第一七話
第一七話 「検証」＜前回のあらすじ＞
訪問販売の人から幸せのツボを買っちゃった上に割っちゃったガンにゃむ。
クーリングオフすら不可能になっちゃいました。
「ほんと気をつけてよね。」
「ん？ああ、だから、さんざん謝った
やんけ。」
「まあ、今回はしょうがないけどさ、
次はダメだよ。」
「ああ、気をつけて取扱うようにするわ。」
「そうだよ、ウマイ話なんて、まず、疑って正解だよ。」
「確かに、幸せのツボのパワーと風水パワーを融合して、効果を倍増させようとしたんは甘かったかもしれんなぁ。」
「・・・何か論点がずれてない？サギの話をしてるんだよ。」
「まだ言うとんのかい、ダマされてない言うとるやろ。
つうか、ツボが割れたことによって、今、世間の注目は、『幸せのツボは割れても効力を発揮するか？』に移ってるね。」
「何だよ、世間の注目って。
割れてなくても、幸せになれる効果なんてないよ。」
「ま～た、根拠も無しに決めつけんなや。
そうや！じゃ、こうしよ。
もう一個、幸せのツボを買って、検証しよやないか。」
「お～い！何でわざわざもう一個買わなきゃなんないんだよ！」
「そうでもせな、この議論に決着がつかんやろが。」
「つうか、幸せのツボを買ったとたん、それが割れるっていう不幸が起ってるじゃん！」
「ぐう・・・ふ、ふん、仮に幸せのツボ買って幸せになれんかったとしても、『いつか幸せになれるかも』って思いながら生きとったら幸せやろが・・・」
「もはや、ツボの効力の話じゃなくて、精神論になっちゃってるよ。」
そして、翌日・・・
割れたツボが修復されてました。
「幸せのツボを割って、その後、修復したら幸せになれるか？」を検証するそうです。
負けず嫌いなヤツ。。。
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