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NO-NAMEの隠れ家
ASKA
作品レビュー
1stアルバム
『SCENE』
(1988.8.21)
1.伝わりますか
★★★☆
2.蘇州夜曲
★★★
3.予感
★★★
4.MY Mr.LONELY HEART
★★★
5.夢はるか
★★★
6.SCENE
★★★
7.ふたり
★★☆
8.今でも
★★☆
9.最後の場面
★★★★
10.MIDNIGHT 2 CALL
★★★
総合 ★★★
ASKA初のソロ・アルバム。同年3月には既にチャゲアスのアルバム『RHAPSODY』が発表されており、更に今作から3ヶ月後の11月にはアルバム『ENERGY』もリリースされるので、いかにこの時期のチャゲアスが活発なリリースを続けていたかが分かります。
今作は、これまでに女性歌手を中心にASKAが提供してきた楽曲のセルフカバーを多く収録した一枚。セルフカバー集という側面もありつつ、同時に純然たるASKAのソロ作という趣も持っているアルバムです。楽曲はどれも日本情緒を感じさせるものばかりで、ASKAの描く「和」のテイストの強い世界観を楽しむことができます。今作から3年後に発表される第2弾が、どこか重たく聴きづらい印象のアルバムであったのに比べて、今作は実に耳なじみがよく聴きやすいというのも強調しておきたい点。メロディー自体がポップス要素を多分に含んでおり、アレンジも極力そうしたメロディーを活かす控えめで風通しの良い方向でまとめています。エモーショナルなASKAのヴォーカルが光る『最後の場面』が感動的です。
(記:2009.1.24)
2ndアルバム
『SCENE II』
(1991.6.5)
1.はじまりはいつも雨
★★★☆
2.けれど空は青 ~close friend~
★★★☆
3.Love is alive
★★★
4.DAYS OF DREAM
★★★
5.恋
★★★
6.都会の空
★★
7.風の住む町
★★
8.PLEASE
★★★
9.君が愛を語れ
★★★
10.止まった時計
★★☆
総合 ★★☆
ソロ2作目。タイミングとしては、チャゲアスの『SEE YA』と『TREE』の間ということになります。今作も前作同様、他のアーティストに提供した楽曲のセルフカバーがアルバムの半分を占めています。
ミリオン・セールスを記録した『はじまりはいつも雨』、続くスケール豊かな『けれど空は青 ~close friend~』で幕を開けるアルバム序盤はなかなか良いのですが、ちょっとその後のテンションが続きません。岩崎宏美とのデュエット『Love is alive』、ジャジーなバラードの『DAYS OF DREAM』はまぁまぁですが、『恋』から『風の住む町』あたりの中盤曲が、アレンジ的にも重たく、ちょっと続けて聴いていくのが辛い感じがあります。前作『SCENE』同様、日本情緒を感じさせる曲調でまとめているのですが、どうも楽曲の個性が見えづらい印象です。児童合唱団を迎えた『PLEASE』、演奏終盤に『Hey Jude』的なコーラスが展開される『君が愛を語れ』で多少持ち直すのですが、トータリティとしては、冒頭2曲が終わった後は、最後まで低空飛行を続けているアルバムといったイメージです。
(記:2009.1.23)
3rdアルバム
『NEVER END』
(1995.2.27)
1.晴天を誉めるなら夕暮れを待て
★★★★
2.HELLO
★★★
3.NEVER END
★★☆
4.you & me
★★★
5.I’m busy
★★★★
6.どうってことないさ
★★★☆
7.next door
★★★★
8.オンリー ロンリー
★★★☆
9.はるかな国から
★★★★
10.君をのせて
★★★
11.月が近づけば少しはましだろう
★★★★
総合 ★★★★
ソロ3作目。チャゲアス本体では前年にシングル『HEART/NATURAL/On Your Mark』と『めぐり逢い』、そしてこの年の5月にはシングル『Something There』が、6月にはアルバム『Code Name.1 Brother Sun』がリリースされており、今作及びシングル『晴天を誉めるなら夕暮れを待て』は、チャゲアスでの活動と並行してのリリースとなりました。
