田さんのライフワーク的1冊ではないのだろうか。


3/2 意外な求婚者(ジュリア・ジャスティス)
ハーレクインヒストリカル。19世紀の男女の恋愛物語。
100円で適当にチョイスしたのだが・・・大ヒット。これは面白い。好きだ。
妻2人を自殺に追いやった男の下に借金を返済するために嫁がねばならないセアラ。一度目の結婚を最悪の結果で終えた結果、独身主義を貫いていたエングルメア侯爵・ニコラスはセアラの境遇を知り、更に彼女の能力と態度に「理想の妻」を見、求婚する。
かくして夫婦となった二人だが、ニコラスには愛人がおり、セアラには幼馴染にして仲を引き裂かれた恋人がいた・・・。<友人のような夫婦>というカンケイ。という話。
ニコラスの愛人はたいした事がないが、幼馴染のシンジンが、なんつーか、いい味だしてる。ニコラスに向かって「略奪宣言」するし「セアラが子を産んだら開放してください」と来た。そして「妻にほしいと願った女性を譲ってほしいと言うことが、おかしいですか?」ときた。すげーよ、シンジン!
その後、セアラに向かって「ぼくは死ぬまで君を愛しつづける」とキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!! (内容にふさわしくない文字でスイマセン)
いちいち嫉妬するニコラスも楽しいです。いいなぁ、シンジン。あて馬としては最高で、しかも哀しい男だ。


2/22 本のお口よごしですが(出久根達郎)
ああ、今回も大事に大事に読み進め・・・あっという間に読み終わってしまった。ああ~もう終わり?もっと読みたいよ~。
エッセイな上、見開き一枚程度の短いものだけなので、とても読みやすい。
大量に引き取ってきた本の中にまぎれていた、戦時中の少女の日記。「今私に何かおこっても19歳の少女のことなど、誰も忘れてしまうだろう。この日記だけが私を覚えていてくれるだろう」・・・東京大空襲の前日に途切れた日記の持ち主は今どこに? 
「お金を払うから引き取ってくれ」といわれたものは新聞のスクラップ。亡母が総領が戦争でなくなったことが信じられず、戦地に送り続けていたもの。郵便局員がこっそり家人に戻していたのだそうだ。
亡友の遺品の本が学校に寄付された。読んでみると恋文が綴られていた。「人生で最初で最後の万引きです」。亡友とその片思いの相手を想って行った小さな悪事。
なんというか・・・心に染み入ります。お口(目)よごしなんてとんでもありません!!


2/20 アコギなのかリッパなのか(畠中恵)
元大物政治家・大堂剛の経営する事務所「アキラ」の事務員をしている佐倉聖は、21歳にして10歳の弟を養っている勤労学生。現職政治家の持ち込む地元の不思議事件や、選挙事務所の手伝いに借り出されては大堂に特別ボーナスをもらっている。・・・というある意味短編集。ジャンルはミステリ・・・かな?
還暦を過ぎた大堂と元ヤン・聖の漫才めいたやり取りに加え、訪れる政治家・・・「若手の<王子様>」(ホープではない)や「清楚な美女顔で、中身は大雑把な女性議員」などが、聖をおちょくったりかわいがったり・・・。タイトルは聖のことなのか、政治家達のことなのか・・・。


2/17 アイスバウンド(ディーン・クーンツ)
カバーの折り返しにも書いてあったのですが、クーンツ作品の中では異色。
巧く映画化してくれればB級ではない作品です。
水飢饉問題が悪化し、数カ国が資金を出し合い、ハロルド・カーペンター博士の説いた説「北極圏の氷を切り出して使用する」を実行することにした。
精鋭8人の学者たちが現地に赴き、爆薬を仕掛け氷を切り離そうとしているとき、北極圏に地震が起こった。メンバーは地震によって切り離された氷山に乗って、60発のダイナマイトと共に漂流することになる・・・。爆破まであと11時間・・・。救援はくるのか?? といったハナシ。どこにも「未確認生命体」は出てこない。が、こんなクーンツも目新しいし、何より面白かったです。


2/15 フライト・プラン
主演 ジョディー・フォスター カイル
   ピーター・サーズガード、ショーン・ビーン他
(内容)夫の亡骸を乗せた飛行機に乗り、ベルリンからニューヨークへ娘と旅立った元エンジニアのカイル。カイルが目覚めると、横にいたはずの娘がいない! 必死で探すが誰も娘を知らず、しかも機長から「あなたの娘さんは父親と一緒に亡くなっているようです」と告げられる。
(感想)飛行機モノが好きなのですが、旅客機よりは戦闘機とか軍機派なもんで(しかもプロペラ。飛行機好きとしてはアウトローではないはず)、「うわーでかいなぁ~」「うわ~ファーストクラスだよ~。死ぬまでに一度乗りたいなぁ~」みたいなおのぼりさん的感想しか飛行機にはない。
なんというか・・・かなり力技的作品。「猛烈おかん」なカイル。エンジン担当なのに、飛行機の内部を詳細に知っているのは何故なのか・・・。一人も娘を見ていないってそりゃないだろ・・・とか。それをねじ伏せてジョディー・フォスターが熱演。精神的に不安定な未亡人(母親)を演じ切り「どっちの言い分が正しいの?」と観客を疑問視させてくれるだろう。
鑑賞後思ったことが「勘違いしていたのに、あやまらないのか、カイル」でした。
飛行機=アラブ系=疑惑・・・ってさ、今の時期ヤバくないの?とか思ったんですけど、これも力技??


