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2006.06.18
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カテゴリ: das Thema
 新装開店直後の成田第一Terminalは広く明るく、入国審査後の土産物売り場などの施設はドイツ的に抑制の効いたラインナップとなっていた。
 準備する余裕が無かったので、現地で待つIさんの勧め通りに、胃腸薬の類を買い込もうとしたのだが、日本では普通にありがちなフル装備の薬局が無く、(ドイツでは処方箋を持たず薬局で手に入れられる薬が意味をなさないように)これまた非常に抑制の効いたラインナップの中からの選択になってしまった。とは言っても、そんな気休め薬程度で直るものなんか、彼の地では病気のうちに入らないだろう。

 なにせこれまで香港より南西に行ったことがないのだから、機内の窓から見る景色は想像力を刺激する。Vietnamに差し掛かった頃に空と大地を橋渡しする積乱雲を飽きもせず眺めていると、飛行機は幅の短い国土をあっさりと横断し、やがてThaiの上を飛んでいた。

 Bangkok空港内のラウンジで4時間潰した後、Bangalore行き待合ロビーに移動するとインド人の風貌をした旅人が多くなったことに気付く。当初の計算違いで実はこれから日本対Croatia戦が始まることを知ったが、職業人の義務感から行く事を決めた以上、仕方ない。ホテルのTVで結果のダイジェスト版が見られるかもしれない。

 乗り込んだThai航空機は型遅れのくたびれた感じがした。尾翼方向から乗り込むと、余程の湿気なのだろう、機内のBizClassもEconomyも、全ての座席上部の空調吹き出し口から地方の花火大会でよく見るような"ナイアガラの滝"のように白い蒸気が間断なく流れ落ちている。
 本当は冷蔵庫なのかこの飛行機。なんだかスーパーの生鮮食料品売り場の乳製品にでもなったような気分だ。よく冷やされた挙句、文字通りこのまま仏様に召されるのか。
 召される前に召せ とばかりに機内食のほうれん草カレーを胃袋に入れたりしているうちに、すんなりと深夜のBangalore空港に到着した。

 表に出ると、暑く湿気のこもった夜の薄明かりの中に、土埃が舞いそうなむき出しの地面に立つTaxiの運転手たちが旅行客達を群れをなしてのぞいている。殆ど皆が手に札を下げているが、中には人名に加え、IBMやSiemensなど大企業の名前が書かれているものもある。

 シートに腰を降ろしまずは時計を合わせたが、日本から3時間30分遅れているらしい。判ったよ、でもこの30分ってなんだい。

 蒸し暑い空気をかき回しながらHotelへ向かう車中で、ターバンを被った運転手氏は彼の視界に何かがよぎると即クラクションを鳴らす。
 車やノーヘル2人乗りバイクが隣にいると鳴らす(=彼らに対し音で自分の位置を知らしめているのか。)暗がりの中、車道脇をミニバンに正対して走ってくる人に鳴らす(=明らかに危険だからだが、その前にそんな所走るなよ。)犬が2、3匹 道路端で喧嘩していると鳴らす(=仲裁しているのか。)
 無口に映るインド人もクラクションを介すと饒舌だ。

 小道をくねくねと曲がり、無事にHotel Leelaに着くとターバンを被った探検隊長のような番人さんがお出迎えしてくれた。それまでの廃墟は何だったのと言いたくなる位、落ち着いた高級感を感じる建物だ。Reception Hallは広く静かで、天井が高い。いやがうえにも格式が高そうだ。
 それもそのはず、チェックイン後に気付いたのだが、ここはドイツの高級ホテルKempinskiのフランチャイズだった。確認を兼ねて浴室をのぞくと、お気に入りのGroheのシャワーが据えつけられている。となるとこのHotelの中では、我が父国ドイツのようにすべてが快適ってわけだ。アメーバ赤痢に罹ったふりでもして、明日から外に出るのやめよかな。

 しかし、その昔は、日本国もきっとこんなものだったのだろう。極東の、しかも未開の異国を訪ねる破目に陥ってしまった異人さん達は、彼らの感覚という血液に最も近い生理的食塩水を備えたホテルオークラでのみ暮らすことができ、窓からのぞく景色を恨めしそうに眺め、東京という名の魔境にもオアシスがあることを噛みしめていたのではないか。

