2005年07月01日
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これから2週間は、校内研修会ラッシュ。
この日は大好きな英語の先生がいる学校へ。

事前に何度も電話で打ち合わせ。
夜遅くにも、当日朝にも電話で話す。

転勤でこの学校に来られた1年前は、
いつもいつも不満を口にされていた。
「教員の意識が低すぎる」
「素質のある子どもが入ってきているのに、ちゃんと伸ばせていない」
「学校としての責任を果たしていない」


だけど、不満を言うだけの人ではなかった。
不満を言いつつも、ちゃんとやるべきことはやっていた。
他の教科は成績が上がらなくても、英語だけは上がり続けていたし、
先生が担任をしているクラスは一番成績が伸びていた。

そうするうちに、ひとりふたりと味方が現れ、1年たつと味方の方が多くなっていた。

一人の情熱で、少しずつでも学校は変わっていくんだと思った。
校長を巻き込み、教頭を巻き込み、学年主任を巻き込み、
いろんな人を動かして、少しずつ学校が変わっていく。
それを目の前で見せてもらった。

「自分ひとりの力では如何ともしがたいから。」
と言っているうちは絶対に変わらない。

ひとりの強い意志さえあれば、組織は変わっていくのだと思った。






結果は数字に表れる。
本当にわかりやすく表れる。

ちゃんと行動した人には、それに報いる数字が、



データを分析すればするほどそう思った。
数字を見て、その背景を聞けば聞くほど、納得した。

文法問題の数字が低くて、読解問題の数字が高い。
前回の結果で文法が悪かったわけではないから、ひょっとして
時間配分を先生から指示したのかなと思って聞いてみたら、やっぱりその通り。

「大問1と2は9分以内が目標。2分オーバーしたら飛ばして次に進むこと。」
その指示通り、生徒は解いた。結果もその通りに出た。


ある熱心な先生が、
「こういうデータは、あくまで単なる数字でしかないし、これだけで
学校を語ろうとするのは間違っている。ただ、数字は本当に正直に表れる。
だからこそ、自分たちがやってきたことの振り返りを、数字をもとにして
行うことは、とても重要なことなんだ。」
と言っていた。


ちゃんと子どもの学力を伸ばせていない教員ほど、数字をちゃんと見ようとしない。
「数字だけで何がわかる」と言い訳がましく言う。
果ては、「この数字は信頼できるものなのか?」と数字にいちゃもんをつける。

売れない営業マンも数字をちゃんと見ようとしない。
「数字以外の部分も評価して欲しい」と言う。
何故数字が出ないのか、行動と重ね合わせることもせずに、そう言う。

学校も企業も本質は同じだ。


数字そのものは、意味を持たない。
数字を行動に重ね合わせて理解することで、初めて意味を持つのだと思った。






研修会が終わって、校長先生と話をした。
そこで教えてもらった言葉。


「子どもは泣いてもいい。だけど、親は泣いてはいけない。」

大学入試は、自分の意志を貫き、高みを目指そうとすればするほど過酷だ。
それに結果は○か×かしかない。

だから、どんなにがんばっても結果が×になることもある。
そうして、子どもがショックを受けて、泣くこともある。

だけど、それは子どもにとってはいい経験だ。
一生懸命やっても、うまくいかないことがある。
自分が精一杯努力しても、まだ上がいる。
泣くことで、そういうことをひとつひとつ理解していく。

でも、最近は「親の方が先に泣いてしまう」と言う。
「つらい経験をさせたくない」とか「見てられない」と言って、
子どものチャレンジする気持ちを止めてしまう。

そうして、結局子どもは「泣かないまま」大人になる。
だから、社会人になって、いろんな壁を乗り越えられないで逃げてしまうのではなかろうか。


自分が子どもを持つのはまだ先だろうけど、この言葉はちゃんと覚えておこうと思う。






研修会は無事に終わった。
今までこの先生から依頼された研修会の中では、もっともうまくいった。
何より自分がそういう感触をもてたし、先生もそう言ってくれた。
今まで、なかなか思い通りいかなくて、もどかしい思いだったけど、
今回は少しは今までの恩返しができた気がした。

