黒沢健一(Vo&G)、黒沢秀樹(G)、木下裕晴(Ba)の3人で1991年にデビュー。1992年~1994年には、嶺川貴子(Key)が在籍していました。 黒沢健一を中心としながら、メンバー全員が楽曲製作に関わりました。洋楽マニアのメンバー達の豊かな音楽的土壌を反映して、良質なポップミュージックを量産。また、ライブバンドとしても定評がありました。 1995年、『KNOCKIN’ ON YOUR DOOR』がミリオンヒットとなり一般にも認知されました。 しかし、ヒットをきっかけに特に黒沢健一が音楽性に悩むようになり、1997年に活動休止。現在はメンバーが個々に音楽活動をしています。
作品レビュー
ミニアルバム 『L』 (1991.11.25)
1.Bye Bye Popsicle/一度だけのNo.1
★★★★ 2.Love is real?/想像の産物
★★★ 3.PACKAGE…I missed my natural/パッケージ
★★★ 4.A GO GO/ア・ゴー・ゴー
★★★ 5.Northtown Christmas/ノースタウン クリスマス
★★★☆
総合 ★★★
彼らのメジャーデビュー作となったミニアルバム。ポリスターから、5000枚限定でリリースされました。今作のすぐ後に、モノラル音源のミニアルバム『R』がプロモーションCDとして1000枚限定でリリースされ、音楽関係者の間で話題になりました(『R』は後に、企画版『L+R』で復刻されています)。 今作『L』は、わずか5曲という曲数の中で最大限にL⇔Rの魅力を表現しようとしたことが感じられる一枚になっています。彼らの中心人物である黒沢健一のポップマニアぶりが早くも発揮されており、厖大な音楽鑑賞経験に裏打ちされたポップな世界観は、なかなか強烈なものがあります。意地悪な見方をすれば、彼の聴いてきた洋楽のスタンダードをそのままなぞっただけだという印象もあるかもしれませんが、雑多な音楽性を受け入れて消化し、これだけ正面きってポップ・ワールドを展開してしまうその姿勢に、他の何物でもない「L⇔Rの音楽」としての強みを感じます。ソングライターとしても、ヴォーカルとしても、黒沢健一の凄さが表れていると思いますね。 「最初のKiss, and Bye Bye Bye」という、爽やかな健一ヴォイスが印象的でポップな質感が見事な『Bye Bye Popsicle』は、ポリスター時代の彼らの代表曲のひとつとして長く愛されました。 本人達が「ドラッグソング」と呼ぶように、聴いていると曲の世界観にどっぷりハマってしまう『Love is real?』では、魔法のようなサウンドと健一さんのヴォーカルに思わずうっとり。 デジロック+ファンクといった感じで、ミスチルで言うなら『ニシエヒガシエ』!?…と思わせる『PACKAGE…I missed my natural』は、無機質さとL⇔Rらしい特徴的な音使いが入り混じったサウンドが彼らの全楽曲の中でも独特。 古めかしいロックンロールに、健一さんのクリアでハイトーンなヴォーカルが新鮮さを吹き込む『A GO GO』は、ライブでは実に盛り上がりそう。 『Northtown Christmas』は、なんとも美しいクリスマス・ソングで、シングルカットしてもいいくらいですね。 洋楽からの流れなのに、J-POPとしても十分に通用するL⇔Rワールド。ポップス好きなら、聴かなきゃ損です。一発屋のイメージを捨て去って是非!! (記:2005.9.20/一部加筆修正:2009.2.27)
1stアルバム 『Lefty in the Right 左利きの真実』 (1992.4.25)
1.Lazy Girl レイジー・ガール
★★★☆ 2.7 Voice セブン・ヴォイス
★★☆ 3.Bye Bye Popsicle 一度だけのNO.1 [version]
★★★★ 4.Holdin’ Out [You&Me together] ホワッツ・ラブ
★★★ 5.Love is real? 想像の産物 [version]
★★★ 6.Motion Picture モーション・ピクチャー
★★★ 7.I Can’t Say Anymore アイ キャント セイ………
★★★ 8.PACKAGE…I missed my natural パッケージ [ALTERNATE MIX]