提供曲のセルフカバーが多く、楽曲的にもバラード中心だった前2作から一転、今作はこの時期のチャゲアス本体同様に、バンドサウンドを取り入れ、ポップス/ロック色を押し出した作風になりました。かといって、ASKAらしい緻密な音作りの側面が軽視されているかといえばそんなわけでもなく、程良いバランスのサウンドに仕上がっています。『Code Name.1 Brother Sun』が好きなら、今作もきっと気に入るはずです。
1曲目の『晴天を誉めるなら夕暮れを待て』が、ASKA=バラードの印象を覆す爽快なアップテンポ・ナンバーでいきなり心地良いです。続く『HELLO』も、The Beatlesを意識したような大胆なストリングスの導入が新鮮。ブリティッシュ・ポップ風の『I’m busy』や、シティ・ポップス風の『どうってことないさ』や『はるかな国から』など、バラード以外の楽曲も軒並みアベレージが高く、ASKAの力量を実感します。黒田有紀とデュエットした『you & me』や、CHAGE&ASKAのセルフカバー『オンリー ロンリー』、沢田研二のカバー『君をのせて』など、話題性にも事欠きません。
バラードの『next door』は、ASKAの研ぎ澄まされたヴォーカルと緻密なアレンジメントの構築が美しいASKAソロ屈指の名曲だと個人的には思います。でも、ベストには入っていないんですよね…。
ラストを飾る『月が近づけば少しはましだろう』は、ASKAのパワフルなヴォーカルが大迫力で、思わず耳を引き付けられます。まさに、熱唱と呼ぶに相応しい。
こうして見てみると、タイトルトラック『NEVER END』が一番地味な気がします(笑)。ともあれ、重厚でボリューム満点の好盤。ASKAの凄さを感じる一枚です。
(記:2009.1.20)
4thアルバム
『ONE』
(1997.3.12)
1.風の引力
★★★☆
2.ONE
★★★☆
3.草原にソファを置いて
★★★
4.バーガーショップで逢いましょう
★★
5.僕はすっかり
★★★
6.共謀者
★★★
7.帰宅
★★★☆
8.ブラックマーケット
★★★
9.君が家に帰ったときに
★★★
10.ID
★★★
総合 ★★★
イギリスで制作された一枚。そのためでしょう、ブリティッシュ・ポップの影響を色濃く受けた作風となっています。『風の引力』、『バーガーショップで逢いましょう』、『僕はすっかり』、『ブラックマーケット』などといった楽曲は、もしも日本で制作にあたっていたのならば生まれることはなかったかもしれませんね。土臭いバンドサウンドの『共謀者』にも耳を奪われます。トータル43分という収録時間も丁度良く、サクッと聴ける一枚。
先にシングルとして発表された『ID』だけは、このアルバムの作風から見事に浮いています(笑)。そりゃ、ラストにしか置きようがないですね。でも、この曲はこの曲で、近未来的な雰囲気が格好良いです。多少、鬱になりますが…。ちなみに、この曲のPV及び今作のブックレット写真の撮影のために訪問したベトナムでは、ASKAはジャッキー・チェンに間違われたそうです。
(記:2009.1.20)
6thシングル
『ONE』
(1997.4.28)
1.着地点
★★★
2.ONE
★★★☆
3.こんなふうに
★★★★
アルバム『ONE』からのリカット・シングル。表題曲の『ONE』が2曲目という、変則的な収録順になっています。メイン曲が2曲目というシングルは、今作以外にはUNICORNの『働く男』しか知りません。
メインナンバー以外の2曲は、アルバム『ONE』には収録されておらず、ここで初お目見えする楽曲。ただ、『ONE』同様にイギリスで制作されており、外国人スタッフが制作に携わっているので、流れとしては同一線上に存在しています。
1曲目の『着地点』は、ギターサウンドを軸としつつも一筋縄ではいかないアレンジメントで、冷たいAメロと、間をたっぷりとったサビメロとが、押したり引いたりして交互に顔を見せます。その後のベストアルバムにも収録されました。
2曲目の『ONE』は、ここでは割愛。
3曲目の『こんなふうに』は、ミディアム・ラブソングで、現在まで唯一このシングルでしか聴けない曲なのですが、今回の3曲の中では最も好きなナンバー。何気ない朝を豊かな言葉で表現した歌詞もいいし、バンドサウンドの質感もいいです。これこそ、ベストに収めるべき楽曲だと思うんだけどなぁ。