2/15 飛越(ディック・フランシス)
競馬シリーズ6作目にして、 「私的厳選本」 へ昇格!!


2/14 ナルニア国物語~ライオンと魔女~(C.S.ルイス)
言っていいかな、こんなこと・・・。でも言う。「ハリーポッター」より好きだ。まあこれは個人の主観なので、尊重してください。
小学生用の児童文学なので読みやすく飲み込みやすい。ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシィの4兄弟は、第二次世界大戦の疎開で、田舎の学者の家に預けられる。そこはとても大きな館で、ルーシィはかくれんぼの場所をさがすうちに大きなクローゼットを見つける。毛皮のコートをかき分けると、いつしか外。そこはナルニア国だった。・・・という始まり。
偉大なるアスラン。冬の女王は恐ろしく残酷。勇敢なピーター、やさしいスーザン、素直なルーシィは、女王に操られてしまったエドマンドを助けようとする。
で、エドマンドですが・・・。女王に餌付けされたっつうのが、なんとも・・・子供やね~! しかもプリンなんです。自分だったら何で餌付けされるかな~と思って思い浮かばない、悲しい大人なワタシです。


2/14 精霊流し(さだまさし)
Riko51さんから借りました。さだまさしさんの作品はじんわりと来るものがおおいですね。しかも地元(作者にとってもワタシにとっても)。櫻井家と雅人の妻の実家、岡本家の三世代にわたる親子愛。満州で別れ別れになった母子の再会。三世代で暮らした幸せな日々。事業の失敗。そんな中でも長男雅彦にバイオリンを習わせ続けた母の意地。それに答えられなかった息子。そんな家族を取り巻く友人・親戚。
血のつながった愛する人を精霊送りする、遺族の心。大波止に沈む精霊船。昭和20年8月のお盆ですら精霊送りはささやかに行われたという。(たった一週間なのに!)胸の詰まるストーリーです。
ところで、原作と映画って随分違うんじゃ?? と思ったのですが。映画観ていないので予想なんですけど。叔母が実は・・・ってのはなかったよ??


2/13 ピカソの戦争<ゲルニカ>の真実(R.マーティン)
適当に選んだら大当たり☆面白いとかいうんじゃなくて興味深い。時々はこういう作品も読むべきだな~と思いました。
ピカソの大作<ゲルニカ>が出来上がった理由。第二次世界大戦。ナチス。ゲルニカ空激。マルクス主義。共産党。保守党。フランコ独裁政党などの歴史的風景。そしてピカソの生い立ち。女性関係。母親への愛情・・・。一つの作品が出来るまでに、色々が背景があるのだな~と思わせられました。
ところでピカソをめぐって二人の女性が対立して「どっちを選ぶの?」と聞かれたというシーンがありました。この場合世の男性たちはどうするのでしょう? ピカソは二人に思う存分喧嘩をさせたそうです。「どちらもえらべないから、二人で決めてくれ」とニコニコしながら言ったとか。うーん。大物ですねぇ。


2/11 歌舞伎鑑賞辞典(水落潔)
以前借りた歌舞伎本よりも読みやすかったし分かりやすかったです。白黒なのが残念ですが・・・。
しかしこれで歌舞伎について「しったかぶりレベル」になりました。一番タチの悪いレベルとも言えます。なるべく人には吹聴しないでおこうっと。


2/12 レイ
主演 ジェイミー・フォックス・・・レイ・チャールズ・ロビンソン
(内容)R&B界の革命児であり神といわれるレイ・チャールズの生涯をつづった伝記。全盲のレイは故郷ジョージア州からシアトル行きのバスに乗る。「盲目なんて言わせないで」そう言った母親との約束を守るために・・・。
(感想)しみじみ良い。映画館で見逃した作品なのですが、ビデオ(DVD)で見ても十分堪能できます。
7歳で盲目となり、耳を目の代わりにして類まれな音楽センスを見につけたレイは、一発発起、シアトルへ向かう。数々の裏切り、辛酸を嘗めるが、かけがえのない出会いを経てスターダムへとのし上がる。ヘロイン中毒、逮捕、音楽会社との確執、華やかな女性関係、音楽の新たなるジャンルの誕生、そして黒人差別。間違いなく20世紀を代表する偉大なミュージシャンであるレイ・チャールズ。
映画鑑賞後、彼の音楽を聴こうとしたのですが、あいにくテープでした(もうテープを聞けるオーディオがない)。今度ベスト盤を買おう・・・。


