+詩+75






君の中の景色には何があるの?

その目線の先には何があるの?

ねぇ  教えてよ


でも少なくとも 少なくとも

君の目の中には俺はいない


何を見て微笑んでるの? 

何を見て悲しんでるの?

何を見て涙を流すの? 

何を見て怒っているの?



君の変わる変わる その表情

空の天気のように 変わるその色


でもその色の変化する理由は 俺じゃない

君の中の景色には 俺がいない


どんなにでかい声で叫ぼうが 

俺の声 君に聞こえない


どんなに手を伸ばそうが 

俺の手 君に届かない


どんなに速く走ろうとも 

君との距離 縮まれない


どんなに君の近くに来ても 

俺の姿 君の視界に入らない


君の景色になりたいよ 

君の視界へと入りたいよ


俺は君といたいけど 君は俺を知らない

意識などしない 空気のような存在


俺のことなんか― 

俺のことなんか―


俺の目は君一人しか写らないけど 

君の目には何が写っているの?


その笑顔を見て癒されるけど 

何だかとても胸が苦しいや


君の景色となっていたいよ 

君の眼中に入っていたいよ


無理かもしれないけど 

悲しいことかもしれないけど

勝手な俺の願いかもしれないけど.......



君の中の景色には何があるの?

その目線の先には何があるの?




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