昨年10月発足以来3人目の閣僚交代(うちひとりは自殺)となりました。首相選任時の論功行賞内閣の膿が参院選を前にして一気に噴出した形です。昨日まで謝罪はしても辞任要求を「野党が勝手に言っていること、言わしておけばいい」と悪びれることなく語っていた久間大臣も、与党内からの突き上げや長崎市長直々の抗議にあって、あっけなく辞任に追い込まれた形です。カッコ悪い! 社会保険庁職員一同のボーナス一部返上同様、選挙対策ミエミエですね。
安倍首相が何故久間大臣を守ろうとしたかと言えば、それは首相自身が「しょうがない」と思っているからに他なりません。その証拠に先日の民主党小澤代表との討論で、首相は久間発言を遺憾だとしながらも更迭の必要なしとした上で、小澤代表の米国に原爆投下について謝罪要求すべきとの発言に対し、米国の核の傘の下で守ってもらっている以上、それは有り得ないことと発言していました。小澤代表は「真の日米パートナーシップ実現のため言うべきことは言うべきだ。ドイツですら自国への無差別爆撃について米国の謝罪を取り付けている」と迫りましたが、国内にはネオナショナリストでタカ派首相も、米国にはまったくの弱腰。最近米国議会では韓国朝鮮ロビーの働きかけで、首相自身が再燃させた従軍慰安婦問題での非難決議が通っているにもかかわらずです。
慰安婦問題も最悪だけど、非戦闘員を何十万人も惨殺し、生き残った人々にもいまだに苦しみを与えている広島長崎への原爆投下や日本全土の無差別爆撃もまた明らかな国際法違反であり、人道上けっして許されない行為です。そう言えば安倍首相は、沖縄戦における住民自決に対する軍の関与を証拠無しとして否定し削除命令を出した右傾化した教科書検定審議会の見解を支持しています。証拠無しどころか生き残りの語り部が多数訴え続けているにもかかわらずです。
ハッキリ言って民主党小澤代表は嫌いです。しかし表面的にはリベラルさを装いながら根拠希薄な美しい国だの自主憲法制定だのと、ネオナショナリストを自認する安倍さんはもっと嫌いです。ほんとのナショナリストの面汚しでしかない。衆議院での圧倒多数をいいことに強行採決をくり返す。内弁慶にも限度がある。国民を馬鹿にするのもいい加減にしろと言いたいのです。
来る参議院選において、有権者各位の賢明なる判断を期待するものです。
たいへんご無沙汰しております! 2017年06月27日
ウサマ・ビンラディン殺害に思うこと 2011年05月04日 コメント(2)
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