2/11 バイオハザード2・アポカリプス
主演 ミラ・ジョヴォビッチ
(内容)ハイブから脱出出来たがアンブレラ社に捕らえられたアリス。目覚めたとき、ラクーンシティは廃墟となっていた。
生き残った人々はシティを出ようとするが、Tウィルスの感染が最高潮に達したと判断したシティ上層部はシティを封鎖し、核弾頭で感染者ごと一掃しようと決断する。
(感想)二度目の鑑賞。アリスは文句なく格好いいし、ゲームの主人公であるジルも一匹狼っぽい警官で格好いい。聞き覚え読み覚えのあるキャラクターも登場しドキドキする展開も含めとても楽しめた。
ワタシはゲームをしておらず、本派だ。本ではカルロスは死んだ。映画では生きている。どっちが正しい(ゲームが正しいと判断する)のだろうか。しっかし、カルロスのヒゲ、濃いなぁ~。
Tウィスル感染者(いわゆるゾンビ)が出てきて、人間を襲う(カニズム)のだが、なんでだろうか。この映画だけはヘイキだ。もしかしたら今ゾンビ映画を観たらヘイキなのかもしれないけれど、決断する勇気がない私でした。
ああ~はやく続編でないかなぁ~。


2/8 ネクロポリス(恩田陸)
ファンタジーでミステリーでホラー。
東京大学院生のジュンイチロウは、親戚の住むV.ファーを訪れ、その地の「ヒガン」を体験する。アナザー・ヒルという地に一月滞在し、「お客さん」を待つというもの。「お客さん」とは、もう亡くなってしまった人たち。「お客さん」は歩き、笑い、触ることができ、嘘をつかない。今年は「血塗れジャック」の連続殺人事件が起こり、その被害者たちがヒガンでアナザー・ヒルを訪れるか?ということが人々の話題の的だった・・・という話から始まる。
そこで「ネクロポリス」(NECRO POLIS)というタイトルについて。NECROとは「死」POLISとは「都市・国家」。なんともホラーなタイトルじゃないですか。気づかなかった。
ネクロマンサーという単語をもともと知っていたのですが、これは「魔術師、降霊術師」という意味らしく、私が認識していた「死霊使い」とは違うらしいです。ちょっと脱線。
とにかく。ジュンイチロウは地元住民ではないので、アナザー・ヒルで会話した人が「お客さん」なのかもハッキリしない。その上「生死不明」の人物や「双子」までいる。さらに、ジュンイチロウは「お客さん」が近寄りやすい体質らしくしょっちゅう出逢う。名前を覚えるのが苦手な私はいっぱいいっぱい。
しかしそれを差し引いても、日本とイギリスの融合された奇妙な国、V.ファーの閉鎖的で楽観的で伝承的で幻想的な物語は面白かったです。


2/6 スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー
主演 ジュード・ロウ ・・・スカイキャプテン(ジョー)
   グウィネス・バルトロウ・・・ポリー
   アンジェリーナ・ジョリー・・・軍中佐
(内容)「科学者連続失踪事件」を調べる新聞記者のポリー。狙われているという科学者との接触後、ニューヨークに巨大ロボットが出現した。各国に現れた巨大ロボに対抗すべく、国上層部は<スカイキャプテン>に出陣を依頼した。
(感想)飛行機モノだとおもってワクワクしながらみたら、ファンタジーアドベンチャーでありました。飛行機モノだと思って観たら、期待が空振りします。
ロボットモノといったほうが正しいかも。人間以外はすべてCGなのだそうです。現実感のない理由がわかりました。あと時代設定が知りたいですね。ポリーの服装はモガっぽいのですけど(日本で言えば大正時代あたり)。
元恋人同士のジョーとポリー。ポリーはジョーが上海で浮気したと思っている。その疑惑の相手が、アイパッチだし、タフガイ真っ青の女中佐だ。登場が少なかったのが残念無念のアンジーでありました。いっそラスボスで出てほしかったかもしれない。


