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ユリシーズのお客様の中には、希に海外からご注文頂く方もいらっしゃいます。と言っても、FedExやEMSを利用できるインフラがユリシーズにはまだ整っていないため、商品はある特殊な方法で送られます。それが「 転送コム
」です。
「転送コム」とは、海外のユーザーと日本国内のショップの仲立ちをする、いわゆる架け橋のような物流サポートサービスであり、ユーザーは以下のような手順で利用することになります。
1.海外に住むユーザーが、 自分で
転送コムに登録する。
2.転送コムから、日本国内の「専用住所」を割り当てられる。
3.転送コムユーザーは、日本のネットショップで買い物をした際、配送先の入力欄に「専用住所」をコピペする。
4.ショップは、商品を「専用住所」に送る。
5.商品が転送コムに届き、転送コムはそのままユーザーの手元に転送する。
6.受け取り完了。
このシステムのミソは「専用住所」の発行にあります。もうお分かりのように、実際にはいったんすべての荷物が転送コムに集まるわけで、ユーザーに割り当てられた住所は、転送コムの集荷センターの所在地そのものです。ただし、末尾に部屋番号のような6桁の番号が添付されていて、実はこれこそが、個人を特定するための大切なIDとなっています。転送コムは、このIDを元に海外の正しい住所へと荷物を送り届けるのです。
ひょんなことから、お客様の中に転送コムを利用されている方が少なからずいることに気付いたエンゾー、もう少し詳しくシステムを知りたかったので、転送コムに概要を問い合わせました。
その結果分かったことは、お買い物をして頂く前に、お客様の方から能動的に転送コムに登録して「専用住所」を取得しておかないと、せっかくお買い上げいただいても、送り先住所の入力で躓いてしまい(海外の住所は入力できないので)、二度手間になってしまうという弱点でした。
エンゾー:「海外のお客様向けに、転送コムへの加入を促すようなページはありませんか?出来れば英語と中国語で」
営業Nさん:「あるにはあるのですが、弊社のページ内ではなく、弊社をご利用頂いている企業様が自腹でお作りになったページなので、内容の転載は憚られます」
そりゃそうだ。
営業Nさん:「そのページのように、お客様がお作りになるのは構いませんよ」
エンゾー:「うっ、すみません。スキル不足で、そこまで高度なページは作れません」
営業Nさん:「そうですか・・・」
Nさんはかなり柔軟な方のようで、良い提案をして頂けるのですが、エンゾーがそれを実行することが出来ません。万事休すか。
ところが一瞬の沈黙の後、Nさんが思いもよらぬことを口にしました。
営業Nさん:「では、どの企業様でも汎用的に使うことが出来る『転送コム加入促進ページ』を、弊社が作ってしまいましょうか。お客様のページにはリンクバナーだけ張って頂き、そこをクリックすれば、お買い物の前に登録をする必要があることが分かるようなページになっていればいいわけですよね?」
エンゾー:「え”っ!?(◎◇◎;)い、いいんですか?」
営業Nさん:「弊社としても利益になることですから、検討させて頂きます。確約は出来ませんが、少しお時間を下さい」
なんという捌けた提案。たまたまエンゾーの電話に出た営業さんから、こういうドラスティックなアイデアが、スラスラと口を突いて出てくることにかなり驚きました。
それにしても、一介の窓口担当者にそこまでの権限があるものなのか?唯一その部分に引っ掛かりを感じたのですが、淡々と受け答えをするNさんの言葉に妙な説得力を感じたエンゾー、ここはすべてをお任せすることにして、お礼を言いながら受話器を置きました。
それから数ヶ月が経ちました。
相変わらずポツリポツリと転送コム経由の注文が入り、その度に忘れかけていた案件を思い出しましたが、転送コムからは何の音沙汰もありません。もともと、自前で作ればかなりの金額が発生するはずだったページを、タダで作ってもらおうという虫の良すぎる話でしたから、実現しなくても当たり前でしたし、確約できないと前振りされていたので、多分無理だったんだろうなと思って諦めていました。
それが今日になって、突然メールが届いたのです。
『お待たせいたしましたが、通販サイト様用のページの作成が完了いたしました』
あの時電話に出てくれたNさんからのメールには、非常に簡潔に、それだけ書かれていました。その下に記載されたリンク先にあったのが このページ
です。
おおおおお!完璧だ!しかも日本語・英語・中国語に対応している!
突然電話してきた、どこの馬の骨とも分からないようなエンゾーの質問に、こんな形で応えるなんて。転送コム、痺れます。
ちなみに、Nさんは同社の執行役員でした。なるほど、納得です(^_^;。
いろいろリニューアル 2011.04.13
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