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水素社会に向けて加速3

<水素社会に向けて加速3>
トヨタがFCVの特許を無償公開するというニュースが、日米メディアで流れていたが…
トヨタの自信と覚悟が表れていますね♪
ということで、以下のとおり水素社会関連の情報を集めてみます。

・トランプさんに配慮か?
・『世界中で水素エネルギー社会が動き出した』
・「FCVの開発」シリーズをフォロー
・MIRAIの乗り心地はどんなかな

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水素社会に向けて加速2 >目次
・米国市場でのFCV vs EV対決
・ホンダFCVも炭素繊維材料を多用
・ホンダFCVの登場で
・光触媒による水素生成
・FCV製造のノウハウ
・燃料電池車「MIRAI」の乗り心地
・水素ムラの実態
・「コンロの岩谷」がなぜ水素?
・ドイツ流の原発ゼロ
・“非欧米流”の開発方法
・水素関連インフラはどんなかな?
・オール・ジャパンで水素ステーション普及支援

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水素社会に向けて加速1 >目次

・現代製FCVはどんなかな?
・燃料電池車はEVよりも優位か?
・韓国の水素ムラも動きだした
・FCV「ミライ」生産ライン増設
・岩谷産業、液化水素工場を増設
・「水素スタンド」は商売にならない!?
・トヨタが燃料電池車の特許開放
・燃料電池車の将来性
・燃料電池車(FCV)量産車の動向
・水素ムラの形成
・燃料電池車に対する補助金
・商用水素ステーションに対する補助金

FCVFCV


<トランプさんに配慮か?>
ホンダがFCVの心臓部を全て米国生産に移行するとのことであるが…これってトランプさんに配慮か? 国内生産のコスト高のようですね。

2017.1.31 ホンダ、FCVの心臓部を全て米国生産に より
 ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)は米国時間1月30日、FCV(燃料電池車)の心臓部となる燃料電池システムを生産する合弁子会社を設立したと発表した。2020年をめどに量産を開始し、2社がそれぞれ発売する次世代FCVに同一のシステムを搭載する。2013年に始まった両社の提携のフェーズは、「共同開発」から「共同生産」へと1段階進むことになる。

 会社名はフューエルセルシステム・マニュファクチャリング(FCSM)。投資総額は8500万ドル(約96億円)で、両社が折半する。工場は新設せず、米ミシガン州ブラウンズタウンにあるGMの既存バッテリーパック工場内に新ラインを設置するにとどめる。

 ホンダは生産子会社の設立に伴い、燃料電池システムの国内生産から撤退する。2016年3月に日本国内でリース販売を始めたFCV「クラリティ フューエル セル」用の燃料電池は、現在は栃木県高根沢町の生産企画統括部で生産している。撤退の時期は未定だ。

 ホンダとGMは2013年7月、燃料電池に関する提携で合意。燃料電池システムと水素貯蔵技術の共同開発を続けている。ホンダ米国法人の神子柴寿昭社長は30日の記者会見で「(現行の燃料電池システムと比較して)大幅なコスト削減を実現した」と成果を強調した。
 共同生産の狙いが量産によるコスト削減にあるのは明らかだ。ホンダの八郷隆弘社長は昨年10月の日経ビジネスの単独インタビューで「GMとやっている燃料電池システムの次期型の開発は、やっぱり多分に数としてのメリットをやらなきゃいけないなと感じている」と明かしていた。




<『世界中で水素エネルギー社会が動き出した』>
図書館で『世界中で水素エネルギー社会が動き出した』という本を手にしたのです。
自民党政権が、なしくずしの原発再稼動を推進する昨今であるが・・・・
選択肢として水素エネルギー社会を目指すことは、望ましいエネルギーミックスではないだろうか。

水素発電のあたりを見てみましょう。
p35~36
■3.3 水素発電の現状
 イタリア最大の電力会社であるENEL社は、2010年7月、水素を燃料とする商用の火力発電設備を世界で初めて竣工した。竣工したのは、ベネチア近郊のフジーナにある出力960MWの既設石炭火力発電所構内に増設されたガスタービンと排熱回収ボイラーである。

 増設したガスタービンは、近隣の石油化学工場で副生する水素を燃料とし、出力は12MWである。さらに、ガスタービンを出た高温の排ガスの熱エネルギーを排熱回収ボイラーでで回収して水蒸気を作り、既設の蒸気タービンへ導くことにより、出力が増加する。

 水素は燃焼しても、CO2が発生しないため、同量発電の火力発電に比べ、17,000tのCO2の削減効果が期待できる。発電効率は42%、建設費は約55億円で、2008年から工事が進められていた。