2/3 ウィンター・ムーン(ディーン・R・クーンツ)
ロサンゼルスで刑事のジャックは犯人と対峙し、瀕死の重傷を負った。モンタナで牧場管理人のエドゥアルドは奇妙な胸騒ぎを覚えた。
エドの胸騒ぎは的中し、彼は「それ」に立ち向かい、破れた。そして都会の暮らしに嫌気が差したジャックと妻ヘザー息子トミーに、彼の遺産が与えられ、「それ」が監視するモンタナの家に彼らは引っ越してきた!
夜毎見る夢。墓地に立ち尽くす幼い息子は操られたかのように「死」についてジャックに尋ね、色彩の点滅するパソコンと会話をする。「それ」にとってすべては敵であり「死」とは存在しないもの。「人間」は「それ」にとって初めて「反抗」するものだという。攻撃を開始した「それ」に立ち向かうジャック一家・・・。といった内容。
「それ」ってなんだよ?という得たいのしれなさがなんとも怖い。SFとかホラーとかミステリーじゃなくて、「クーンツ作品」とくくってしまいたい。「ファントム」という作品でも「何か」が出てくる。それら「未知のもの」の謎が完全には解明しないまま、物語は終結する。「異世界からもどってきた不思議な気分になる」作品がクーンツの魅力だと思う。


2/2 彩雲国物語 光降る碧の大地(雪乃紗衣)
影月編完結! いつもいつも秀麗ちゃんのことばかり感想に書き残す私であるが、今回も秀麗ちゃんは完璧だった! 性別を超えた凛々しさと勇気に乾杯! 「秀麗ちゃん争奪戦」は混戦というより停滞。燕狼はとりあえず「部下」になりそうだな! よし、ナイスポジション!!
で、今回は香鈴ちゃんについて語ろう。「恋する乙女」だ。秀麗ちゃんにそのスキルがないので、がんばって欲しい。初めの恋は「憧れと崇拝」であったが、二回目の恋で彼女は逞しく強くなった。・・・のだが。あああ・・・一回目もアレで二回目もコウじゃ、かわいそう過ぎるでしょう・・・。愛らしく、しっかりモノだけどか弱くって、でも芯は強いという香鈴ちゃん。まだ想いも告げていないのに、影月の魂は消えてしまった。もともとありえなかった命とはいえ・・・。が、ラストちょっと期待させる箇所があったので、本当にキタイして待っていたい。香鈴ちゃんや秀麗ちゃんには泣き顔よりも怒った顔が似合います!


2/1 THE 有頂天ホテル
監督 三谷幸喜
主演 役所広司 戸田恵子 香取慎吾 伊東四郎 YOU 佐藤浩市 松たかこ等
(内容)大晦日の「ホテルアバンティ」は威信を賭けた年越しパーティが始まる直前で大忙し。そんな中でも副支配人の新堂平吉はひときわ忙しかった。
(感想)内容が難しい映画です。とりあえず役所広司演じる副支配人目線で書いてみました。主役だし(多分)。「ラジオの時間」「みんなのいえ」などの作品を手がけた三谷幸喜の新作である。
とにかくキャストが豪華で、内容も一人ひとりギュウギュウに詰まっている。
元劇団所属の夢を諦めた副支配人は、夢をあきらめようとしているドアボーイ(香取慎吾)を激励する。
汚職事件から逃げている政治家が宿泊しているが、マスコミにバレ、ホテルを包囲されて四面楚歌。
ストリートガールは客引きのため、ホテルに何度も侵入する。
政治家の元愛人の客室清掃係(松たかこ)は、宿泊中の客と勘違いされ、「父と別れてほしい」と切り出される。
売れない歌姫は「副支配人を身体を使って誘惑しろ」と命令されるが、灰皿で殴って逃げる。
好奇心でドーランを塗ったはいいが、洗い流せず「白仮面男」としてホテルを逃げ回る総支配人。
ショーに出るアヒルが逃げ出し、それを探す「ホテル探偵」。
他にもさまざまな事件が大晦日に多発し、ほぼすべてに新堂副支配人は関係していて、目もまわらんばかりの忙しさなのだ。
ところで、「ホテル探偵」。この単語を聞いたのは二度目だ。以前本で読んだ。フィクションかノンフィクションだかわからない職業だ。実存するのだろうか?? 今回の「ホテル探偵」は有能・・・な気がする。なんたってちゃんと期限内に解決するんだから。いいなぁ、ホテル探偵。「気の荒いおじょうさんでね・・・」と浴室をあけると、そこにはアヒル!!
ああアヒル!! CMを見て気になっていた「彼」は実は「彼女」で(些細なことだ)、ダヴダヴという名らしい。しかも「腹話術」用のアヒルなのだ。しかし、その活躍は・・・よくわからない。でもドアボーイにとっては「夢と希望のメッセンジャー」の一人(羽?)ではあったのではないか。三賢人のようだ(ちがうか)。
長くなったのでこのあたりで打ち切ることにします。
他にも色々な事件が起こるので全貌をゼヒ知ってほしいです。面白かったです☆


