EYASUKOの草取り日記

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2008.12.15
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カテゴリ: 絵画.・アート

上野公園は、銀杏が黄金の輝きを放っていた。

上野公園の銀杏

その葉っぱが降り敷く道を上野の森美術館に進む

上野公園の銀杏上野公園の銀杏並木

レオナール・フジタ展

レオナール・フジタ展

戦後のいざこざから祖国を捨て、フランスに帰化した藤田嗣治は

レオナール・フジタとして歩み始める

その歩みを追ったこの展覧会は

日本とフランスのふたつの国に大きな足跡を残した

稀代の天才画家を、その生活風景を含めて集約した、とても意義ある展覧会だった。

まず第一部は、習作時代からエコーウ・ド・パリの画家として

「すばらしき乳白色」と異名をとったフジタの裸婦の展示

そして、第二部は、

1928年に制作され、その後所在不明であったものが

1992年パリオルリー空港郊外の倉庫で発見され,その後修復が行なわれた

キャンバスに描かれた「構図」「争闘」の大作各二枚の一挙公開

この1928年という年は、非常に興味深い

なぜならば、フジタは、パリでディエゴ・リベラと親交があり

そのリベラが関わっていたのが、 メキシコ大壁画運動

シケイロスの呼びかけに応じ、1921年に祖国メキシコに帰郷したリベラは

民衆のための芸術活動としての壁画制作に携わっていく

イタリアのフレスコ画やジェリコーなどの叙事詩的絵画に感銘を受けたフジタが

後に大画面の戦争画を描いているが

この時代のリベラとの出会いや、1931年の南米歴訪

それも叙事的絵画としての戦争画を描きたいという

フジタの思いの原点になっているのではないかとひそかにわたしは思っている。

南米歴訪を終えて帰国したフジタは

大作「秋田の行事」を1937年に制作する

秋田の行事.jpg

しかし、時代が彼を翻弄し

一挙に戦争画制作の戦犯としてフレームアップされることとなったのだった。






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Last updated  2008.12.15 11:49:42
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