 水素の燃焼挙動は、天然ガスなど従来型のガスタービンの燃料と異なるため、水素燃料のガスタービンにはENEL社が米国ゼネラルエレクトリック(GE)社の関連会社GE Nuovo Pignone社との共同研究により開発した新型の燃焼器が採用された。この燃焼器では、水素は予め蒸気で希釈されて噴射される。

 ENEL社は、イタリア環境省やベネチア地区の企業連合とともに2003年にコンソーシアムを結成し、水素パークと称する発電用や輸送用エネルギーとしての水素の一大基地を目指したプロジェクトを推進している。

 今回の水素を用いた発電技術開発もその取組みの一つで、ENEL社は今後、ガスタービンの運転を通して、装置の安全性、燃焼の安定性および制御性などの技術データを取得する。さらに温室効果ガス、窒素酸化物、硫黄酸化物およびPM2.5の生成制御などの技術データを取得する。

 ENEL社は、将来的には、石炭をガス化して、石炭ガス中の炭素は二酸化炭素として分離・固定化し、水素を分散電源用、自動車用燃料電池だけでなく、火力発電のガスタービンでも利用する狙いがある。今回の水素発電所の稼動はそのための第一段階にあたる。

 川崎重工業は2017年を目途に水素火力発電設備を、世界に先駆けて量産化を計画している。水素は燃やしても二酸化炭素を排出しないほか、長期的に発電コストが天然ガス火力並みに下がるとの見通しである。川崎重工業は自家発電設備として日本や、温暖化ガスの削減を急ぐ欧州などで販売を開始する。

 三菱重工業と米ゼネラルエレクトリックなども開発を急いでおり、GEは水素燃焼タービンの開発を実施しており、三菱重工業が低カロリーガス向けタービンの開発を進めている。

■3.4 水素発電の今後
 2013年に川崎市と千代田化工建設は共同で水素エネルギーフロンティア国家戦略特区を国に提案した。東京湾岸の川崎市臨海部に大規模な水素エネルギーの供給拠点を構築する計画で、中核となるのは水素発電の設備である。2年後の2015年に実現を目指すとした。

 水素発電としては世界で初めて商用レベルの設備を建設する。発電規模は90MWを予定している。CO2を排出しない発電設備として、原子力を代替する期待がかかる。年間に利用する水素は6.3億Nm3を見込んでいる。

 さらに水素とLNGを混焼させた発電方法も試して、発電量などのデータ収集と燃焼技術の蓄積に取り組む。混焼発電を実用化できれば、LNGを燃料に使う火力発電所に水素を供給して、二酸化炭素排出量の削減を図ることができる。


【世界中で水素エネルギー社会が動き出した】
水素

幾島賢治, 幾島嘉浩、シーエムシー出版、2016年刊

<「BOOK」データベース>より
【目次】
第1章 世界の水素社会/第2章 水素社会を構築する仕組み/第3章 水素の製造方法/第4章 水素の原料/第5章 水素の運搬技術/第6章 水素の貯蔵技術/第7章 水素社会を目指す世界の国々/第8章 水素社会の誕生を目指す支援/第9章 水素関連企業/第10章 水素エネルギーの次は何か

<読む前の大使寸評>
自民党政権が、なしくずしの原発再稼動を推進する昨今であるが・・・・
選択肢として水素エネルギー社会を目指すことは、望ましいエネルギーミックスではないだろうか。

rakuten 世界中で水素エネルギー社会が動き出した


ネットから、神戸市の混焼発電所計画を見てみましょう。

2016-05-02 これからは水素発電か?大林組と川崎重工業水素発電事業開始 より
 大林組と川崎重工業は2018年に、水素を燃料としてつくった電気を神戸市の一部地域に供給する事業を始めます。地域電源として水素発電を導入するのは世界初です。主要な温暖化ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量を従来の火力発電に比べ2割以上削減できます。水素エネルギーを自動車や家庭にとどまらず、地域で大量利用する取り組みが始まります。

 燃料電池車(FCV)や家庭用燃料電池(エネファーム)など水素を燃料とする製品は実用化済みです。水素を大量に利用する発電所が普及すれば、水素価格の下落につながり、関連ビジネスの拡大も見込めそうです。

 事業には関西電力と神戸市が協力し、神戸ポートピアホテルや神戸国際会議場などが立ち並ぶポートアイランド地区の約25ヘクタールに電気を供給します。政府からの補助金を得て、現在とほぼ同じ電気料金で域内のホテルや会議場などに供給する予定です。約1万人が働くオフィス街の電気を賄える規模で、水素の年間使用量はFCV2万台程度の年間使用量に当たります。事業をどのような形態で進めるかは今後、4者で詰める予定です。