1/27 バイオハザード6~コード・ベロニカ~(S.Dペリー)
クライマックスなのだそうだ。感慨深いです。なぜなら、このブログ始まって以来、初めての全感想文が記載された本になるから。ヒマなら探してみよう☆
クライマックスなのですが、ゲームも出ている通り、「バイオハザード0」がまだです。それに終わった気分がしない。クリスとクレアがやっと再会して終わり・・・ってアンブレラは? トレントは? みたいなカンジ。
下世話な話に発展すれば、クリスとジルは? クレアとレオンは?という問題もある。ゲームでも解決してないんだから、解決しないままなんだろうか・・・。そりゃないぜ。
今回登場のスティーブ・・・合掌。もう何人いい男が死んだんだか覚えちゃいません。生きていれば、レオンと楽しいことになったのかもしれないのに。ああ、残念。でも再登場したらその場合、クリーチャー・・・おっと違ったTウィルス生物(前者はパラサイトイブだった)なんで、再登場しないでね。


1/25 レジェンド・オブ・ゾロ(THE LEGEND OF ZORRO)
主演 アントニオ・バンデラス  ゾロことアレハンドロ・デラ・ベ・ガ
   キャサリン・ゼタ=ジョーンズ エレナ・デ・ラ・ベ・ガ
   アドリアン・アロンソ  ホアキン・デ・ラ・ベ・ガ
   ルーファス・シーウェル、ニック・チンランド他
(内容)マスク・オブ・ゾロの続編。1835年カリフォルニア。アメリカ31番目の州になるか否かの投票日。投票会場にマクギブンスという悪名高い男が現れる。「神からの指令」というマクギブンスは投票箱を奪って逃走を試みるが、ゾロが現れ投票箱を奪い返す。
一方私生活。ゾロことアレハンドロ・デ・ラ・ベガはエレナと結婚し一男を儲けているが「子供がいるのだから、もうゾロは辞めてほしい」というエレナと意見が食い違ってしまう。
(感想)昔過ぎてうろ覚え。ゾロは「格好いい頭のいい、紳士」ではなかった記憶がある。今回奥さんであるエレナに離婚され酒びたりでデロデロ。その上ゾロの仕事と息子ホアキンのお迎えが重なって、親子の絆が切れそうだ。ちょっと格好悪い。
一方エレナは女の魅力と賢さ、優れた運動神経で悪役を篭絡しちゃう凄さ。母は強しと言ったところか。
そしてそんな二人の子供ホアキン。なんと4カ国を探して見つけた才能ある子役だ。そういわれれば、スゴイ子だった。いや演技は間違いなく言われるまでもなくよかった。あのすごい憎しみの表情なんて秀逸だ。神父に駆け寄るシーンなんかもばっちりキマっている。問題は・・・かれは体操小僧?? すばらしくアクロバットなシーンがあるのですが・・・。
あ、ゾロのアクションを書き忘れていた。えーと。あれって合成とかCGだよね? あの身体であの動きは不可能だよね?と思う。だが、『ゾロ』なんだからあのくらいやってほしい。CG技術バンザイ! 娯楽映画と大手をふるっていえる、映画館でみたい映画です。


1/25 たとえばの楽しみ(出久根達郎)
今年最初の出久根氏のエッセイ。やっぱり堪能させていただきました。読書好きの先輩として、人生の先輩として、この方のエッセイは私をとても満足させてくれます。
「初開き」という言葉が出てきました。「今年最初に読んだ本」のことです。このブログで調べてみると「電車男」ですね(ウーン)。
著者の膨大な読書量にいつも驚くのですが、「古本屋の小僧」時代に「名前を覚えろ」といわれても覚えきれず、「では五十音順に読んでいってやれ。そっちのほうが覚えるはずだ」と本当に実行してしまったのだそうです。そのなかで私淑する作家にも出会ったそうで、なるほど。しかし、私には到底ムリです~。図書館に行くたびに著名な作家を一人ずつ冒険するのが関の山・・・。××賞、全部制覇とかならなんとかできるかも。身近なのは「メフィスト賞」??


1/25 レタス・フライ(森博嗣)
短編集。何故こんなヘンなタイトルなのか?それは森博嗣だから☆
なかなか初心者にはとっつきにくい本かもしれません。よくよく読めば、名前すらあがらない主人公が「誰」なのかがわかるので、シリーズを読んでいる人にオススメしたい。
私は、ラスト「フランソワ」に衝撃を受けました。ずうぅーっと! 萌絵ちゃんだと思っていたのですが・・・睦子さまだったのですね、あいたたた。きちんと小説は読まないと勘違いがありますね。あとさりげなーく、シリーズに登場した人々の将来がわかって興味深い。女装は今でも趣味なんだね・・・。


