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【自分を責めないことが、自助の精神の始まり】仏教や儒教の影響を受けてきた日本人にとって、「人を助ける」という考え方には自然と馴染みがあります。一方、西洋では「個人」を重視する傾向が強く、サミュエル・スマイルズの著書『自助論』はベストセラーになりました。明治時代、この本は中村正直によって「西国立志編」として翻訳され、日本でも100万部以上発行されました。スマイルズは次のように述べています。「自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし、元気づけるのだ。自分に対して“最良の援助者”になれ」人は、何かに挑戦して失敗すると、自分を責めてしまいがちです。あるいは、小さなミスでも、無意識のうちに自分を否定してしまうことがあります。そんなときこそ、冷静に「この気持ちをどう小さくできるか」を考えることが大切です。これが本当の意味で“自分を助ける”ことにつながります。これは、つらさから逃げることとは違います。逃げずに、どうすれば気持ちを切り替えられるかを考えることが、自助の第一歩なのです。例えば、ニュートンが研究に没頭したある日、愛犬ダイヤモンドが机の上のローソクを倒し、貴重な書類をすべて焼いてしまいました。ニュートンはそのショックでしばらく寝込んでしまうほどでしたが、やがて再び書類を作り直す決意をし、記憶をたどりながら書き上げたのです。彼の忍耐力は、その後の研究や実験にも大いに生かされました。本当の自助の精神を身につけるには、自分を責めるよりも目的を持ち、前を向き、マイナスな自分に過敏に反応しないことが最も大切なのです。
2025年07月31日
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【人との比較も、成長の糧になる】人はつい、周囲と自分を比べてしまいます。そして、他者の優れた点が目に留まると、羨ましさが湧き、その感情が嫉妬へと変わることで、自分も相手も傷ついてしまうことがあります。古典『菜根譚』には、こんな言葉があります。「物事が思うようにならない時は、自分より恵まれない人を思えば、不平不満は消える。やる気がなくなった時は、自分より優れている人を思えば、やる気が湧いてくる」つまり、他者の存在をどう受け止めるかによって、自分の心の状態は大きく変わります。相手を不快な存在と捉えれば、心は乱れ、苦しみが生まれます。けれど、その存在を前向きな刺激と捉えられれば、苦しまずに自分のすべきことへ集中できるのです。比較すること自体が悪いのではなく、その“比較の仕方”が重要なのです。卑屈になり沈むこともあれば、自分を奮い立たせる力にもなります。人の心には、どちらを選ぶかの自由が与えられており、結果もまた、その人自身の選択によって変わります。「比較の仕方」とは、すなわち「心の使い方」。そこに気づくことができれば、生きる力は自然と湧き上がってくるでしょう。人は壁にぶつかったとき、「このままではいけない」と感じます。その瞬間こそが、新しい道へのスタートなのです。そして次第に、自分がどれほど狭い視野にとらわれていたかに気づき、物事を多角的に捉えられるようになっていきます。このように、自問自答には反省と自己成長の力があります。もちろん、見方を変えるのは簡単なことではありません。不安になったり、自信を失ったりする瞬間もあるでしょう。それでも、「このままではいけない」と感じたら、少しずつでも前に踏み出すことが大切です。ほんの少しの積極的な気持ちが、新しい道を切り開いてくれるのです。 (by ハートリンクス)
2025年07月15日
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