 出力1千キロワット級の川重製のタービン発電所を地区内に設置し、当面は水素2割に天然ガス8割を混ぜて発電します。水素は発電時にCO2を出さないため、CO2排出量は2割削減できます。将来は水素だけで発電することも検討します。

 2017年から工事に入り、2018年中に運転を始める計画です。投資額は20億円程度と推測されます。川崎重工業は水素を送るスピードや量の調整機能が必要な専用タービンを開発済みで、工場で実証運転しています。神戸での事業をモデルケースとしてノウハウを積み、国内外でも展開します。




<「FCVの開発」シリーズをフォロー>
日経テクノロジーオンラインが「FCVの開発」シリーズを始めたのでフォローする予定です。

2016/05/09 “トヨタ地獄”の予感…MIRAIチーフ田中氏登場 より

 何事にも慎重姿勢のイメージがあるトヨタが、なぜ世界に先駆けてFCVを発売したのか。FCVの開発にはどのような苦労があったのか。開発チーフエンジニアの田中義和さんからじっくりとお話を伺おう。

F:はじめまして。フェルディナント・ヤマグチと申します。よろしくお願いします。

 まずはMIRAIに至るまでの田中さんの経歴からお聞かせ下さい。田中さんは今までどのようなクルマの開発に携わっていらしたのでしょう。

田中さん(以下、田):私はちょっと老けて見られるのですが、今54歳でして、87年に大学院を卒業してトヨタに入社しました。最初はオートマチック関係の開発部署に配属されました。その時の部署名は「駆動技術部」という名前です。そこで5年ほどオートマチックの制御とか、油圧制御系の開発をハードとソフトの両面からやっていました。

F:大学院でのご専攻は機械だったのですか。

田:ダイレクトな機械学ではなく、卒論では流体や電熱関係をやっていました。鉄板を水で冷やす、冷却をするような関係の論文です。卒論が流体だから……という訳ではないのでしょうが、配属されたのは油圧制御系の開発でした。

F:すると学校で研究された学問の延長線上にお仕事が。それはまたずいぶんとラッキーですね。専攻とは全く関係ない仕事に配属される人が多い中で。

(中略)
 さて、MIRAIの“ミ”の字にもたどり着けなかった開発責任者・田中さんインタビュー第一弾ですが、果たしてこのトヨタ地獄、どこまで続きますでしょうか。乞うご期待、というわけでここでは、トヨタ以外のネタをお届けしたいと思います。

 今週からジュネーブモーターショーが始まりますが、いま高級SUVブームが起きています。これまでSUVを作ったことがなかったベントレーやジャガーが既に新型をデビューさせていますし、今ショーではマセラティが新型SUV、レバンテを発表します。




<MIRAIの乗り心地はどんなかな>
MIRAIの乗り心地はどんなかな?・・・ということで、ネット情報を見てみました。

2016.4.25 MIRAIはFCVだけに非ず より
 小泉総理時代に首相官邸用としてリースされた頃のFCVは、1台1億円超と言われていた。MIRAIは700万円ちょっとで買えるのだから、まさに隔世の感である。

 思えば量産型のハイブリッド車を発売したのもトヨタだった。出たばかりの初代プリウスは、ダサいとかトロいとかEVまでの単なる橋渡し役とか散々に言われていたが、ご存知の通り今や世界で最も売れる乗用車の一つにまで成長した。

■「イー」をした顔のような強烈な面構え
みらい左右に大きく設けられたエアインテーク

 水素と化学反応させるために取り入れる空気量は、実はそれほど多く必要はない。
 ただし、FCを安定稼働させるためには結構な規模の冷却装置が必要だ。FCは放っておくとどんどん熱が上がってしまう。熱が上がり過ぎると発電効率が落ちる。FCスタックを冷却するために、フロントグリルの内側にはランエボばりの大型ラジエーターが仕込まれている。

 ちなみに、発電により発生する水は、床下のリア側に設けられたテニスボール大の排出口から、空気とともにシャーッと排出される。排水はパワー・オフ時に自動的に行われるが、駐車前など任意のタイミングでスイッチを押すことでも行える。外に出て実際に見てみたが、水はちょうど犬のオシッコくらいの勢いである。もちろんこれは純水で、無味無臭である。マーキングする意図も機能も無い。

■ジワジワっと加速していく感覚
 最高出力154馬力に対して、車両重量は1850kgとなかなかの重量級だ。だからフルスロットルを与えても日産のリーフや三菱アイミーブのようなEV特有の鋭い加速を得ることは出来ない。ジワジワっと加速していく感覚だ。

 それにしてもこの重厚な乗り心地はどうだ。

 しっとりと滑らかで、工事中の荒れた路面や鉄板との段差を柔らかくいなしていく。この柔らかで上質な乗り心地はトヨタ車の中でも屈指である。


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