1/24 QED 神器封殺(高田崇史)
「三種の神器」をソラで言えるだろうか? ちなみに私は「クサナギノツルギヤサカノカガミヤサガミノマガタマ」と言った。舌噛みそう。しかも最後の勾玉はちょっと自信がない。でもこれだけ言えるだけでもたいしたもんだと思う。自画自賛。
前回の熊野の旅行から引き続き和歌山。和歌山・・・縁のない土地だ。
相変わらずのメンバー。相変わらずすばらしいアルコール分解酵素。若いのに年寄りのように朝の早いタタルと奈々。しかし、新常連キャラクターが登場したのではないか? そいつは御名形史紋(ミナガタシモン)。タタルに負けず劣らずの薀蓄青年。そして奈々に・・・?? と微妙なキャラだ。なんといっても「史紋」だ。タタルが崇、シモンが史。二人合わせて、作者の名である「崇史」になる。通りすがりのキャラにそんな名前付けないだろう・・・と思う。
今回綴じ込みまでされていて、あっと驚く歴史的事実がラストに待っている。ウソを書くわけないから本当なんだろう。過去の人々は何を思いそうしたのか?その技術に感服する。
次回はなんとなく「天照大神」のような気がする。奈々ちゃんは少しは進展するのだろうか?


1/18 SAYURI (The Memoirs of Geisha)
監督 ロブ・マーシャル
主演 チャン・ツイィー・・・サユリ(千津)
   渡辺謙・・会長 ミシェル・ヨー、役所広司、桃井かおり、コン・リー他
(内容)20世紀初頭の日本。貧しい漁師の娘・千津は姉と一緒に花街に売られる。きわだった顔立ちの千津は桶屋(芸者の店)に、姉は茶屋(売春の店)に。両親は死に、姉も逃げ出し一人きりになった千津は、優しくしてくれた「会長」と呼ばれる男に憧れ、彼を「旦那」と呼べる一流の芸者になることを誓う。
(感想)あんまり聞き分けがなかったため、端女にまで格下げされていたのですが、姐さん(コン・リー)に見初められて短時間で芸者(舞妓?半玉?)にまで上り詰める千津ことサユリ。
今回、渡辺謙は結構出張っていた。「バットマン・ビギング」の印象がってチョイ役かも・・・と思っていたので。
しかし、ヘンな日本だ。はじめは「日本・・・にほんなのよ」と言い聞かせながら観ていましたが、途中で「架空中国」あたりに脳内変換して観ました。花街広すぎ、でかすぎ。関東平野にしてもアリエナイ。そんでもって道路狭すぎ。カキ氷はチャレンジ味だし(梅味とさくらんぼ味って?)。芸者の髪型も「?」だし(ちょっとオシャレなミイ(ムーミン)かおフネさん(サザエさん))、左前の着方している登場人物もいるし・・・。「水揚げ」=芸者じゃないとおもうんだが・・・。サユリの踊りも・・・なんだろうコレ? 南京玉簾モドキ? いっそ、完璧に振り切って別の踊りを踊ればよかったのに・・・とも思う。ほら、「LOVERS」だったかな?あっち系の踊り。
あと役所広司。オイシイ役?と思ってみていましたが、延さん、ラストでフェードアウト。工藤由貴のおカボ(パンプキン)のほうがオイシイですね。
日本人だからこそ、すっごく違和感。「おお、ジャパニズム!」と思ってほしくないな、コレを観て・・・。そうそう「鬼平~」みたいなストーリーあたりで勉強してほしいです。「水戸黄門」は今はキケン。
クソミソ感想っぽいですが、「つっこみ」感想だと思ってください。決して面白くないわけじゃないのです。ただ、ちょっと日本じゃないですね。日本設定がアダっぽいです。


1/17 砂漠の王-金の髪のフェンリル-(榎田尤利)
『神話の子供たち』シリーズの続編。前シリーズの1巻で「ボーイ」として登場した少年が「金の狼」としてDエリアで再登場。前シリーズでは主役であったサラが子供姿で友情出演。彼女は「砂漠の女王」らしい。
買って随分放置するのはもう私のクセなんですが、読み始めると早いんです。
これも一気読み。すごく面白い。サイキックをコントロールできないフェンリルはそのせいで過去幾人かの人を殺してしまっていた。砂漠に来たのはそれをコントロールする師匠を探すため。
甲斐あって能力を抑えることをおぼろげながらもつかんだフェンリル。「砂漠の王」の協力(?)も得られ、着々と彼の居場所は定まっていく・・・以下次号。


1/16 時の果ての世界・下(フレデリック・ポール)
へへーん!(死語) 読み終わったぜ! 下巻は早かったぜ!(それでも通常の二倍以上かかったけど) すごーく長い時間軸のハナシだ。地球からニューマンホームと呼ばれる惑星に移住してきたヴィクターが数度のコールドスリープを経て4000年を生きる物語と、プラズマ生物ワン・ツの人生のほんの数瞬の時期が重なった話。二人(人称がふさわしいかはわからない)が出会うことはない。ワン・ツとは形あるものではないと思われる。ワン・ツは思念体のようなものだろう。
ところで私はこういった時をまたいだ人間の登場する小説をほかにも読んだ気がするのだけど、思い出せない。「チグリスとユーフラテス」(新井素子)だったかなぁ。
4000年を生きたヴィクターはすべてに置いていかれたと思っていた。が、予期せぬ贈り物はやはりコールドスリープされていた妻・リーサ。科学の発達により子供を産むことができなくなっていたリーサも出産できるようになり、二人は再び血のつながった子供を得ることが出来るようになる。ヴィクターは人間くさく、4000年を生きた人生の重みはあまりない。未来を見るよりも、星図や過去の歴史に執着している。それは失うと思わずに失ってしまったものが多すぎたからだろうか。ずいぶんSFを堪能させてもらったので、SFはしばらくお休みする。


