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童話「ベラのペンダント」22
父である王に母ライザの返事をベラが伝えると、王は手放しで喜んでいた。
「私のことを少しは覚えていてくれたのか。もっと思い出してもらえる為には何をすればいいかな。」
ベラは、この二人の楽観的な考えに感心してしまった。
自分はつい悲観的に考えてしまうから。
でも、一緒に前向きに考えてみようかと思い、
「秘密の裏庭で逢うだけでなく、何か思い出の物をお互いに持ち寄ったらどうでしょうか?」と勧めてみた。
「そういえば、ベラが身に付けていた青い宝石のペンダントは、ライザにあげたものだ。
それをライザがしてくるというのはどうだ?」
「そうですね。王様も何か思い出のものはお持ちですか?」
「うーん、ライザにもらったものと言えば・・・ベラおまえだな・・・」
「じゃあ、私も同席しますか?」と冗談で笑って言ったら、
「是非そうしてくれ。」と言われてしまった。
「そんな無粋なことはしたくありませんよ。」断ったが、
「そう言わずに、一緒に居てくれないか。」と懇願された。
王も久しぶりに逢い、ライザの記憶が戻らないのではと不安なのだろう。
「仕方ありません。最初だけですからね。」
「ありがとう。助かるよ。」と王はホッとしていた。
こうしてベラも、二人の再会に立ち会うことになったのだった。
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