 ひとごこちついた後には、自分のなすべき事に注意が向く余裕が出る。居間とベッドルームが別室の、広い間取りの部屋に据えつけられた書き物机。その引出しを開け、国際電話とISPアクセスポイントの情報を確認する。眠い目で繰る客室Manualに見つけたISPの名前は "マントラ・オンライン"と"サティアン"だ。
 土地柄仕方ないかもしれないが、もっと旅人を怖気づかせない名前を付けたらどうだい。

 異境の蒸し暑さは西欧文明の誇るエアコンがかき消し、静かな夜は、その部屋が印度亜大陸にあることすら忘れさせる。ドイツ系ホテルの点滴のおかげで今夜は浸透圧を保っていられるが、明日からどうなることだろう。世俗にまみれた愚か者に、悟りへの道は遠い。








The Leela Palace -- Kempinski Bangalore







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Last updated  2006.07.11 00:32:10
コメント(10) | コメントを書く


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リンクで  
cozycoach  さん
ホテルの写真を見ましたが、確かに豪華ですね。一歩出れば外は高湿高温の世界が待っているわけですね。そのあたりの地獄譚はまたそのうち読ませてもらえるものと思ってます。 (2006.07.11 06:23:54)

マントラとサティアン  
ももにゃき  さん
そりゃぁ・・・怖すぎます。

ところで冷やされる乳製品なんですが

なぜ乳製品なの?

と思ってしまいましたです、ハイ・・。
(わたしならきっと精肉を想像する・・) (2006.07.13 12:36:27)

Re:リンクで(06/18)  
JAWS49  さん
cozycoachさん、
>ホテルの写真を見ましたが、確かに豪華ですね。一歩出れば外は高湿高温の世界が待っているわけですね。

 そうなんです。メザシの土光さんのひそみに習って、会社のお金を浪費したくないのですが。。
 今回のギリギリで決まったスケジュールではここしか押さえられなかった、というのが営業組の開き直り?の弁です。且つ、新興市場では予算の上限がやや高いらしいですね。因みに北米出張が宿の面では一番悲惨かも、とのことですが、そう思えない。。。

>そのあたりの地獄譚はまたそのうち読ませてもらえるものと思ってます。

 それがですね。結構peacefulで、どちらかといえば極楽譚でした。もう暫く続きます。

(2006.07.16 11:04:42)

Re:マントラとサティアン(06/18)  
JAWS49  さん
ももさん、
>そりゃぁ・・・怖すぎます。

 電話線を伝って、なにかでてきそうですしね。サリンでなくても、笑気ガスとか。倭人向けでないのは確か。


>ところで冷やされる乳製品なんですが

>なぜ乳製品なの?

>と思ってしまいましたです、ハイ・・。
>(わたしならきっと精肉を想像する・・)

 御仏に、血生臭いものはお供えできないかなと思うと、刺身や肉塊はやや、、、。というわけで無難に乳製品を、と。果物も喜ばれるかもしれませんがそんなにフレッシュな印象はない機内でした。イメージ的に、ぬるいヤギの乳ってところでしょうか(=そんな喩えでどうする。)

 因みに前回の最後のコメントでリンクしましたサイトは視聴されましたか? 
 ももさんが"あの団体とその団歌"のことを覚えているとは思えませんが、もしYESなら当時を思い出し、きっと感慨深いでしょう。凄まじい時代でした。
(2006.07.16 11:13:36)

Re:Nirvanaで待つ Teil 2: 浸透圧(06/18)  
ゆうぐると さん
豪華ホテルだねぇ。
経費で落ちるんだよねぇ・・・いいなぁ。
夜はラウンジでカクテルなんか飲んじゃって・・いいなぁ、ずいぶんそういう世界とは縁がなくなってしまって、寝泊りはテントだもんなぁ・・・(涙)

(2006.07.26 20:49:48)

Re[1]:Nirvanaで待つ Teil 2: 浸透圧(06/18)  
JAWS49  さん
ゆうぐるとさん、
すっかりご無沙汰してます。お元気そうでよかった。
メッセージ有難うございます。