1/13 時の果ての世界・上(フレデリック・ポール)
年末から読んで、やっと上巻を読み終わりました。・・・言い訳ですが、会社の昼休みとバスの中でしか読んでいなくてね・・・。でも下巻は早めに読み終わります。だって佳境だもの。
上巻の内容は、地球から惑星移住のため、宇宙船で旅をし、ニューマン・ホームへの移住を果たし、永住の惑星として生活を営む人間と、銀河内の恒星に生息するプラズマ生物、ワン・ツの話。
ワン・ツにとって惑星破壊、銀河消失などは『遊戯』でしかないのだが、人間にとっては字の通り天変地異、驚天動地。人間の主人公はヴィクターという少年~青年。コールドスリープしたりしているので、かるーく上巻だけで600年くらい経過する。ん?ニューマン・ホームでの1年は、地球の半年なので、計算が違うか?? とにかく移り住んだ惑星では産めよ増やせよ。結婚するとオンリーワンだが、未婚出産大歓迎。食べ物と人口が一番の関心ごとといったところか。
惑星移動中の遍路トラブルに惑星での伝染病。星図の異常・・・。深刻化する異変はワン・ツの『遊戯』が原因だった。原因と思われる星・ネボへの探索を開始したヴィクターとその妻リーサは攻撃にあい、苦肉の策としてコールド・スリープで難を逃れる。目覚めると400年後。星図の全く変わったニューマン・ホームで二人は見知らぬ人類に目覚めさせられる・・・。以下続く。


1/11 ミスターアンドミセス・スミス
主演 ブラット・ピット・・・ジョン・スミス
   アンジェリーナ・ジョリー・・・ジェーン・スミス
(内容)ミステリアスなところに惹かれてお互い結婚したジョンとジェーン。が、ミステリアス=秘密主義である。5~6年目にしてムリが出てきた。それでもなんとか結婚生活を続けてきた二人だが、お互いが『秘密』にしていた仕事が実は同業で、しかもブッキングしてしまった! 二人はお互いが『暗殺者』であることに気づき、己の生命を掛けて殺しあうことになった。
(感想)ちょっとばかし『秘密主義』にするにはデカイ『秘密』すぎた。ストレスもたまるだろう。疑い始めた二人の『緊迫の食卓』がスリリングだ。その後、ジョンがうっかり転んで引き金を引いてしまったので(撃つつもりがないなら、安全装置は外すな)、ジェーンも「そういうつもりならば」と車で轢き返す始末。その後どんどんエスカレートして、二人の『愛の巣』すら滅茶苦茶に・・・。
しかし戦った後に男同士の間に友情が芽生えるように、彼らは戦いの後愛を再確認する。すごくスケールのでかい『夫婦喧嘩』だったというわけだ。そして多くの夫婦のように、手綱は妻が握っているようだ。暗殺数すら大幅に負けている夫・ジョン。間違ってナイフで足を刺されても怒れない・叱れない・・・(涙)。
結局「暗殺集団のライバル同士が結婚していたなんて体裁が悪い」と、互いの組織から命を狙われ、夫婦はタッグを組んで立ち向かう。
これが事実に基づいた映画であれば、ラストで夫婦は死んでいたであろうが、『アクション大作』だもん。そんなことにはなりません。
適当に撃っているような銃の連射でも百発百中なんです。敵の撃った弾は夫婦には致命傷を『絶対に』与えません。だってそれがオヤクソクだから。それを納得していれば非常に楽しい映画です。


1/6 ネコソギラジカル下~青色サヴァンと戯言遣い~(西尾維新)
西尾維新・・・NISIOISIN・・・後ろから読んでもNISIOISINである。まあ結構早めに気づくことではあるが・・・。
実は・・・オチを教えてもらっていた。「××になってたよ」・・・と。結構なネタバレなので、感想文ではあるが伏字にしておきます。まあ裏表紙をみればちょっとは想像付くかもしれませんがね・・・。
しかし、ネコソギラジカルでは比較的いーちゃんは怪我をしなかった(崩子ちゃんに腹を刺されて重症だったけど)。めずらしい話だ。そんでみいこさんにフラれたり、玖渚にプロポーズしたり、崩子ちゃんにセクハラしたりと、青少年らしい(?)経験をしている。
ワタシは最後まで崩子ちゃん贔屓でありました。高校生の崩子ちゃん・・・。可愛いだろうなぁ。ラストは『そこそこ』凡人にもどりました的なんだろうか? うん。楽しかったです。


