eines Tagesの作る・造る・創る

eines Tagesの作る・造る・創る

PR

Profile

アイネスターゲス

アイネスターゲス

Calendar

Favorite Blog

++くるすROAD++ +くるす+さん
青空日和 紘子.さん
心のままに youseimamaさん
tomato diary 紘子*さん
ぴくるすの枕草子 pikurusu2225さん
Sep 15, 2009
XML
カテゴリ: いろいろ
2009-09-15 12:10:02


大正時代末期の北海道ハマベツ。
17歳の貴乃と小学校の代用教員の孝介が結婚の約束をするところから物語が始まる。
孝介の同級生で貴乃に片思いする完治。
3人を中心に四半世紀にわたる様々な人間の物語。
ってとこかな。

結納を間近に控えていた孝介の家に完治は火をつけて孝介一家を追い出してしまう。
孝介は『必ず迎えにくる』と約束をして樺太に向かい、貴乃は信じて待っているんだけどね。
たまたま家に一人でいた貴乃は完治に力づくで犯されてしまった。
そこから貴乃の運命の歯車が大きく変わって行くわけよ。


次は?次は?と読み出したらキリがなかったな。

本当は不安定な地盤の上に成り立つ好景気の樺太を舞台に物語は進み、
やがて太平洋戦争の敗北と、それに続く直後の混乱。
悲惨な事態に巻き込まれながら、貴乃は一見流されるように生きながらも孝介への想いは途絶えることなく続く。
孝介もまた同様に貴乃への思慕は消え去らなく、陰で表で心の支えとなる。

うーん、切ないね。
決して結ばれない男女の想いを中心に、当時の人々の生活やそれぞれの心の内が細かく描写されている。

登場人物は数えてはいないけど、ざっと30人はいたんじゃないかな?
その1人1人を細かく描写しているから、ちっともこんがらかってこない。
はら、普通は登場人物が多いとワケ分からなくなるってことあるじゃない?
でもね、ホントに丁寧に人物を書き込まれているから、物腰や表情まで目に浮かんできちゃう。


貴乃や孝介だって心の奥底では暗い気持ちを抱えているし、
逆に完治のようにかなりの悪党でも、子供たちからすると大事なお父さんだったりする。

まあ、最後は成るようになった、と言うか、成らなかった、と言うか。
余韻を残して物語は終わる。
ただ、ただ切ないなー!




会社の人から回ってきた本だから、お互いに感想や意見を言いたい放題でさ。
特に完治はメチャクチャ受けが悪くてボロクソに言われてたよ。
架空の人物だけどね、そーゆーのがまた楽しいんだよね。


悲しいけど、人間の強さや希望も見出せる物語だったかな。
私的にはスッゴク面白かったよ。
この作家さん、また他にも読んでみたいな。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Sep 15, 2009 12:57:55 PM
コメント(8) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: