水頭症




~脳が圧迫されて動きが鈍くなる~


頭蓋骨(ずがいこつ)の内部には脳室とよばれる空間があり、脳脊髄液(のうせきずいえき)とよばれる透き通った水のような液体で満たされています。何らかの原因で脳脊髄液が増えると、脳室が大きくなって脳が圧迫され、さまざまな神経症状があらわれます。

症状
脳脊髄液が増えて、脳室が拡大すると、脳が圧迫されます。どの部分の脳圧が高いか、すなわち脳のどの部位が圧迫されているかによって、症状の出方が異なります。大脳皮質が圧迫されると、痴呆になったり、感覚が鈍くなったり、体がまひしたりします。周囲の出来事に興味を示さなくなります(沈鬱(ちんうつ))。大脳辺縁(だいのうへんえん)系の障害では、性行動に変化がみられたり、異常に攻撃的になったりします。間脳の視床下部の障害では、ホルモンがきちんと分泌されなくなる、異常に食べる(過食)、食欲がなくなるなどの変化が認められます。

原因
通常、脳脊髄液は常に決まった量だけ分泌され、脳の内部を循環します。しかし、その循環経路がふさがれたり、脳脊髄液が異常に分泌されるようになると、脳室内の液が増え、脳圧が高まります。多くの場合、先天的な要因によるとみられています。

診断
症状や神経機能の検査を行い、この病気の可能性が認められたときには、頭部のX線検査をします。水頭症の場合には、犬を立たせて頭部を撮影すると、脳室内にたまった水の水平なラインを見つけることが出来ます。この病気と持つ犬は頭蓋が比較的大きく、頭の骨は薄いことが多いようです。

治療方法
脳圧を下げるために、副腎皮質ホルモン薬や高圧利尿薬を使うと、一時的に症状がよくなります。しかし、再発することが多いようです。脳と胴体をつなぐバイパス(脳室と心房、もしくは脳室と腹腔(ふくくう)をつなぐ)を外科手術でつくって脳圧を下げる方法もありますが、多くの場合、完治は期待できません。



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