★★★ 9.With Lots of Love Signed All of Us ロッツ・オブ・ラブ
(評価なし) 10.[Fresh Air For My] Dounut Dreams ドーナッツ・ドリームス
★★★
総合 ★★★
初のフルアルバム。コーラスとしてレコーディングに参加していた嶺川貴子が正式メンバーとして加入、L⇔Rは4人体制になります。 『LAGY GIRL』で颯爽と幕を開ける今作。やはり、ジャケットのイラストや、曲名のセンスから、もちろんサウンドに至るまで、当時の歌謡曲とは一線を画す世界観を展開しています。古い洋楽が好きならニヤリとしてしまうような曲ばかり。全歌詞英語の『Motion Picture』など、趣味が出まくっています。秀樹さんメインの『I Can’t Say Anymore』は、貴子ちゃんのキュートなコーラスも相俟って、健一さんとは一味違う、しかし実にL⇔Rらしい楽曲になっています。この人達って、本当に音楽が好きで、色んなことをよく知ってるなぁって思いますよね。『L』に収録されていた3曲は、どれも今作ではバージョン違いで収録されています。コーラスワークも綿密で、聴くたびに新たな発見がある一枚です。 (記:2009.3.3)
1stシングル。2曲とも、ポリスター時代の彼らの代表曲と言えますね。 アルバム『Lefty in the Right』でも1曲目を飾った『LAZY GIRL』は、疾走感のある1曲で、めまぐるしく変化するメロディーとアレンジの展開に息つく暇もありません。ライブでもおおいに盛り上がります。 『BYE BYE POPSICLE』は、The Beatles的なポップ・ナンバーですが、安心して聴けるアレンジメントとクリアな健一さんのヴォーカルとは裏腹に、歌詞はシニカルな視点で描かれており、意外性があります。あくまでポップでありながら、時たまその裏にちらりと除く皮肉っぽさも、彼らの魅力のひとつですね。 (記:2009.3.6)
2ndシングル 『(I WANNA) BE WITH YOU』 (1992.9.26)
1.(I WANNA) BE WITH YOU/ビー・ウィズ・ユー
★★★★ 2.PASSIN' THROUGH pt.1/'73追憶の日々
★★★☆
2ndアルバムに先立ってリリースされた2ndシングル。 『(I WANNA) BE WITH YOU』は、健一さんのメロディーメーカーとしての才能と彼らのアレンジセンス、コーラスワークの美しさが高次元で融合した傑作。アマチュア時代にコンテストでこの曲を演奏し、小室哲哉に「良い曲だね」と褒められたというエピソードも。満点の星空の下で聴いていたい曲。アルバム『LAUGH + ROUGH』では本編からは外れ、ボーナストラック的な扱いになっていますが、それもわかるような気がします。 『PASSIN' THROUGH pt.1』もなかなかいいですね。こちらはアルバム本編に組み込まれています。 (記:2009.3.6)
2ndアルバム 『LAUGH + ROUGH / ラフ・アンド・ラフ』 (1992.11.16)
1.LAUGH SO ROUGH/ラフ・アンド・ラフ
★★★ 2.YOUNGER THAN YESTERDAY/迷宮の少年たち
★★★★ 3.BABY BACK/ベイビー・バック
★★★☆ 4.PUMPING'92/素敵なパンピング
★★★ 5.RIGHTS AND DUES/ライツ・アンド・デューズ
★★★☆ 6.(too many flowers and mirrors) IN MY ROOM/イン・マイ・ルーム
★★★ 7.WHAT ''P'' SEZ?/はっきりしようぜ
★★★ 8.I CAN'T STAND IT/気分は限界
★★★ 9.PASSIN' THROUGH pt.1/'73追憶の日々
★★★☆ 10.ONE IS MAGIC (and other is logic)/魔法と理屈
★★★ 11.PASSIN' THROUGH pt.2/パッシン・スルーpt.2
★★ 12.LAUGH SO ROUGH (reprise)/ラフ・アンド・ラフ(リプリーズ)
★★★ 13.(I WANNA) BE WITH YOU/ビー・ウィズ・ユー
★★★★
総合 ★★★☆
