Fooの小部屋

Fooの小部屋

黒祠(こくし)の島


著者名:小野不由美
出版社:祥伝社

感想:
小野不由美さんの「長編本格推理」というあおりに魅かれ購入したこの本。毎日少しづつ、通勤読書して、やっと読了した。
なにやらおどろおどろしいタイトルで、中に出てくる殺人もかなりの猟奇的なものだ。この雰囲気・・・好きだ。小野不由美さんだけあって、登場してくる3人の若い女性の描き方はうまいと思った。3人のうち2人は、セリフが全くない(!)というのに、その存在感はすごい。
ネタばれになるので、詳しくは書けないが、「守護さん」は良かった。
陳腐になりがちな役どころなのに、魅力的に描かれている。もろにわたしの好みである。

これに対して、男性陣、特に語り手&探偵役の男のひとが弱い。いまひとつ、行動の動機づけができていない。

お話自体は推理小説の王道の、どんでんがえしの連続技で、楽しめた。
ただ、推理物には付き物の、「登場人物一覧」はほしかった!
身内身内の話なので、同じ名字のひとも多く登場する。何度か、前に戻って見返してしまった。

わたしは少しづつ読んでいったが、一気にラストまで読んで、どっぷりその世界に浸かるのもいいのでは。
旅行や、休日の読書におすすめの1冊。

点数:80点(ミステリーには点数が厳しいかな)
スリル  ☆☆☆★★
泣ける  ☆★★★★
ドキドキ ☆☆☆☆★



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