(記:2009.2.3)
5thアルバム
『kicks』
(1998.3.25)
1.No Way
★★☆
2.Girl
★★★
3.Now
★★★
4.In My Circle
★★★
5.遊星
★★☆
6.馬を下りた王様
★★
7.同じ時代を
★★★☆
8.Tattoo
★★★
9.Kicks Street
★★
10.花は咲いたか
★★☆
Secret Track
11.(Secret Track)
(評価なし)
総合 ★★☆
前作から1年でリリースされたASKAの5thアルバム。今作ではまた違った音楽性を見せてくれます。モザイクのジャケットからして、予感させるものがありますが、これまでのASKAのイメージのままで聴くと裏切られるほど攻撃性を持ったアルバムです。具体的には、ハードロック及びクラブ・ミュージック要素の導入。『No Way』・『Now』・『Tattoo』・『花は咲いたか』等のハードな質感は、これまでのASKAの楽曲では聴くことのできなかったものだし、先行シングルとなった『Girl』や『同じ時代を』のクラブ寄りのアレンジは、新たな可能性を見せてくれたと言っていいでしょう。ASKAらしいシンプルなバラードになりそうな『In My Circle』も、ここでは独特のグルーヴを持ったアレンジメントに仕上げています。
こうした新境地のアレンジメントがどこか消化不良になっている面もありますが、アルバムとしての統一感と挑戦的な姿勢は存分に感じられる一枚。シークレット・トラックとして、『Girl』のリミックス・バージョンが収録されています。
(記:2009.1.27)
ベストアルバム
『ASKA the BEST』
(1999.3.31)
8thシングル
『good time』
(2000.7.12)
1.good time
★★★★
2.judge by myself
★★★☆
3.good life (instrumental version featuring ''good time'')
★★★
『Girl』以来2年4ヶ月ぶりのソロ・シングル。この2000年という年は、CHAGE&ASKAの本体のほうは『NO DOUBT』(1999年作品)と『NOT AT ALL』(2001年作品)に挟まれ、主だったリリースのなかった1年でした。
そんな中、7月にリリースされたのが今作。このシングルの後にASKAのソロ・アルバムが発売されるのではないかと憶測されていましたが、結局リリースはなし。今作の表題曲『good time』は実に5年の歳月を経て、2005年リリースの『SCENE III』に収録されました。
作詞・作曲・編曲・プロデュースの全てがASKA単独クレジットの大人のバラード『good time』と、クールな歌唱が年相応の格好良さを醸し出しているロックの『judge by myself』、更に『good time』を松本晃彦プロデュースでインスト化した『good life』(日戸愛によるコーラスも存在感あり)という3曲。寡作傾向なのはともかく、クオリティ的にはファンを満足させてくれるシングルです。
(記:2009.2.5)
9thシングル
『心に花の咲く方へ』
(2003.12.17)
1.心に花の咲く方へ
★★★☆
2.心に花の咲く方へ (instrumental ver.)
★★★★
3年5ヶ月ぶりのソロ・シングル。旭純をアレンジャーに迎えたバラード。ストリングスは岡村美央カルテット。前作『good time』同様、すっかり大御所の雰囲気が漂う、地に足の着いた1曲です。
c/wには今回もインスト・バージョン(カラオケ・バージョンとは異なり、アレンジそのものが変わっています)を収録。こちらのストリングスは後藤勇一郎カルテットによるもの。
(記:2009.2.5)
6thアルバム
『SCENE III』
(2005.11.23)
企画アルバム
『SCENE I & II limited edition 』
(2005.11.23)
企画アルバム
『SCENE of SCENE ~selected 6 songs from SCENE I,II,III~』
(2006.1.18)
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