2ndアルバム。1st以上に、一筋縄ではいかないアレンジメントの楽曲が多く、音の雑多性や、その出したり引いたりの使い方もセンスが溢れていてイイ感じです。そういった部分での充実度は、彼らの数多いアルバムの中でも最高峰でしょう。アルバムの構成や、小品の挟み方なんかも、まるで洋楽を聴いているような気になってしまいます。小説風の歌詞世界も見事で、美しいコーラスワークの冴える『YOUNGER THAN YESTERDAY』や、カントリー調のバラッド『BABY BACK』などは、限られた日本語でここまで美しい情景を描くことがことが出来るのかと感嘆するほどの完成度を誇っています。 全歌詞英語の『RIGHTS AND DUES』は、素晴らしく優雅なメロディーラインをもちながら、ストリングスの使い方が普通ではないというひねくれた1曲。他にも、初めての貴子チャンのメイン曲『(too many flowers and mirrors) IN MY ROOM』や、諦念と美しさが一緒くたになって表れてくる『PASSIN' THROUGH pt.1』、展開の妙味を発揮した『ONE IS MAGIC (and other is logic)』など、聴き所が多いです。ポリスター時代で一番好きなアルバムを挙げるなら、僕は今作を選びます。 (記:2009.3.3)
1.NOW THAT SUMMER IS HERE [君と夏と僕のブルー・ジーン]
★★★ 2.AMERICAN DREAM [アメリカン・ドリーム]
★★★☆
BONUS TRACK
3.BOTH SIDE NOW [ボス・サイド・ナウ]
★★☆
アルバム『LAND OF RICHES』と同時発売のシングル。1曲目・2曲目ともにアルバムにも収録されています。 『NOW THAT SUMMER IS HERE』は、アルバムのカラーそのままのアメリカンポップス。「ジェリービーンズ」・「アイスクリーム」といったフレーズも、出てくるだけで歌詞の雰囲気を良くしていますね。この曲のハイライトは、最後のサビの繰り返し前のドラム。ここでいつも胸が躍ります。 『AMERICAN DREAM』も、淡々とした雰囲気がオシャレな1曲で、聴き逃せない良さがあります。 ボーナストラックとして3曲目に収録されたのが、東京商科学院イメージ・ソングとなった『BOTH SIDE NOW』。この曲はアルバム『LAND OF RICHES』には収録されませんでしたが、後年の復刻企画盤『L+R』のボーナス8cmCDに収められています。いかにも!なL⇔R節のナンバーで、健一さんの切ない歌声は聴き所。サビでカラッと明るくなります。しかし、性急なフェードアウトともに尻切れトンボで終わってしまう未完成バージョンで、不満が残ります。幻のフル・バージョン、聴いてみたいです。 (記:2009.3.6)
4thアルバム 『LAND OF RICHES』 (1993.12.20)
FACE-A
1.LAND OF RICHES-1 [ランド・オヴ・リッチズ1]
★★★☆ 2.NOW THAT SUMMER IS HERE [君と夏と僕のブルー・ジーン]
★★★ 3.AMERICAN DREAM [アメリカン・ドリーム]
★★★☆ 4.CRUSIN' 50~90'S [クルージン]
★★★☆ 5.CIRCLING TIMES SQUARE [さよならタイムズスクエア]
★★★☆ 6.RED & BLUE [レッドアンドブルー]
★★★★☆
FACE-B
1.THINGS CHANGE~
(評価なし) 2.EQUINOX [イクイノックス]
★★★ 3.TELEPHONE CRAZE [テレフォン・クレイズ]
★★★☆ 4.CAN'T SIT DOWN [エディサンセット & ブレイザーズのテーマ]
★★★ 5.U-EN-CHI [遊園地]
★★☆ 6.LAND OF RICHES-2 [ランド・オヴ・リッチズ2]
★★★☆
総合 ★★★★