1/6 ネコソギラジカル中~赤き制裁Vs.橙なる種~(西尾維新)
ラストに向かって掛けていくのが分かる中篇。死んだと思われていた『橙なる種』が再びいーちゃんの目の前に現れ、『赤き制裁』を一撃で倒していった。これも『狐面の男』の罠なのか? というあらすじ。しかし、知らない人がこの文章を読んでも全くわからないだろうなぁ・・・。狐面の男・・・西東天との対決は13階段の分離により終結したかに見えたのだが・・・。まだまだざくざくと人が死ぬ。『刀鍛冶』の少女まで・・・うわ~。崩子ちゃんもダメージ大。さらには『青色サヴァン』まで・・・。どうなる、いーちゃんの将来!?


1/5 ネコソギラジカル・上~十三階段~(西尾維新)
「十三階段」の意味って何歳くらいで知るのが妥当なんだろう? ちなみにワタシはいつ知ったか覚えていません。「グリーンマイル」の意味も同様。ところで今も「十三階段」だったり「グリーンマイル」なんだろうか?
さて・・・リミットを1日切ってあと2冊。イケそうなヨカンがする。ファイト、ワタシ!!
あと3冊だというのに、ザクザク登場人物が増え、そして増えた分だけ淘汰される。
今回のワタシの「萌え~」は闇口崩子ちゃんである。13才にして大人・淑女。かっわいい~。そんでもって『いー兄さま』の『奴隷』で『わんこちゃん』なのだそうだ。この子だけは生き残ってほしいんですけど・・・。いや今の時点で最後まで生きていると分かっているのは『俺様ちゃん』だけなもんで・・・。
このシリーズは登場人物の名前が読みにくいこともあるが、主人公(語り部)の名前が出てこないことも特徴だ。
が、よく考えてみると講談社ノベルズで、あだ名しか名前の出てこないヤツはほかにもいる。「千葉千波くんシリーズ」(高田崇史)の『ぴぃくん』と「Vシリーズ」(森博嗣)の『へっくん』だ。ちなみに、この二人のフルネームをワタシは知っている。あとは「戯言シリーズ」(本作)の『いーちゃん』(ネーミング多々アリ)だけだ。ラストまでに知りたい。


1/5 ヒトクイマジカル~殺戮奇術の匂宮兄妹~(西尾維新)
7日(午前中)までに読み終わろうフェア開催中! ていうか、ムリ?
ようやっと1冊。あと3冊。前中後・・・。読み出したらラストまで・・・いかねばならぬ・・・が行けるのか??
お久しぶりの「戯言シリーズ」ですが、ザックザク死にますね。以外というか、ここまで殺すか! みたいな。もう口の中に血の味がしそうよ・・・。そんなこと映画「あずみ」以来です。台詞の流れがコミカルで楽しいのですが、なんつうかその人殺し密度の高さに途中降板した作品をラストまでぜひ読みたい(読めるかね?)


1/2 電車男(中野独人)
ベストセラーである。ベストセラーは読まないタイプの人間なのですが(天邪鬼気質)、このごろその気質に異変が起きています。このごろけっこー読んでる気がするの。
映画も観た(ビデオレンタルで)。ドラマも(半分)観た。ということで本。
2chの主要箇所を抜粋したつくりになっており、ヲタ住人以外には分かりにくい単語と、高度なアスキーアート、絵文字満載である。スバラシイ!
ヴェノア! とよく語尾につくのだが、実はいまだにヴェノア=ベノア(紅茶)なのか首をひねっている。語尾に紅茶のメーカーを叫ぶ理由がわからんのだが・・・。
で作者。これは有象無象の集団名である。印税とかどこに入っているんだ?という疑問が起こる。所詮ワタシは俗物です。


12/20 春夏冬喫茶館へようこそ(前田栄)
おつかいの帰りに霧で道に迷った倭タケルが入り込んだゴシック風味の喫茶店・・・。そこにはネコ耳・尻尾の美少女メイドと、美麗な青年・祈常久美、厳格な老人が居た。その裏(?)にある「ホラーゲームのダンジョン」のような洋館で、ゲームのような経験をするタケル・・・。彼らはいったい何者なのか? といった内容。
美青年、祈常久美(きじょうひさみ)の名前は「久しく美しくあることを常に祈る」という意味で、さらには「九尾の狐」「きゅうびのきつね」とも読める。喫茶店は「春夏秋冬」の「秋」が無い・・・「あきない」と読む。うーむ。アナグラム。
内容はさすがはずれの無い作家さん(私にとって)。面白かったです。でも一番は「ミカエルの騎士」なんだな。学生時代に探すのに苦労したので、まだ持ってる。


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