>豪華ホテルだねぇ。
>経費で落ちるんだよねぇ・・・いいなぁ。

まあ、そうなんですが、身の危険との兼ね合いもありますしねえ。個人的にはもっと安宿の方がよかったんですが。。。といっても信じてくれない? こう見えても貧乏性なんですよ。

>夜はラウンジでカクテルなんか飲んじゃって・・いいなぁ、ずいぶんそういう世界とは縁がなくなってしまって、寝泊りはテントだもんなぁ・・・(涙)

梅酒しか飲めませんので、羨ましく思われる事はやってませんよ :) しかもイタリア旅行の方が余程楽しそうじゃないですか。
自分も学生の時分に バイク+テント+北海道から九州まで縦断 などとという旅をしてたので血が騒ぎます。

(2006.07.28 02:34:06)

Re[2]:Nirvanaで待つ Teil 2: 浸透圧(06/18)  
ゆうすぐと さん
JAWSさん

そういえば、Jawsさんはお酒もタバコも呑まないんでしたね。

そうなんですか、学生時代はワイルドだったのですね。今はビジネスで世界をまたにかけている感じがします。ほんといろいろなところにとばれていますよね。
たしか今話題のレバノンにも行かれていませんでしたっけ?イスラエルだっけ?違っていたらごめんなさい。
中近東には行かれていますよね。

今わたしにとっては中近東は距離的には近くなったので、かなり視野に入ってきてはいるのですが、マスコミの情報だけではなんだかよく世界が見えないものですね。
実際に現場、現地に足を運んで、この目でみて初めて真実というものが見えてくるような気がします。どうでしょうか。 (2006.07.28 18:38:33)

Re[3]:Nirvanaで待つ Teil 2: 浸透圧(06/18)  
JAWS49  さん
ゆうぐるとさん、

>そういえば、Jawsさんはお酒もタバコも呑まないんでしたね。

 はい。梅酒以外は。
 ところで煙草はまだ続いているんでしょうか。気分転換と健康のバランスをうまく取って下さいね。

>そうなんですか、学生時代はワイルドだったのですね。

 今もある意味、野蛮人ですよ。

>今はビジネスで世界をまたにかけている感じがします。ほんといろいろなところにとばれていますよね。

 私のようなエセ会社員なんぞにまたにかけられると世界が迷惑するので、それはないでしょう。

>たしか今話題のレバノンにも行かれていませんでしたっけ?イスラエルだっけ?違っていたらごめんなさい。
中近東には行かれていますよね。

 イスラエルです。そろそろ続きを書こう、と思ってると、またキナ臭くなってきました。

>今わたしにとっては中近東は距離的には近くなったので、かなり視野に入ってきてはいるのですが、マスコミの情報だけではなんだかよく世界が見えないものですね。
>実際に現場、現地に足を運んで、この目でみて初めて真実というものが見えてくるような気がします。どうでしょうか。

 真実とは各々の人に固有のものなので、現地に行かなくても自身のそれを持つことは可能でしょう。ですが、現地で知る真実というのは説得力を持つと思います。それがどんなに一瞬の経験であったにせよ、本人にとって「嘘ではない」のですから。勿論、偏った思い込みを捨てて臨む必要がありますが。

 スイスでのご体験は、大切な財産ですね。
(2006.07.29 01:14:10)

Re[1]:マントラとサティアン(06/18)  
ももにゃき  さん
JAWS49さん
> 因みに前回の最後のコメントでリンクしましたサイトは視聴されましたか? 
> ももさんが"あの団体とその団歌"のことを覚えているとは思えませんが、もしYESなら当時を思い出し、きっと感慨深いでしょう。凄まじい時代でした。

レ、レインボーマンじゃなくってですか??(汗)←これははっきりとみていた覚えがあるけど。
-----
(2006.08.29 21:44:25)

Re[2]:マントラとサティアン(06/18)  
JAWS49  さん
ももさん、
すみません。休暇中で確認が遅れました。

>レ、レインボーマンじゃなくってですか??(汗)←これははっきりとみていた覚えがあるけど。

 虹の光を際立たせるのは影、というわけで、この番組は敵役のひとびとが本当ぅぉぉぉぉに異形でした。
 日本人って嫌われてるんだなーと、大真面目に大人の世界の複雑さを憂いた子供時代の自分を思い出します。

(2006.09.02 02:58:01)

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