NO-NAMEの隠れ家

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川本真琴

作品レビュー

1stアルバム
『川本真琴』
(1997.6.25)

2002年を最後に表舞台から姿を消していたものの、2006年以降本格的に音楽活動を再開し、現在「タイガーフェイクファ」として活動している川本真琴。いやぁ、彼女が帰ってきたのは嬉しいかぎりっす。こんな類稀なるセンスの持ち主が消えてしまうんじゃもったいない。そんな川本真琴の、自身の名前を冠した1stアルバム。
なんというか、もう歌詞も曲も本当に独特で、その不思議ちゃん的な言動と相まって、強烈なキャラクターとして脳裏に刻まれます。アコギを中心に据えて激しいサウンドを展開するというのが、この1stアルバムでの楽曲のひとつの特徴なのですが、それと同様に、あるいはそれ以上に耳を奪われるのが、そのものズバリ彼女の歌唱。マシンガンのような早口で1フレーズを一気に歌い上げる彼女の歌い方は非常に印象的です。歌詞も、彼女独特の言葉選びだったり、文脈だったり。普通はこんな言い方しないだろっていうのが平気で出てきますからね。
デビュー当初は、その可愛らしい風貌で、アイドル的な目で見られることもあった彼女。しかし、歌番組でのトークを見ても、また歌詞を見ても、どうやら彼女は天然の不思議ちゃんであるようです。そして、湧き出てくる音楽センスも天然のパワーでしょう、これは。岡村靖幸が1stシングル『愛の才能』をプロデュースするに至ったというのもなんとなく納得できますが、その岡村ちゃんと同列に並んでも決してひけを取らない楽曲群が見事なもの。
『DNA』はガールズポップ史上に残る名曲だと思います。切なさの極致『タイムマシーン』も良い。

1.10分前 ★★★☆
2.愛の才能 (ALBUM VERSION) ★★★☆
3.STONE ★★★☆
4.DNA ★★★★
5.EDGE ★★
6.タイムマシーン ★★★☆
7.やきそばパン ★★★
8.LOVE&LUNA ★★★
9.ひまわり ★★★☆
10.1/2 ★★★

総合 ★★★

(記:2007.5.8)










2ndアルバム
『gobbledygook』
(2001.3.3)

1.Hello♥ (評価なし)
2.ギミーシェルター (Original edit) ★★★
3.キャラメル ★★
4.OCTOPUS THEATER ★★★
5.ハーツソーパ (評価なし)
6.ピカピカ ★★★☆
7.ブレインシュガー (評価なし)
8.月の缶 (sweet edit) ★★☆
9.FRAGILE ★★★☆
10.ドライブしようよ ★★
11.微熱 ★★★
12.桜 (album mix) ★★★★
13.TOKYO EXPLOSION JP ★★★
14.Hello☆ (評価なし)
15.雨に唄えば ★★☆

総合 ★★★

前作から3年8ヶ月という大御所サイクルでの2nd。自由ですねー。さすがにこれだけ時間を挟めば音楽性も変わります。前作は大雑把に言えばアコースティックなイメージに支配されていましたが、今作では雑多な音楽性でやりたい放題。色んな引き出しをもってますねぇ。最初から最後まで、まさに「音のおもちゃ箱」。中盤9曲目にデーンと置かれた『FRAGILE』は、10分超の大作。おっ、岡村ちゃんっぽい。いよいよ彼女も岡村靖幸の正統な後継者となるのか…と思っていたら、なんてことはない、そもそもこの曲は岡村ちゃんによる作曲だった(笑)。個人的には、1stと甲乙つけがたいアルバムですねぇ。先述のように、そもそも音楽性が全然違うんだけど。
(記:2008.6.6)


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