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スケキヨ氏の Tactical Life より引用

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2013年06月28日

成瀬関次著『実戦刀譚』 - 選刀問答集（302, 303頁）

テーマ：實戦刀譚(65)

カテゴリ：實戦刀譚

選刀問答集

問　昭和刀、村田刀、満鐵刀はいけないと書いたのを
権威ある刀剣書で見ました。はたしてそうでしょうか。
答　昭和刀とは、古式に従って鍛える火事の製刀工程を踏まずして、
既製鋼、それも洋鋼を延ばして刀の形につくった粗悪品の称呼であるのだから、
勿論おすすめできません。
もし誤ってこれを求めて出征された場合は、
戦地の野戦砲工兵廠の鍛工場などにたのんで、
焼きの度を試験してもらった上、
もし強過ぎるものであったならば、適度に戻してもらうのがよいと思います。
鍛工下士官軍属工員の中には、刀匠か刃物工が必ずおります。
村田刀は、刃味はとにかく、折れる事とひとく曲がる事の心配はありません。
鋸と同じ理屈のもので、弾力があります。
戦うごとに刃をつける準備として、
小さな砥石を持っていれば都合がよいと思います。
満鐵刀は、満鐵の大連工場で打つ奉仕刀で、心鐵入りの本式のものだが、
ただ、純日本刀をつくるため、手押しの鞴〔ふいご〕を使い、
烏帽子姿で手打ちで以〔もっ〕て打つ代わりに、
動力送風機、電気ハンマー、焼き入れ温度計などを用いた、
近代化学的の工程をとっただけで、その作刀は安心して使用すべきでしょう。

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