FINLANDIA

FINLANDIA

PR

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Archives

2025年02月
2025年01月
2024年12月
2024年11月
2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2013年08月02日
XML
テーマ: 實戦刀譚(65)
カテゴリ: 實戦刀譚

選刀問答集


 鞘の防水及び浸入した水分を排除する良方法がありますか。
 防水のためには柄袋が昔から行なわれていましたが、
かの櫻田事件に、井伊側の侍がこれをしていたばっかりに
不覚をとったという例がありますので、どうかと思います。
ただし、羽二重〔はぶたえ〕のうすい防水布の袋の、
口をゴム紐でくくったものを雨の時だけはめておいたら、
いざという時にそのまま握って抜刀しても、
またつまんでとってもよろしいと思います。
平素は、たたんで上衣のかくし等へ入れてもおけます。
 鞘の排水ですが、木鞘ですと、少量の水分は自然に吸収して発散しますが、
鐵鞘ですと、厚紙のような中鞘がふやけて抜けなくなり、
刃の先が汗をかき、次第に錆びますのでどうにもなりません。
かつて陣中でそうしたものを手がけ、
刀を抜いて一日中炎天下で乾燥しましたが、それでも乾かず、
依然中鞘の抜けないのには真〔まこと〕に閉口した事があります。
 斯様〔かよう〕な場合に備えて、
例えば鐺〔こじり〕の横から直径二分ぐらいの穴を穿って、
それを非鐵の大きな ねじ でねじ込んでおき、
水のたまった時にそれを抜いて排除し、かつ風を通して乾かすとか、
鐺の金具をとれば、鞘の下部の穴が現われ、
金具をはめれば、外部からも水が浸水せぬように工夫するとか
木鞘ならば、底にホゾ様〔よう〕のものをはめて鐺をつけるというようにすれば、
非常に便利であろうと思います。
筆者は、かつてこれを工夫して、実施の結果好成績を得た経験があります。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013年08月14日 03時17分56秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: