月浮かぶそら、輝くひかり。 -静かな夜空の小さなトモシビ。

第十三章-告白-


「私が、どうかした?」
「好きだ!大好きだ!!」
「・・・え?」
藍がキョトンとなった。
「ずっと、今まで言えなかったけど・・・ずっとずっと・・・好きだった。というか、いて当たり前の存在みたいで・・・これからもずっとそばにいて欲しくて・・・それで・・・俺と、付き合ってくれないか・・・・・・?」
「え、あの、・・・え?」
藍は未だに状況が理解できてないようで、慌てふためいていた。
「だから!俺と付き合ってくれっ」
「あ、うん」
「・・・え?」
あまりにあっさりとした答えだったので今度は涼哉の方がキョトンとしてしまった。
「別に、良いよ?」
「ほ、ほんとかっ!」
「うん、私も涼哉のこと好きだし・・・それに・・・涼哉、いつも私のこと考えててくれたし・・・」
「そうだっけ・・・?」
「うん。そうだよ。今までずっと、色々お世話になってきたよね。ほら、肝試し大会の時も、私が怖くって進めなかったとき、『俺が前に行ってやるっお前は後ろついて来いっ、それなら怖くないだろ!』って。私、涼哉が幽霊とか怖いの知ってた、でもあの時は涼哉に甘えたの。『手、握ってもいい?』って聞いた時、少し顔赤かったよね」
「そ、そだっけ・・・・・・」
少し照れたように涼哉の顔が赤くなっていた。
「これからも・・・よろしくね?」
「お、おうっ!任せろっ」
「じゃあ、また明日ねっ」
そういい残して走って家の中に飛び込んでいった。
「やった・・・やったぞ!俺はやったんだっ!!」
涼哉は何度も自分に言い聞かせるように叫びながら家の中に入っていった。


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: