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2013年07月12日
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テーマ: 實戦刀譚(65)
カテゴリ: 實戦刀譚

選刀問答集


 軍刀の外装につき、一般常識として心得ておくべき事を
簡単に承〔うけたまわ〕りたいですが。
 “昔に帰れ”という一語です。例えば鯉口です。
あれが現制式のように、 ねじ でとめ、発条〔はつじょう〕でもたせてあるのですが、
戦場の絶えざる動揺で、 ねじ は浮かび上がり、
飛び散って鯉口が発条をはめたままで抜けてしまいます。
かえねじ を持たぬ限りどうにもなりません。
発条の故障も多く、安全装置であるべきものが、故障のために抜けず、
かえって不安全装置の厄介なものになった例が多いです。
鯉口は昔づくり、発条以外の方法でとめるか、
官給下士官刀のように外側発条の方が故障ができても安全です。
海軍では断然復古式に改正して、
ただ万一の場合に鞘走らぬために、絹紐で結びつけるようにしました。
緊急切迫の場合、力を入れさえすれば、細い紐ですからブッツリ切れます。
 刀鞘も、金属性の鞘は曲がっていけません。
これも復古式強剛な木鞘に限ります。
鯉口やその他によく専売特許品を使ったものがありますが、
そういう装置は多く複雑で、一旦こわれたが最後、
野戦の場合などにはどうにもなりませんから、
何に限らずそうですが、軍刀などは、
特に こわれ るもの、故障の起こりやすいものと考えて、
こわれても応急修理のできるという外装でなくてはいけません。






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Last updated  2013年08月12日 02時04分08秒


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