月の耀き

月の耀き

スイス(2)


車中それぞれ絶対行きたい所と、日程、ルートをおおまかに考え 自動的にスイスの外周を一周する計画になった。
チューリッヒへは、高速道路を使いラック・レマン(レマン湖)沿いを進む。

途中でサービスエリアに立ち寄ってみると、日本のものとは全く違った雰囲気でおしゃれなカフェのよう。
売店で朝食やお水などを買い、レジでふと考える。
私はヨーグルトを買ったので日本でもらえるような使い捨てのスプーンが欲しい。
なので言ってみた。
「Would you give me a spoon?」バカ丸出しの英語・・・しかもヨーグルトを持った状態で言っている。
が、全く全然通じずフランス語で返される。(←もちろん言ってることは全くわからない)
私の英語が通じないのは当然だが、ひょっとしたら英語自体が通じないのかも???
もうやけくそでヨーグルトをスプーンで食べるフリをして、架空スプーンをコレコレ!と指差してみる。
無事、スプーンをもらえた。
もうジェスチャーゲームの世界で笑ってしまう。
一応さわやかに「Merci beaucoup !!」(メルシィ ボクゥ)とあいさつして立ち去る。

快調に高速を飛ばし、これからの旅のことで盛り上がりスイスの風習や文化のことを親友から教えてもらっていた。
何より驚いたのは、やはり言語のこと。
車の中でラジオを聴いていたのだが、ある時突然今までフランス語だったのがドイツ語に変わった。
たぶん州境を越えたのだと思うが、それと共に高速道路の行き先案内板、標識、道沿いにある広告看板すべてドイツ語になっていた。
スイスは多言語国家でフランス語圏、ドイツ語圏、イタリア語圏にわかれている。
スイス固有の言語は、ロマンシュ語(レイト・ロマンシュ語)といいこの言葉を話せる人は少ないそう。
こんなに小さい国土で これだけの言葉があるというのは・・・
しかも 二~三カ国語話せる人も多いのかと思ったら、そうでもないらしく
フランス語しか話せないとか、ドイツ語しかダメというのも多いらしい。
若い人たちは 英語も含めて多言語を取得するそう。
すごいなぁ。

私たち三人は中学時代の友人で、東北出身。
東北出身の私たちですら、青森弁はほとんど聞き取ることが出来ない。
そして青森弁はフランス語に似てる!!というので、盛り上がる。

なんとか無事にチューリッヒの市街地まで到着したが、寿命が縮まるような思いを何度もする。
やはり車の流れが速く、大嫌いなロータリーで苦戦、その上一方通行も多い。
なんと蚤の市はその日に限って中止になっており、もう一刻も早く街中から脱出したかった。

次の目的地はハイジの村。街を抜けて、山道を通るようになるとスイスらしい風景が広がっていた。
途中 行き先案内板には ウィーンの文字が。
ものすごく心惹かれる。決していけない距離でもない。
でも 今回はスイスの普通行かないような小さな街や村を回ろうと三人で決めたので、またいつか・・・

ハイジの村に到着してみると、うーーーん 何というか何もない。
観光地化されていなくていいのだが、もう少し親切な案内図などが欲しかった。
道のところどころ立っている案内看板を頼りに、歩き回ってペーターの家にたどり着く。
すごいボロ小屋。ペーターの家は貧乏だが、もうちょっと何とか・・
ただ ここから山の麓の方を見下ろすと それは本当にハイジの世界。
遠くに見える山も美しく、ヤギや羊たちの群れものどかで斜面の傾斜もまさしくハイジ(アニメ)。
とにかく道に迷ってばかりで、クタクタに疲れた私たちは車を停めた場所に戻る途中、ハイジ、ペーター、クララの銅像がある広場にでた。
なんとなくこれで満足してしまった。

スイスは基本的に物価の高い国で、レストランでの食事は東京よりもグッと高い。
私たちは、小さな街に立ち寄るとその街で一番大きな教会の塔に登り、街を眺め、フラフラと歩き回っていた。
図書館を見つけると中に入って見学、市場を見つけると必ず見て回ったり とにかく歩き回って見つけていたのは・・・。

ハム屋:大きな塊で並べられたものの中から、食べたいものを何種類かスライスしてもらって買う。値段はピンキリ。
チーズ屋:ハム屋と同じく塊から少量づつ買ったり、美味しそうなモノ何種類も買う。これも値段はピンキリ。
パン屋:いろんなパンを試していた。

こうして買い集めたものを、自分たちでサンドして食べていた。
生ハム、ものすごーーーーく美味しかった。
いまだに思い出すほど、忘れられない味。
その他 デリでサラダやマリネなどを調達し、宿ではチーズ、生ハムなどもつまみにワイン三昧。

スイスのワインは日本に輸出されていないため馴染みは薄いが、かなりのレベルというか、すごく美味しい。
白ワインには軽い発泡性があり、コルク栓ではなくサントリーのレゼルブ(だっけ?)のような金属のひねって開けるタイプのキャップ。
赤ワインはコルク栓で、重厚なものから軽めのものまで種類がありこれまた美味しい。
お土産用に買ったものまで飲んでしまい、ドンドン買い足し続けていた。

スイスは飲酒運転にとても厳しく、買ったばかりの全く未開封の状態でも車内にアルコール類を置くことは出来ない。
全てトランクにしまわなければ罰金。
トランクは お水とビールとワインであふれかえっていたっけ・・

つづく


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