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2022.06.20
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カテゴリ: 批評

ろくなことを書かない地方紙に乗っていた論文が、「障害が増え続ける不気味さ」副タイトルとして「狭められる正常」、この記事に引き付けられた。

どういうことかと言うと、精神病の研究をしている投稿者が気付いたことだが、その分野の新しい病名が次々と発表されることだという。これは喜ばしいことなのだろうが、投稿者はその理由を心理学者から聴いてはたと思い当たる。心理学者が言うには、「新しい病気を発見すれば、それは学者の実績になるということだ」そうである。なので次々と研究者は根掘り葉掘り既存の病名のどれにも当てはまらない疾患を探すのだという仮定である。一つ新病を発見すれば、講演の依頼や著書の出版などの機会は増える。逆に正常人?は減り病人は増える。タイトルの「正常者の居場所がなくなる不気味さ」はわたしが感じてつけたもので、思い当たることが多い横文字病の氾濫はそれをあらわしているのではないかと思うこの頃だ。

目新しいところでは心的外傷後ストレス症候PTSDで、第一次大戦後に新たに発見された疾病だ。ケガしているわけでもないのに、原因不明の発作が出て社会復帰困難な帰還兵が続出、精神科医がこの病名を付けて治療法を探しているところだ。この病名がつかなかった頃は、この発作を抱えた兵は臆病者とされて社会から抹殺されたり、現役将校で軍法会議にかかった例もあった。

アスペルガー症候群と言う症例は戦後有名になった疾病だが、わたしなぞは恐らく幼少のころはまさにこの病気だったのだろう。ヒトと話すのを極端に恐れ、いつもひきこもっていたことがある。母の田舎に移住して半年ほど暮らして、従兄や周囲の友人と川遊び、山登りなどして自然と治ったのだが、これを病気とすべきなのかは今でも論争がある。というのはこれらほとんどの精神病に治療法は確立されていないからだ。治療法がない病気と言うのは病気ではない可能性もある。病気の定義はまず患者がいることだが、精神科医が外来患者を診断し、あんたの病気はアスペルガー症候群だよと言ってさらに患者がわかりましたと納得すれば病気は成立するのだ。一次的な発達段階で見られる症状を病気として取り上げ、太鼓打ち鳴らし旗を振って騒いでいるだけではないのか?と言う悪評もある。しかし反面、これらの心理的ストレスを抱えて苦しむ人たちもいるのは事実で、現にPTSDが過酷な戦場で経験したものに発症するということを証明した病理学者のおかげで、幾多の将兵の命が軍法会議で死刑宣告を逃れて救われたのは事実だ。PTSDがまだ知られていないとき、これにかかっている兵士が敵前で逃亡し、軍法会議で死刑を宣告されtた例はいくらでもあるらしい。

また投稿者の記事によれば、最近発表された疾患名で「夜食症候群」てのがあるらしい。これは夜になるとやたら食いたがる病気だそうだ。「注意欠陥多動性症候群」は子供に多くみられ、落ち着きがないのが特徴だそうだが、子供って落ち着いていたのでは子供でないような気もするが・・・。逆に「緩慢認知症候群」てのもある。これは普通の子供よりもゆっくり動く子供のことを言い、これも治療できるそうだ。こうして投薬する機会も比例的に増えていき、製薬会社の株価は上昇、医薬業界は官学軍三位一体と似たような構造を作っているのかもしれない。これが今の不気味さなのである。しかも老人ではなく、子供に焦点を当てて新しい病名がついていく傾向があるのは恐ろしいことではないだろうか。理想の人材に向けて盆栽のように矯正し、肥料の調整をして理想の納税者に仕立てていく国家の理想ではないのか?やがてフツーの人間て居場所がなくなるのではないか?






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最終更新日  2022.06.20 08:36:23
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