雫の水音

雫の水音

序章:暗闇の儀式


  と、、、思った瞬間

  「何で、何でなの?」

  少女の声が、暗闇の中で静かに響く・・・

  「仕方ないの。。。この国を守るためなのですから・・・」

  大人の女性らしき声が、何故か心に重く圧し掛かる・・・

  「已めてよ・・・お母さんと会えたばかりなのに・・・」

  少女は泣いているのだろうか?

  「国を治めるのが私の責務・・・

   貴方にも何時か判る時が来るわ」

   と言って、微笑んだ

  「何で、笑えるの?こんな時に?」

   その時、男の声がした・・・

  「では、そろそろ始めましょう。女王様・・・」

   その瞬間、暗闇が少しの間、明るくなった・・・
   地面には、魔方陣が描かれている。
   そして、魔方陣の中央にいる人物の足が
   水晶のようなものに包まれ始めているのが判った。

  「お母さん・・・?」

  少女は静かに言った。そして、魔方陣の中央の人物が

  何かを察したように急変して、こう言い放った。

  「貴方なんか、私の娘なんかではないわ!!」

  少女は少し立ち竦んだ後、涙を流しながらその場から

  走って離れた・・・

  そして・・・

  魔方陣の中央にいる人物が、水晶に

  包まれる直前、俺にはハッキリとその言葉が聞こえた。。。

  「嘘を言ってゴメンネ。

   此処にいては貴方も危ないの。」と・・・


~第一章~光の球体




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