ポリスター時代最後のオリジナルアルバムとなった4th。L⇔Rは元々出自が洋楽ポップスで、The Beatlesのリバプールサウンドの他に、アメリカ音楽への憧れも深く、そうした影響はこれまでも彼らの作品の随所に覗うことができました。そして、今作ではタイトルもズバリ『LAND OF RICHES』=「アメリカ」。タイトルチューンの『LAND OF RICHES-1』・『同-2』の他にも、アメリカンポップス/ロックの影響が強い楽曲が並んでいます。歌詞カードの写真も、完全にアメリカを意識したものに。 また、今作は「FACE-A」・「FACE-B」として各6曲の2枚組にするという形態に。レコードを意識した遊び心ですね。 貴子チャンによるユーロビートの『CIRCLING TIMES SQUARE』、木下さんが始めて作曲に名を連ねたポップチューン『TELEPHONE CRAZE』、黒沢兄弟が交代でヴォーカルをとる『U-EN-CHI』など、メンバーの個性も出ています。 隠れた名曲として押したいのが、1枚目最後の『RED & BLUE』。ベスト盤にも収録されなかったので知名度は低いですが、淡々とした曲調と海野祥年(牧村憲一氏のペンネーム)による切ない歌詞が相俟って、本当に泣けるナンバーだと思います。バラードでは、『EQUINOX』よりもこっちが好きですね。 (記:2009.3.6)
ミニアルバム 『LAND OF RICHES -Reverse-』 (1994.4.25)
1.TELEPHONE CRAZE [テレフォン・クレイズ]
★★★☆ 2.EQUINOX [イクイノックス]
★★★☆ 3.RED & BLUE [レッドアンドブルー]
★★★★☆ 4.LAND OF RICHES-2 [ランド・オヴ・リッチズ2]
★★★☆
総合 ★★★☆
アルバム『LAND OF RICHES』に収録されていた4曲を、別アレンジで収録したミニアルバム。と言っても、それほど大きくアレンジの変わったものはなく、あくまでファンアイテムといった趣。細かい違いを楽しんでもらいたいという想いは、L⇔Rのメンバー自身が音楽マニアだった経験からきているのかもしれませんね。アルバム収録時にはピアノ+ストリングスのアレンジだった『EQUINOX』は、今回はピアノ一本で演奏されており、僕はこちらのバージョンのほうが歌がストレートに届いてくる気がして評価しています。 (記:2009.3.6)
1.SOCIETY’S LOVE -ソサエティ・ラヴ-
★★★☆ 2.REMEMBER -リメンバー-
★★★☆ 3.STAY AWHILE -ステイ-
★★★☆ 4.CATCH THE TUBE -地下鉄で行こうよ-
★★★ 5.IT’S ONLY A LOVE SONG -イッツ・オンリー・ラヴ・ソング-
★★★☆ 6.EASY ANSWERS -イージー・アンサーズ-
★★★★ 7.THEME OF B.L.T. -B.L.T.のテーマ-
★★★ 8.SEVENTEEN -17-
★★★☆ 9.PARANOIAC STAR -パラノイアック・スター-
★★★ 10.KEEP THE CIRCLE TURNING -サークル・ターニング-
★★☆ 11.HELLO, IT'S ME (ALBUM MIX) -ハロー・イッツ・ミー-
★★★☆
総合 ★★★★
ポニーキャニオン移籍後初のオリジナルアルバムである今作は、L⇔Rのサウンド面においても一つの大きな転機となった一枚だと思います。『REMEMBER』のところでも書きましたが、これまでのマニアックな流れから、この時期のL⇔RはJ-POP市場で親しまれやすい形へと変化を遂げていったわけです。いわば、ポリスター時代には洋楽の模倣やオマージュの色が強かった彼らのサウンドですが、移籍と時を同じくして、その外側の部分がそぎ落とされ、芯の部分に残った(=これまでの音楽経験によって自然と彼らの中に蓄積された)ポップセンスの溢れるシンプルで親しみやすいショートチューンへと楽曲が大まかに分類できるようになってきた、というところでしょうかね。 冒頭の『SOCIETY’S LOVE』がいきなり爽快。突き抜けるようなバンドサウンドが気持ちいいアッパーチューンで、健一さんの歌声もいつにも増してセクシーに聴こえます。サビ前でいったん抜いて、一気にまたサビで盛り上がるあたりも高揚感があっていい感じ。他にも、シンプルながらノスタルジックな『SEVENTEEN』、心地よいグルーヴを聴かせる木下さん作曲の『EASY ANSWERS』など、サクサクと聴けるノリの良いポップナンバーがアルバムの要所を押さえます。また、ひねくれた音使いの『CATCH THE TUBE』、サザンオールスターズの『栞のテーマ』を思わせつつもL⇔R流に染めた3連バラード『STAY AWHILE』、バンドアンサンブルとコーラスが小気味良く交わる『IT’S ONLY A LOVE SONG』など、凝っていながら親しみやすい、絶妙なバランスで作られたナンバーが目白押しです。最後はシングル『HELLO, IT'S ME』で締める、アルバムの流れも心地良いです。 なお、初回盤は、レコード盤さながらの雰囲気を味わってもらおうと、『LAND OF RICHES』に続いて2枚組で発売されました。 (記:2005.12.31/一部加筆修正:2009.3.8)