以前、顧問の先生に教えてもらった
「子どもは闇の中を歩いている。その先に光を当てて、未来を見せてあげるのが教員の仕事だ。」
という言葉を思い出し、先生方にも「未来を見せる」話ができたと思う。

「いつも、汚れ役ばかりお願いしてごめんね。本来は校内でやるべきことなのに。
でも、ありがとう。後は私たちの仕事だから。」
そう言って送っていただいた。

渡された紙袋の中には、バーバリーのハンカチと、チョコレートが入っていた。
僕のハードワークを気遣ってのチョコレート。
チョコレートの袋には『ストレス社会で戦うあなたに』と書いてあって笑えた。
「数あるチョコレートの中から、あえてこれを選んだんだな」と思った。

確かに疲れたけど、チョコレートではなく、この気遣いとユーモアで元気になった。





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最終更新日  2005年07月03日 12時36分41秒
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Re:結果は数字に表れる。(07/01)  
transvaaldaisy  さん
いい話、ありがとう。

私自身は微妙だけど、私は自分の親の教育方針は
とても好きで、今も尊敬してます。
「塾にいけ」とも「勉強しろ」とも
「いい学校に入れ」とも言われたことがなく、
「自分の人生なんだから、応援はするけど
自分でやりたいことをやりなさい、その代わり
責任も自分で取るのよ」と言われてきました。
頑張った時にはほめて貰えたけど、
偏差値低いけど、自分がやりたい国際教養科がある
高校に行きたいと行った時も、
滑り止めとして選んだ超偏差値低い高校も
留学制度が充実してるからという理由で
選んだ私を応援してくれました。
そして、初めての挫折で、留学の選考に落ちた時も、
「挫折を知らないまま大人になるより、
挫折をした人の方が人間的に大きくなれるし
人の気持ちもよくわかるのよ、
本当にやりたいなら、諦めずにまた頑張りなさい」
という手紙をくれました。

自分自身で消化すること。

親がいくらいっても、子供は自分でやってみて
初めて理解する生き物だと思います。
正直、私は母のようにでーんと構えてる自信はあまりないけど
できれば母のように子供を信じて、子供に経験させてあげたいな。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実は、仕事で7月1日にプライドがずたぼろになる事があり、
そっちがそういうつもりならやってやろうと思って
やってみたところ、今月まだ3日しかたってないけど
結果がでてます。
私も言い訳せずに、意志もって頑張ります。 (2005年07月04日 18時14分12秒)

Re[1]:結果は数字に表れる。(07/01)  
katch2791  さん
>transvaaldaisyさん
-----
書き込みありがとう。
親の話を聞くと、その人の性格につながってるよなぁと思います。
学校という場に関わっていけばいくほど、今度は「親」に対する考えもいろいろふくらんできた感じ。
これもまた、自分で経験しないとわからんのだろうけど、
自分が子どもができたら、どう育てようか考えたりします。


結果ってさ、出してる人は何も言わんのよね。
口に出して何か言うと、それで満足してしまう。
口で何も言わないようにすると、実績で表すしかないのよね。
何も口にしないって、結構辛いけど、でも何も言わない。

遅くまで仕事してるとか、休んでないとか、そんなことを
自慢気に言う人がたくさんいるけど、そういう人は
それを言うことで満足しちゃってるんじゃないかなぁと。

でも、結局は結果で評価されるわけで、ちゃんとがんばってる人は、
「おれ、がんばってるの!!」と言わなくても、結果が出たら
「アイツ、がんばってたんやな」って評価されるもんね。

北島康介みたいに「有言実行」が評価されてるけど、
僕はやっぱり「不言実行」の方が好きやな。 (2005年07月09日 13時33分24秒)

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transvaaldaisy @ Re:結果は数字に表れる。(07/01) いい話、ありがとう。 私自身は微妙だ…
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