ベストアルバム 『Singles&More』 (1994.12.1)
1.REMEMBER -リメンバー-
★★★☆ 2.TUMBLING DOWN -恋のタンブリングダウン-
★★★☆ 3.RAINDROP TRACES -君に虹が降りた-
★★★★ 4.NOW THAT SUMMER IS HERE -君と夏と僕のブルージーン-
★★★ 5.BYE BYE POPSICLE -一度だけのNO.1-
★★★★ 6.LAZY GIRL -レイジー・ガール-
★★★☆ 7.(I WANNA) BE WITH YOU -ビー・ウィズ・ユー-
★★★★ 8.LAUGH SO ROUGH -ラフ・アンド・ラフ-
★★★ 9.HOLDIN' OUT (YOU&ME TOGETHER) -ホワッツ・ラブ-
★★★ 10.YOUNGER THAN YESTERDAY -迷宮の少年たち-
★★★★ 11.BABY BACK -ベイビー・バック-
★★★☆ 12.TELEPHONE CRAZE -テレフォン・クレイズ-
★★★☆ 13.CIRCLING TIMES SQUARE -サークリング・タイムズ・スクエア-
★★★☆ 14.EQUINOX -イクイノックス-
★★★
1.KNOCKIN' ON YOUR DOOR
★★★★☆ 2.MUSIC JAMBOREE'95
★★☆ 3.IT'S ONLY A LOVE SONG
★★★☆
彼らの最大のヒット曲。表題曲の『KNOCKIN' ON YOUR DOOR』は、いわゆる「月9」、月曜9時のドラマ、フジテレビ『僕らに愛を!』の主題歌に起用されました。しかしL⇔Rが月9とは、このセンスはすごいなぁ。見事オリコン初登場1位を記録し、それまで7週連続1位に座っていたH Jungle with Tを引きずりおろしました。これには小室さんも唖然…!! まさか『(I WANNA)BE WITH YOU』で彼らを褒めたときに、後にヒットチャートでぶつかることになるとは思わなかったことでしょう。 幸か不幸か、この曲のおかげでL⇔Rは一般層にも広く認知されたのですが、同時にこの曲のおかげで「一発屋」の印象を持たれてしまうことになりました。しかし、セールス的にはそう呼ばれてしまうのは仕方ないにしても、この曲だけが突出したクオリティというわけではないことは、彼らの他の作品を聴けば理解できるでしょう。 彼らの楽曲はサビから始まるものが多いですが、この曲もそのパターン。何を言ってるかわからないサビのフレーズは、いまだにテレビ等でネタにされたりもしますが、「I’m knocking on your door」が正解です、念のため。クールかつキャッチーなメロディー性、お洒落な言葉を並べた歌詞、ホーンアレンジの彩りも豊かで、今振り返ってみてもヒット性十分ですね。1コーラス終了後の間奏がいいなぁ。ドアをノックする音はやはり斬新です。 2曲目は、インストの『MUSIC JAMBOREE'95』。めまぐるしく変化するアレンジは、かの名曲『LAZY GIRL』を彷彿とさせたりもします。途中のブルージーな展開、こんな演奏は初めての披露ではないでしょうか。 3曲目の『IT'S ONLY A LOVE SONG』は、アルバム『LACK OF REASON』からのリカット。 (記:2009.3.9)
『BYE』から1ヶ月でリリースされた9thシングル。この後すぐにアルバム『Let me Roll it!』もリリースされます。 表題曲『DAY BY DAY』はアニメ『学校の怪談』主題歌でしたが、何をどうしてそんなタイアップがついたのかは、全L⇔Rファンの謎。どこまでも広がる大空を思わせるような爽快なナンバー。ただ、優等生的すぎててあまり面白みがないかな。 そういう意味では、c/wの『COWLICK』のほうが好きです。コンパクトな構成、洋楽ポップス成分全快のスタンダードなアレンジが聴きやすいです。 (記:2009.3.9)